好きの言語化訓練ブートキャンプ・「魔法陣グルグル」

好きな作品のどのへんが好きなのか語っていくうちに、『好きの言語化』をできるようになってみたいシリーズ。

『魔法陣グルグル』は…よいぞ…!!

僕、小学生のころ、ガンガンを購読していたんだけど、魔法陣グルグルの1話を読んだときに、「これは素敵だ…!」と惚れてしまったのだ。まだアニメ化とかする数年前のことである。

もうね。
「今の世は魔王がいる 幸せだー!!」のノリとか大好きでね。

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やる気のない主人公と、頭ほんわかヒロイン。ズレた人たち。
熱いバトルも、感動の涙もなくて、むしろそういう展開になりそうになったら全力で回避しようとしつつ、くりひろげられるキャラたちのドタバタが好きで。
そのなかにただよう、ほわほわした感覚も好きで。

そのころは、ジャンプ全盛期だったんだけど。
僕、熱血主人公には、あまり共感できなかったんだよな。熱い男の世界って、得意じゃなかった。
なんとなく憧れはあるんだけど、いまいちついていけない。
どこか突き放してみている距離感というか。

その点、魔法陣グルグルは、熱血感に置いていかれない。
ときどきカッコよくなっちゃったら、たちまちギップルがクサい台詞パトロールにくるという徹底ぶり。
これ、作者の衛藤ヒロユキ先生が、すごくシャイな人なんじゃねえのかしらと思ったりするんだけど。
そういう距離感とか空気感が、新鮮で好きだった。


もともと僕は、シニカルなノリが好きなんだよな。
これはもう、性格としかいいようがない。
まっすぐなものより、ちょっとズレてるものを好む性質があるし。
小説においても、作品世界全体を、ちょっと茶化しながら楽しむ癖があるし。

大人向け文芸に関しては、この気質って、ほぼマイナス材料になるなーと思ってたんだけど(文芸の人たちって、なんであんなにマジメなんだよ~!?)。
子供はむしろこの感覚、好きなんじゃね? つうじるんじゃね? って思っていて。子供向けエンタメなんてやってるのは、そういうところもあるかもしれん。
実際、デビュー時の担当さんには、その性質はいいから活かそうっていわれてたんだけど……。
意識しちゃうと、逆にダメになることがわかりましてですね(死)頭で考えてやってない、ただの性格だもんな。
なので、あまり考えずに、自然体にすることにしてます。

デビュー前、投稿作を考えてるときから、「子供が読んで面白いものって、どんなだろ?」ってよく考えてたんだけど。
そのときに、かならず思い浮かべてた1作。

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