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2023

12月31日。
師走の名の通り、12月もあっという間に残り1日。
なので紅白歌合戦を見ながら、2023年を清算していきたいと思います。


運命論者じゃあるまいし

今年一番印象に残っているのは、就活をしたこと。就活では自分の強さと弱さどちらも顕著に現れて、自分をより深く知る良い機会にもなった。中学生の時にスポーツ選手レベルの夢として想像していたデザイナーに、高校の進路選択ですぐに諦めたデザイナーに、私は来年の新卒としてなる。今でもふとした時に嘘なんじゃないかと思う。

何も分からないまま飛び込んだ、デザイナーという世界。未経験で何も持ってない私を、デザイナーとして受け入れてくれたTOMAP。バンドマンで宣材写真が赤髪坊主だった上司。本気で世界平和を掲げる社長。会社には私のこれまで生きていた狭い範囲の世界では、出会ったことがないような人たちばかり。最初は絶対に馴染めないと思っていたけれど、気づけば入社してから2年が経とうとしていた。この2年は生活の中心がTOMAPになっていて、デザイナーとしても、人間としても成長させてもらった。

大学生活は、終わりが見えない暗闇の塔をひたすら登っているような感覚だった。同じところをぐるぐるしている気がしていたけど、ふと垂直に積み上げていたことが実感できる瞬間もあって。孤独で内省をし続けた大学1年。挑戦の一歩を踏み出した2年。デザイナーとしてもがき続けた3年。弱い自分に向き合った4年。傷だらけになりながらも、がむしゃらに頑張ったなと思う。

上を見上げても真っ暗で、登った先には何があるのかなんて想像もできなかった。何もかもがうまくいかなくて、布団から起き上がれない時もあった。これまでの私の原動力は、強い不安や焦燥などマイナス感情で。常に何かに追われていて、毎日を楽しめてはいなかった。でも就活を終えてから、自分の内に「なんとかなる」という言葉を持てるようになった。振り返ってみると、不安症で最悪を想像していた結果が起こることはなかった。寧ろ想像した未来が来ないように努力して、良い結果を招いていた。それならば不透明な未来に怯えているより、暗闇の塔を登ること自体楽しいを楽しもうと少しずつ思えるようになった。来年は楽しく過ごせる時間を増やしたい。

人生とは、美しい刺繍を裏から見ているようなものだ。
その模様が何を意味しているのか、そのままではわからない。
それを表から見られるようになったとき、その意味と美しさがわかる。

テイヤール・ド・シャルダン



生存ではなく、暮らす

丁寧に生きる。2022年の振り返りnoteで掲げた、2023年の目標。今年は80点くらい達成できたと思う。

一番は、四季をしっかり味わうことができた。春は桜並木を見に行ったし、三色団子を食べた。夏はROCK IN JAPANに行って脛が燃えたし、エビ中の夏の恒例LIVEであるファミえんで水をしっかり浴びた。秋はさつまいもをたくさん食べたし、シャインマスカットにハマったし、銀杏並木も見に行けた。冬はクリスマスパーティーをしたし、COUNTDOWN JAPANにも行けた。

文章もたくさん書いた。一番は現在進行形で書いている卒論。ゼミに入った時から、4年になって書くのを楽しみにしていた。こんな人は中々居ないだろうけど、自分の興味関心のあることをとことん研究するのは私にとって一番幸せなこと。春に『喜嶋先生の静かな世界』という小説を読んで、大学生の環境と時間がどれだけ貴重かを噛み締めた。毎日静かに目の前の傾斜を登り続ける。そして高く登った人のみが獲得できる見通しこそ、人間にとって重要なもの。私もクリーンでサイレントに生きている喜嶋先生を尊敬するし、そういう人間で在りたいと思った。noteでは私立恵比寿中学の安本彩花について、10年間推してきた感情を全て綴ることができた。来年は卒論が終わり次第、齋藤飛鳥ちゃんについて書こうと思っている。そして私のnoteを読んで、私と話したいと言って声を掛けてくださった方がいた。自分のために書いていた文章だったけど、少しでも誰かのきっかけになっていたことが嬉しかった。高校3年生の2020年から書き続けている日記は、今年は特に内容の濃いものになっていた。それだけ感情が動いた瞬間が、多かったんだと思う。

ドラマや映画、読書にも、結構な時間を割くことができた。忙しい生活をして心に余裕がなくなると、小説や映画が観られなくなる。集中したり、考えたり、感情移入して心を掻き乱されたりするのが億劫になって、無意識に適当に何も考えずに見られるSNSを開いてしまうから。けど手軽にそこにあるものを擬似体験するのではなくて、読書や映画などを自分自身が体感することのできる何かに還元する。それが私が幸せになる一歩だなと思った。大学生活に読みまくった本は、私の傷を癒す絆創膏であり、私を形成するピースでもあった。

まだまだではあるけど、余白も楽しめるようになった1年だった。もう少しメリハリをつけて、社会人になっても楽しいことをたくさんしたい。



心ここに在らず

今年流行ったMBTI。私は何度やってもINFJで、友達にこんなにも典型的なINFJは見たことないと言われる。人間が16タイプに収まる訳がないというのも分かるけど、INFJと知れたことによって救われたことが多くあった。

INFJは、とにかく今に集中できない。今頑張るためには、過去の記録を振り返り、それを踏まえて今や未来の計画と立てる必要がある。でも完璧主義故に、その高度な計画通りに事が遂行できることはほぼなくて。美術館では、絵の背景にどんどん思考がいって、意識がすぐ額縁の外に行ってしまう。これには私のストレングスファインダーの1位である、原点思考も影響しているようで。1位が原点思考の人は中々いないらしい。

ああ、自分は根本的にシンプルかつロジカルに思考できない人間なんだと落ち込んでいたけど、卒論ではそれが良さだと教授が言ってくれた。一緒に仕事をしてる上司は、私が持ってきた色々な角度の思考から抽出していいアイデアが浮かんでいた。自分の効率の悪さや生産性の低さに悩んでいたけど、成田悠輔さんが「コスパをよくしたいなら、今すぐ死ねばいいと思う」と極論を言っていて少し和らいだ。

INFJは繊細な性質も持っている。私も場の空気に飲み込まれた経験をたくさんしてきた。本当はよくなかったこと、本当は反対したかったこと、本当は嫌だったこと、本当は好きだったこと。言ってしまったら終わってしまう何かがあるのかもしれない。それでも、今自分は空気を「読んで」いるのか、それとも「呑まれて」いるのか、せめて自覚的でありたい。

自分は器用なタイプではないけれど、この1年で自分をだいぶ受け入れられるようになった気がする。


最終の地下鉄に乗って

私がインターンをしている会社のメンバーから学んだ中でも、特に大きく影響されたのは「自分の好きを追求している人は魅力的」ということ。昔の私は自分に自信がない故に、自分の趣味趣向を打ち明けるのが苦手だった。でも自分が好きなものに没頭している先輩を見て、純粋に素敵だなと思った。また会社のメンバーは仕事だけでなく、遊びも全力で楽しんでいた。だから私も2023年は、「好きを追求しよう」と心に掲げていた。

まずは、LIVE。2023年はいきたいと思ったものに全部応募した結果、乃木坂11回、エビ中7回、櫻坂、ワンオク、ロッキン、CDJと通算21回行った。田舎で部活に明け暮れる生活で、全く行けなかった中高生時代。学生生活ラストにここまで満喫することができて、本当に悔いはない。1番印象に残っているのは、10年間推してきた齋藤飛鳥ちゃんの卒業コンサート。13歳で彼女に出会ってから、私の人格に大きな影響を与えてくれた人。飛鳥ちゃんがいなかったら、今の私はない。そんな推しの最後を、会場で見届けることができて本当に嬉しかった。飛鳥ちゃんと同じ熱量で追いかけたいと思える子は、今後も出会えることはないと断言できる。最近読んだ本に「上手に辞めるのは、芸術を生み出すようなもの」という言葉があった。飛鳥ちゃんがどこまで思考を巡らせていたかは分からないけど、卒業発表から卒コンまで本当に全てが繊細で美しかった。エビ中は変化の1年で、新体制の動向を追いかけることができた。念願だった安本彩花ちゃんの生誕ソロコンサートにも行けて大満足。何より今年ラスト2ヶ月で、一気に沼に引き摺り込まれたのは櫻坂だった。元々欅坂が好きだったから、櫻坂も見たらハマるのは分かっていて、だから敢えて視界に入れないようにしていた。でも藤吉夏鈴ちゃんセンターの「Start over!」で我慢できなくなって、3rd YEAR ANNIVERSARY LIVEに行った。そしてLIVEのパフォーマンスや演出全てに圧倒された。勢いが止まらない櫻坂を、来年も追いかけたいと思う。ロッキンとCDJで、一度は生で聴きたいと思っていたバンドを見ることできたのも嬉しかった。私は音楽に生かされていると言っても過言ではない程、音楽に救われてきた。2023年は年間で、80000分も聴いていたらしい。来年はアイドルだけでなく、羊文学やFOMARE、雨パレなどバンドのワンマンにも行きたい。

今年好きだった本は、朝井リョウさんの『どうしても生きてる』、森博嗣の『喜嶋先生の静かな世界』、映画は『サイドバイサイド 隣にいる人』、ドラマは『いちばんすきな花』。

今年は行動力のない私が、他にも色々挑戦してみた。中学生の時から憧れだったアコギを買ったり。カメラの勉強を少しずつやってみたり。定期的に美術館に行ったり。社会人になっても、好きなものに溺れていたい。先が見えなくなったとき、迷ったとき、そうして溺れたものがきっと私を助けてくれるから。

2023年に行ったLIVE


泣き笑いの知性

ここ数年で、また飛鳥ちゃんが変わった。年々明るくなっていく飛鳥ちゃんを、最初は素直に受け入れることができなかった。暗い飛鳥ちゃんが好きとかそういうことではなくて、自分自身を制御することでうまく生きることを教えてくれた人だったから。誰よりも身軽で自然体になった姿を見て、また飛鳥ちゃんは更に離れて行ってしまったんだと思った。

でも就活を終えてから、「なんとかなる」精神を少しだけ蓄えた私は、周りから明るくなったねと言われるようになった。それは時間が経つに連れて、徐々に自分でも自覚できるようになって。そう思えるようになったのには、周りの人の影響も大きい。今年は特に、周囲の人に支えられた1年だったと思う。一緒に毎日切磋琢磨した同期、私を深く理解してくれていつも親身になってくれた親友、学びをくれる会社のメンバー、客観的に私を評価してくれる大学のゼミの教授、そして誰よりも私のことを応援してくれる母。

人に嫌われないように、周囲の人や環境に合わせて生きていた私が、ありのままの自分を生きるようになった。そしたら気づけば周りに、一緒に塔を登ってくれる仲間が集まっていた。自分には信頼できる仲間という存在が、一生できないのだと思っていたのに。大学に入ってからは、たくさんの人に恵まれたと思う。画像の断捨離をしたら、2023年は圧倒的に笑顔が増えていた。美味しかったものを共有したいと思える人がいる。それだけでも幸せだなと思う。これからも大切にしたいと思う人たちを、大切にしていきたい。

私はこれまで、良い出来事に対して恐怖心を抱いていた。良いことがあったら、それ相応の悪いことが必ず来る。そう思って嬉しいことや褒められることも、素直に受け取ることができなかった。だけどふと我に返って、私は運がいい。唐突にそう思うようになった。未だにこの感情の変化を整理することは出来ていない。でも漠然と運の良さを自覚するようになってから、以前よりポジティブな出来事を受容できるようになった。そして、更に良いことが増えた。正直悲観的な性格に落ち着いていた自分が居たけど、今ならまた変われるかなと思った。

2024年は、小さな幸せに気づけるようになりたい。
そしてたくさん笑って過ごしていたい。



2023年もお疲れ様でした。
2024年もよろしくお願いいたします。

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