金魚坂めいろ騒動の私見のはじまり

ここ半年、Vtuber業界が何かときな臭い騒動や炎上で話題になっている。

オタクにとっての新しい文化とも言えるV業界が興味のない一般人にも「聞いたことがある」「見たことがある」くらいの存在にはなってきたのだろうか。(あくまで良くも悪くもと言ったところだけれども)

私、個人としては主に「にじさんじ」のVtuberを視聴することが多いので今回タイトルにもつけたこの騒動は非常にがっかりするものであった。

下手に切り取られたり、言葉尻を取られてしまうと困るので最初に私のスタンスを書いておきたい。

今回の騒動については夢月ロア、金魚坂めいろどちらにも落ち度があると見て間違いない。コツコツと積み上げてきたRPの魔界訛りを奪われてしまうと感じたロア、訛りそのものはパクリではなく緊張から出てしまうものでパクリではないと断言するめいろ。この2人の思いがうまく意思疎通できなかったことが今回の騒動となり、誰も得をすることのない結果となった。(アンチや炎上を狙った人間たちにとって格好の餌になったことは言うまでもない)

さまざまなリーク情報や噂などで真実は闇の中といったところだが、今回1番まずかったのは運営である「いちから」の対応であった。

公式声明から読み取れることは

夢月ロアから金魚坂めいろへのRP提案(独特な訛りの話し方をやめさせるようなような内容?)の伝達ミス
夢月ロア、金魚坂めいろの個人的なやりとりで話がこじれてしまったこと
運営の公式声明と夢月ロアがTwitterで公開した金魚坂めいろとのやりとりを写したスクショの内容に齟齬があったこと

ここからは私見

運営はデビューが早くにじさんじという箱でも人気がある夢月ロアに肩入れしたこと
運営、騒動に関係のないにじさんじライバーの名前が上がることによりライバー同士の不和が発生、それに伴ったリスナーの不信感や杞憂によって本来広がらなくてもいい範囲にまで炎上が広がってしまっていること
結果的に金魚坂めいろは引退、運営と夢月ロアは大きく株を下げることとなり、誰も得をしない結果となった

論旨をまとめるとこうなります。ここまで読んで納得のいかないという方はブラウザバックしていただいた方が良いかと思います。

少し前に御伽原江良の炎上騒動にも同じようなことを書いたのですが、私はあくまでも中立的な立場で今回の騒動はどういった経緯で起こり、どうしてこのような結果になってしまったのかということを分析したいだけなのです。

夢月ロア、金魚坂めいろが行ったとされる行為について贔屓目なしに判断し、悪いものには悪いと言いたいし、擁護すべきところは擁護したいと感じています。

ファンだからといって一方を擁護する方とはそもそも立場が違うのです。

贔屓の人間をただ「辛かったね、大変だったね」という慰めで終わらせてしまってはいけない騒動だと私は感じています。(個人的にはにじさんじ始まって最大の危機と言ってもいいのではないでしょうか)

それでも納得のいかない方はぜひコメントお待ちしております。こういった騒動は必ずしも答えがあるわけではありません。もちろん私がここに書いた内容が正しいなんても思っていません。感じ方は人それぞれです。

前置きが長くなりましたね…

ここからは本題と言いたいところですが、この騒動は私なりにまとめたいくつかのブロックに記事を分けていきます。内容自体がかなりの文量になると予想されるからです。(私もどれだけの量になるか検討もつかないことと分けた方が読みやすく要点が掴みやすいかと思った次第です)

【方言は独自の個性となりうるか?】

1番初めは今回の騒動の中心とも言える話題に触れていきます。

そもそも方言ってなんなんでしょうか

ある言語が地域によって別々な発達をし、音韻・文法・語彙などの上で相違のあるいくつかの言語圏に分かれた、と見なされたときの、それぞれの地域の言語体系のこと(Wikipediaより抜粋)

簡単にいうと、地域によって独特の変化や進化をした特徴的な言葉ってことですね。

世界の中でも国土が狭いと言われる日本にもさまざまな方言が存在します。言葉って本当に面白いなぁ。私は大学に進学し、今まで関わったことのない地方の方言で話す級友を見てえらく感動を覚えました。(あまり関係ありませんね…)

本題に戻しましょう。

先に書いたように方言とは地方によって使われる独特な言葉なわけです。また方言は多少の違いを持ちながら、似通った部分も持ち合わせる非常に流動性の高い言葉でもあります。

例をあげると私は東北出身なので東北6県の訛りが感覚的に異なっていることが分かりますが、関西の方にとって東北の訛りはほとんど同じに聞こえるはずです。逆も然りで、私は関西弁を聞いてその方がどこ出身なのかを判断することはできません。それくらい方言は奥深いものであると分かってもらえたでしょうか。

夢月ロアの代名詞とも言える「でよ」を代表とする通称「魔界訛り」

私はどこの地方の方言なのかまではわかりませんが、おそらく日本のとある地方に実在する方言であることは間違いない。でなければ夢月ロアと金魚坂めいろの話し方が似たものになることはないはずです。

夢月ロアと金魚坂めいろの出身地はかなり近い地方であることも間違いありません。金魚坂めいろの初配信には「ロアちゃんの訛りに似てるね」というコメントが散見されています。

果たしてめいろが「魔界訛り」を意図的に使ったと言えるでしょうか?

答えはNOだと思われます。

理由を挙げるとすると、「パクリだとしたらあまりも露骨であること」「一夜漬けで練ったような設定訛りであったら必ずどこかでボロを出していること」という2点です。

そもそも訛りというものは自然と身についてしまうもの。私たちは日本に生まれ育ったからこそ、言語の中でも難解とも言われる日本語を自然と使うことができるのと同じように訛りも周りの家族や友達などの環境の中で自然と身につくものです。(もしあの訛りをロアから奪い取ろうとして身につけたものだとしたら恐ろしい執念だと思いますが、やはり現実的ではないでしょう)

ロアが元々染み付いた訛りをRPに盛り込み、「魔界訛り」としたことは良いのですが、めいろが来たからにはそういうわけにはいかなくなってしまった。

RPの大きな柱とも言える「魔界訛り」が唯一のものではなくなってしまうというのはかなりの脅威であったことは間違い無いでしょう。

しかし、その後の行動があまりによくなかった。「魔界訛り」というものを夢月ロアがあたかも自分が一から作り上げたもののような主張をしてしまい、新人から訛りを奪おうとした。

もちろんロアなりにアレンジを加えたり、他のライバーとの差別化を図るために苦心もしたでしょう。しかし、1人の人間から訛りを奪ってしまうことはその人間のバックボーンを消し去ってしまうことと同義だと私は考えています。

ここは機転を利かし、喧嘩凸のようなコラボ企画に持っていったりとネタに昇華することができなかったのかと悔やまれるばかりです。

夢月ロアが今までやってきたライバー活動で築き上げたものは「魔界訛り」だけだったのでしょうか?

私たちリスナーが望んでいた結末はこんなものだったのでしょうか?

今となってはどんな選択が正しかったのかは分かりませんが、「訛り」をある個人ライバー特有の個性と言うにはあまりも傲慢だったのではないだろうかと言うのが私の結論です。

実際、にじさんじには関西弁のライバーはかなり在籍しています。関西弁で最も歴が古いのは樋口楓ですが、むしろ関西勢でコラボしたり、にじさんじ甲子園では「VR関西」という高校名で出場したくらいですからむしろ関西であることへの一体感を感じるくらいです。(流石に魔界を推していたから難しいところもあるのも実際ではありますが…)

問題のDiscordでのやりとりも先輩としてロアが圧をかけているように見えてしまうのも今回の騒動の大きな要因でもあります。

強い言葉を使っていなくても、受け取る側が圧を感じてしまったらハラスメントになることは説明しなくてもわかるでしょう。

訛り、方言の論点から少しずれてしまいましたが、以上となります。

次回は「魂と個人情報」でまとめていきます。これだけだと分かりにくいかもしれませんが今回の騒動の核心に迫った内容かと思います。

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