AR/VRは表現の可能性が無限にある。XR専門の制作会社を立ち上げた理由とは
ARやVRを活用した最適なソリューションを提供するXR専門の制作会社、株式会社vartique(ヴァルティーク)。
創業者である秋炭直輝は元々広告代理店で働いていましたが、ARの面白さに魅了され、「AR/VRに全てを懸けたい」という思いからvartiqueを立ち上げました。秋炭に全てを懸けたいと思わせるほどの可能性を秘めたAR/VRには、どんな魅力があるのでしょうか。
今回は秋炭に、創業までの経緯やAR/VRの面白さ、今後の展望などについて語ってもらいました。
表現の可能性が無限にあるAR/VRに可能性を感じた
—— 秋炭さんのこれまでのキャリアを教えてください。
新卒で広告代理店に入社して、5年間広告やプロモーションに携わっていました。当時はリアルイベントの企画や運営を担当することが多かったのですが、コロナ禍でイベントが開催できなくなってしまって。
コロナ禍でもできることとして、ARの活用を模索するようになりました。
自分や友達を3DCGで作って躍らせたり、友達と面白いエフェクトを作ったりしていたら、どんどん楽しくなってしまって(笑)。「もっとARに触れる時間がほしい」と思い、広告代理店を退職して株式vartiqueを設立しました。
vartique設立後はARだけでなくVR活用も活用したいと思い、実際に自分たちの手を動かしながら模索していました。
例えば、母校の市川高校の3DCGをGoogleマップから取得して、校舎やグランドのメタバース空間を作りました。みんなで校歌を歌ったりラグビー部の仲間とラグビーをしたりして、楽しめる空間になっています。
もともと、ARエフェクトは「写真を盛るためにカメラアプリに搭載されているもの」だと思ってたんです。でも調べるうちに、特定のものを認識したら何かが現れたりゲーム要素があったりと、いろんなタイプがあることを知りました。
ARは表現の可能性が無限にあるので、プロモーションやブランディングに活かせるなと。エンタメ性も高く、広告っぽくない形でメッセージを伝えることもできると思いました。従来の広告などに使われる画像や動画は見るだけでしたが、ARは実際にユーザーが体験できるというのも大きな魅力ですね。
また、母校の青山学院時代のキャンパスを3DCGで作って、大学のメンバーと駅伝を見たこともあります。オンラインでも友達といつも遊んでいるときのような感覚があり、メタバースの可能性を感じたきっかけにもなりました。
—— 前職となる広告代理店での経験が、今に活きているなと感じる部分はありますか?
「限られた予算の中でできる限りのことをやる」というのは、共通している部分だと思います。
特にARやVR領域はクライアント側が予算感を掴めていない場合も多いのですが、要望に合わせて「これができます」と柔軟に対応していくというのは、広告代理店時代から変わらない部分ですね。
幅広いコンテンツに対応していることが強み
—— vartiqueの事業のひとつである「ByAR」について教えてください。
By ARは、InstagramやTikTokなどARがユーザーの顔を認識すると新野さんが出現し、応援しながらリップを塗ってくれるというものです。使用したユーザーのSNSで使用できるARフィルターや、ブラウザで使用できるWebARコンテンツの制作サービスです。
過去の事例としては、テラスハウスに出演していた新野俊幸さんがプロデュースしたリップのプロモーション施策で、Instagram用のARコンテンツを制作しました。
ユーザーがSNSに投稿すると、それを見たフォロワーも「面白そう」とARコンテンツを使ってくれるんですよね。商品の認知拡大に大きく貢献できた事例だと思います。
X(旧:Twitter)のリポストは元ネタがそのまま広まるだけですが、ARの場合は広まっていくときにユーザーのオリジナリティが加わるので、楽しみながら拡散してもらえるのも良いところだと思います。
—— 「ByAR」ならではの強みは何ですか?
ByARは、AR制作会社の中でも幅広いコンテンツを扱っていることが強みだと思います。
AR制作会社の中にはInstagramしか対応していない企業もありますが、ByARではInstagram、Facebook、Snapchat、TikTokのSNS全般はもちろん、WebARコンテンツの開発も行っているので、幅広く対応できます。もちろん、企画から制作まで一括で行います。
—— VR事業の「One VR」についても聞かせてください。
「One VR」は、企業やブランド向けにVR(メタバース)空間を制作するサービスです。メタバース空間の中で音声会話やテキストチャット、画面共有などができる仕組みで、ウェビナーや展示会、交流といったあらゆることに活用できます。
メタバースは仮想空間なので、実際の建築物よりも遥かにコストを抑えたり、現実ではできないような表現をしたりと、AR同様にかなり自由度が高いというメリットがあります。
「One VR」では誰でも気軽にVRを体験できるものにしたいなと思い、Webブラウザ上にメタバース空間を制作しています。VRゴーグルや専用のアプリは不要で、SNSなどでURLを見つけたらすぐにメタバース空間に入れるので、多くの人に体験してもらえます。
会社のミッションに「日本のAR/VRの民主化」を掲げていますが、体験格差を無くしたいという思いがあります。せっかく面白いくてビジネスにも使えるのにVRゴーグルを持ってる人しか体験できないのはつまらないと思ったからこそ、スマホのブラウザだけでも動くメタバースに強くこだわってます。
有名ブランドや大手企業と多種多様なAR/VRを制作
—— 起業してから今までの間で大変だったときはいつですか?
2020年9月に法人を設立したのですが、事業を本格化した2021年4月頃が大変でした。当時はまだまだコロナ禍だったのでリアルイベントでのAR活用もなく、あまり売り上げが立たなかったんです。ですが、その後ポートフォリオとなるAR専用のサイトを作成したり、2本目の収益の柱となるVRサービスをリリースしたりすることで、だんだん問い合わせも増えていきました。
Facebook社が社名をMetaに変更してメタバースが流行ったことも、追い風になったと思いますね。去年は問い合わせの数が増えたことで、逆に人手不足にもなってしまって。複数案件を同時進行で進めていたので、すごく忙しかったですね。
—— 特に印象に残っている案件を教えてください。
海外の有名ブランドとの取り組みですね。ブランド日本上陸の周年記念イベントに設置されたオブジェを通ると、ブランドの世界観を再現した街が広がるというARコンテンツを作成しました。
その街の中では歩けたり、巨大サイネージの中に自分の動画を入れられたりと、AR空間ならではなギミックも入れることができ、ARの可能性を表現できたという自負があります。
あと、アサヒ飲料さんと制作した三ツ矢サイダーのメタバース空間「矢羽パーク」も印象に残っています。ユーザーが投稿した矢羽の写真を空間内に展示したり、ゲームのギミックを入れたりしました。また、WEBブラウザ上のメタバースなので、Xとのキャンペーンとも連動させることができたのはすごくよかったと思います。
他にも、コニカミノルタさんの医療機器を病院内で使用するときの様子をシミュレーションできるVRや、西松建設さんが目指すDXビジョンを発信するメタバース空間など、本当に多種多様な案件を手掛けさせてもらっています。どれも印象深いですね。
「自由度の高いAR/VRといえばvartique」と言われる企業に
—— どんな方に入社してほしいですか?
今はvartiqueのサービスの説明や資料作成などをお任せする、企画営業職のポジションを募集しています。イメージとしては新卒2〜4年目くらいの方で、誠実でミーハーな方がいいなと思っています。
常にアンテナを張って新しい価値観を柔軟に取り入れながら、各々が自分で調べて考えながら自走できる人だと嬉しいです。
—— 今後の目標を聞かせてください。
「自由度の高いAR/VRといえばvartique」と言われる企業を目指しています。
ARは企画から制作まで一括で請け負うことができ、SNSやWebコンテンツに幅広く対応しているので、ARを活用しようと考えたときに「まずvartiqueに問い合わせてみる」となれば嬉しいです。
事業内容としては、決まりきったサービスを提供するというより、クライアントの要望に細かく応えられるようにしていきたいですね。「One VR」には世界にひとつだけのVR空間という意味も込めて名付けているので、クライアントが自由にカスタマイズしたり機能を実装したりできるように開発を進めています。
あと、有名キャラクターとコラボしたto C向けのAR商品も開発しているので、ぜひ楽しみにしていてください。カスタマイズ商品と並行してヒット商品も作ることで、事業や収入の安定も図れたらと思っています。
—— 最後にメッセージをお願いします。
vartiqueはまだまだ小さな会社ですが、有名企業さんとの案件も多数あるので、面白い経験や実績が積めると思います。何度もお伝えしていますが、ARやVRは自由度が高い領域なので、自分が考えたことが形になりやすいです。自分のアイデアを実現したい方やクリエイティブ領域で仕事がしたい方にはすごく楽しめると思います。
これから入る方は、最初のコアメンバーとしての活躍の場を用意しています。業界未経験でも興味があれば、ぜひ応募してもらえたら嬉しいです!
今回は代表の秋炭に、創業までの経緯やAR/VRの面白さなどについて語ってもらいました。
ARやVRに秘められた可能性や面白さが伝わったのではないでしょうか。ARやVRは、ユーザーを楽しませながら認知拡大できることが大きな魅力だと思います。
そんなAR/VRサービスを提供するvartiqueでは、一緒に働く仲間を募集しています。
ご興味を持っていただいた方は、ぜひこちらよりお気軽にご連絡ください!
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