読書#24-2「世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた」著:永井孝尚
この記事の位置づけ
「世界の起業家が学んでいるMBA経営理論の必読書50冊を1冊にまとめてみた」の読書録。以下の続き
気づきは?
失敗したっていいじゃない
もう耳だこだよ、というこのフレーズ。
失敗した時、へこたれたりする必要はない。なぜならばその方法がうまくいかないとわかったのだから。それは大きな収穫だ。別の方法を試せばいい。それを繰り返していけばいずれ成功するだろう。
成功への途中。
これは井上雄彦の作品「バガボンド」の中の「勝ちへの途中」というフレーズをもじったものだが、つまりはそういうことだ。
正直、メンタルに依る。
私の場合、メンタルが安定しているときは、失敗とは、鍵穴に合う鍵を鍵束から探すような感覚だ。試して違ったら次、違ったら次。鍵穴に合わなかったからといって落ち込んだりする者はいない。
メンタルがぶっ壊れているときは、失敗すると絶望する。もう立ち直れない。しかも、同じ失敗を何度もする。さっき試した鍵を何度も使ってしまい、何度も同じ失敗をしてしまう。
同じ失敗をする恐怖といったらない。進歩していないという明確な証拠となるからだ。ほんと、堕ちる。私としてはこの問題をなんとかしたいが、その答えはここにはない。
いいモノを作ることとモノを売ることは違う
私も同じ勘違いをしがちだ。
おもしろい小説を書けば読まれる。そんな子供ようなことを思ってしまうけれども、実際にはおもしろい小説を書くことと、それを読まれるように宣伝したりマーケティングしたりすることは違う。
そもそも小説がつまらないのではないかという問題は全力で無視させていただくとして、つまるところ、二つのまったく違う能力で行わなくてはならないことを、一つの能力で乗り切ろうとすると失敗するということだ。
ここでは、職人、マネージャー、起業家という能力で説明されている。職人はつくる能力、マネージャーは管理する能力、起業家は新しく創造する能力であり、それらは背反する。
商売をしようというのならば、ただいいモノを作ればいいという安直な考えは改めるべきだ。
時間は有限だ
新しいことをやろうとしても、時間がなければできない。時間は有限なのだから、新しいことをやろうとしたら何かをやめなければならない。二兎追う者は一兎も得ず、だ。
少なくとも管理しておかなくてはならない。自分は何にどのくらいの時間をつかっていて、この挑戦はいずれこういう結果を生むはずだと。
私自身、そういった管理はできていないので、もう少し時間のリソース管理をちゃんとやりたい。と思うのはいったい何度目だろう……。
人を信頼するというリスクを負うべき
安心社会と信頼社会という言い方をしている。安心社会では、あるコミュニティの中にいる者のことは信頼するが、それ以外の人はいっさい信用しないというもの。
信頼社会では、コミュニティとかそういうのではなく、信頼できる人を一つ一つ確認して選んでいくというもの。
ゼロトラストネットワークの考え方に近いな、と思ったのだけど、それはいいとして、この地方コミュニティという概念が崩壊した社会で、他者との信頼ネットワークを築くためには、自らで信頼を一つ一つ築いていくしかない。
ただ、一つ苦言を呈したいのだけど、他者の善悪を判断するという過程について、リスクとコストとメリットがまったくつりあわないと感じてしまう。
一度つながりを作ってしまうと切るのが難しいのが人間関係。そのうえで、信頼できるかどうかを確認するために時間を使わなくてはならないし、仮に信頼できない人間だった場合、切るのがものすごい面倒だ。信頼できないやばい人間は何かとしつこくつきまとってくるものだからだ。
あぁ、そうだ。私は友達が少ない。それは上記の理由なのだけれども、人間関係をつくるリスク、信頼できるかを確認するコスト、さらに維持コストまで考えると、新たな人間関係の構築なんて、頼まれなければやらない。
だが、新しい経験、知識、感性を得るためには、新しい出会いが必要なのも事実である。どこかで、私もこのリスクをとらなければならない。
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