画像1

【産業医からのメッセージ】2021年9月『からだの声に耳を傾ける』

精神科産業医 益子雅笛  with リフレクソロジスト 原三奈子
00:00 | 00:00
ラジオ番組「からだの広場」
今月から、月初に『産業医からのメッセージ』をお届けいたします。
会社の健康管理やメンタルヘルス対策の取り組みをサポートする産業医としても勤務している精神科医・心療内科医の益子が、
会社や人事労務のご担当の方、そして、働く人に向けて、
いま、気を付けたいことについてお話しします。
リフレクソロジストの原が聞き手となり、
パフォーマンスを上げて働くことをエンジョイできるように楽しく進行します。

今月は、

①キャンペーンをきっかけに、防災や安全、衛生への意識を高めましょう。
 9月1日は防災の日 10月の全国労働衛生週間の準備期間(9月1日~30日)があります。
(秋の全国交通安全運動(9月21日~30日)もあります)

②健康に関する情報の発信の工夫〜
 制限や注意喚起も重要ですが、
 一方、一人ひとりのがんばりを承認し、丈夫なからだづくりのための情報も共有しましょう。

③からだとこころのセルフケア
 夏が終わり季節の変わり目を迎えると、からだの中では冷やす→温める方向へモードチェンジに入ります。
 夏の疲れもあいまって、思っているよりも体力を消耗し、からだの状態にこころも影響を受けます。
 からだが冷えないようにセルフケアを心がけながら、秋の夜長にゆったりのんびり過ごしてみましょう。

今月のキーワードは、『からだの声に耳を傾ける』です。


☆文字版☆

【 益 】 おはようございます。

【 原 】 はい。おはようございます、益子さん。

【 益 】 はい、原さん。

【 原 】 お元気ですか?

【 益 】 はい。ありがとうございます、いつも。

【 原 】 はい、こちらこそ。9月になりました。もう今年も終わっちゃいますね。

【 益 】 あと3ヶ月だ。

【 原 】 手帳買いました、この間。

【 益】【 原 】 あははははは(笑)

【 益 】 早速。素晴らしい。

【 原 】 今年はちょっと上手に手帳とのお付き合いが出来ているみたいで。
なんかね、毎年だいたい9月ぐらいになると手帳まっさらっていう感じだったんですけど、今年はうまくいけてる感じがします。

【 益 】 いいですね。素晴らしい。

【 原 】 もう来年の手帳を買いました。

【 益 】 もうそんな時期ですね。

【 原 】 そうなんですよ〜、ね。

【 益 】 早いものです。
今月から 改めまして産業医からのメッセージという形でお時間をいただくことにいたしました。

【 原 】 益子さんが産業医として、いろんな企業さんのところに行って活動されてるというところですよね。

【 益 】 そうなんです。
これまでも産業医からのメッセージとして、一部お世話になっている会社さんに動画でその時々にちょっと注意したいこととか 今私が気になったことについてトピック的なものをお伝えするということをチャレンジしてたんです。

【 原 】 あぁ、なるほど。素晴らしい。

【 益 】 なんだけど、今度は音声配信としてね。

【 原 】 それも良いかもしれませんね。

【 益 】 動画だとやっぱり観ないといけないけど、音声配信って耳から入ってより気軽に聴いていただきたいなというところで。

【 原 】 それも一つの方法だと思います。
今 音声配信とかって割と身近になってきてるかもしれませんしね。

【 益 】 ね。
なので、音声の方に切り替えてチャレンジしてみようかなということで、お時間をいただくことになりまして、原さんにもご協力をいただくことになりました。

【 原 】 いえいえ、もうぜひ喜んでお話をさせていただければ。

【 益 】 原さんは会社員のご経験もありますから。

【 原 】 そうですね。長かったですね。

【 益 】 そういう視点で、一緒に考えていただけたら私もすごく嬉しいなぁと。

【 原 】 従業員代表をなんていうんでしたっけ?部署の代表になって参加したこととかもあるので。

【 益 】 衛生委員会とかかな?

【 原 】 衛生委員会かもしれません。ちょっとよく覚えてなくてすみませんって感じですが、そういう意味でちょっと身近な感じもしますので、いろいろお話し聞きたいと思います。

【 益 】 より身近に労働安全衛生、働く人の安全とか健康について皆さんに感じてもらえるようにお話をしていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

【 原 】 ぜひいろいろと教えてください。

【 益 】 9月に入るとなんとなく季節の変わり目に入ってきたりとか 秋の気配を感じたりとか、特に9月1日は防災の日ですから。

【 原 】 そうですね。本当に防災訓練の日っていうイメージですね。

【 益 】 どうしても日本は地震、あと水害、ありましたよね。

【 原 】 結構、未曾有の水害が続きましたからね。

【 益 】 災害が多い国ですから、そういうものが起こった時にいかに自分ごととして考えておけるかってものすごく防災意識という意味では大事なので。

【 原 】 そうですよね。また会社勤めしてると、通勤途上で災害に遭うとか すごく悩ましいですよね。

【 益 】 そうなんです、そうなんです。意外と 皆さん通勤災害と言われてしまうような もうこれ労災に入りますからね、 労働災害ね。
いろんなところに いろんなそういうリスクというものはあるので、…とはいえずっといつも不安に感じている必要はないんですけど。

【 原 】 まぁ そうですよね。
でも特にこういった労働安全とかを管理しなくてはいけない方などは、やはりすごく頭を悩ませる部分だと思うんですよね。

【 益 】 そうなんです。いろんなことにね。
だから、特に防災に関しては お一人お一人が意識を持って頂きたいなということがあって、こういう防災の日というようなものをきっかけに改めて身の回りのことを見直していただきたいなぁと思います。

【 原 】 必要だと思います。防災グッズも含めてね。

【 益 】 で、来月10月はね 全国労働衛生週間っていうのもあるんです。

【 原 】 そんなのがあったんですか。

【 益 】 これもやっぱり意識をあげようと。皆さんの健康管理とか 職場環境を皆さんで良くしていくために、皆さん意識しましょうっていうようなキャンペーンですね。

【 原 】 あぁ、でも必要ですよね。やはりね そういうのってね。

【 益 】 なので、これに向けた準備を9月はしましょうということなので。

【 原 】 あぁ、それで皆さん苦労されてたんですね。

【 益 】 そんな大きなことする必要はないんです。今気になっていることをちょっと皆さんで考えましょうとか、身の回りきれいにしてみましょうぐらいの。

【 原 】 そう。汚くなるんですよ、オフィスってね。

【 益 】 そんなもんです。

【 原 】 色んなものが積み重なって、机の中もなんじゃこらっていうものが出てきたりとかね。

【 益 】 ね。そうなんです、やっぱり業務が優先されますから。

【 原 】 はい、そうなっちゃいますね。

【 益 】 何かのきっかけで見直す。

【 原 】 確かに。結構足元とか危なかったりします。コピー用紙の箱がそのまんま、段ボールがそのまんまポンッて置いてあったりとか。

【 益 】 段ボールで滑って怪我したっていう人もいるんですよ。

【 原 】 えぇ〜! そうなんだ。でも確かに滑りそうですね。あぁ、危ない、危ない。

【 益 】 なので、そういうことを考えていただきたいなぁと。

【 原 】 なるほど。

【 益 】 そういう風にご担当者の方には情報を発していただきたいなぁと思いますし。
あと最近で言うと、ある会社さんで気づいたんですけど、どうしても会社からの情報って、特に今コロナもあるから これに気をつけましょうとか、これをしないで下さいとかっていう情報が多いんですよ。制限したり、注意を促したりっていうね。
それすごく大事なんだけど、一方で、今の時期これだけこういう状況が続いてると、からだをこういう風に動かしてみましょうとか、こういう状況の中でも健康維持するために こんな風にからだのケアに取り組みましょうっていうような 今できることを 皆さんにちょっと気が付いて、やっていただいて、皆さんが元気になったり健康になるために積極的に取り組めるようなきっかけとしての情報を併せて出していただきたいなぁと。

【 原 】 だいたい人間ってね 、制限したりこれするなって言われると聞くもんかって思っちゃいますからね。そうでない伝え方って結構大切ですよね。

【 益 】 そうなんです。情報としても そういう情報って今いっぱいあるから。

【 原 】 確かに。

【 益 】 皆さんももう頑張ってるじゃないですか。

【 原 】 そう。こちらはこちらで必死にやってるのにっていう気持ちもどこかあるはずですからね。

【 益 】 だから まぁそれはそれとして大事なんだけど、一方でこういうこともしてみましょうっていうバランスをとるのは大事かなと。

【 原 】 そうですね、そうですね。
じゃあ試してみようかなっていう風になるのも大切なことですよね。

【 益 】 そうですね。

【 原 】 やっぱり心を柔らかくするっていうかね。
私も自分で会社員で一生懸命になってやってた時もありますので、心がかたくなっていくんですよね。

【 益 】 うんうんうん。あぁ、いい表現ですね。

【 原 】 そう。こだわりというか、自分はこんなに頑張っているのにということで。なんで認めてもらえないのって思いがやっぱり強くなっていくと、他から色々言われると あんまり聞きたくなくなっちゃうっていうのがあるんですけど。
でもなんかそこを少し頑張って乗り越えて、そこのリミッターを外すというか 一つ自分の新しい可能性を見つけるためには とても重要なんじゃないかなぁって思います。

【 益 】 そうですよね。会社も皆さんも働いている方一人一人も頑張ってますから。

【 原 】 そうなんですよね。

【 益 】 「みんな頑張ってますよね。みんなでもう少し辛抱しながら、こんなこと工夫してやってみましょう」みたいな 情報の出し方もこれからより大事になるかなと思ってます。

で、あとはこの時期のからだとこころのケアという意味では、先ほど申し上げた季節の変わり目に入りますので、意外と朝晩冷えてきますよね。

【 原 】 そうなんですよね、冷えます。

【 益 】 なので、首まわりを温めるとか 足首、手首、首。
こういうとこって血管が表面を通ってますから、冷えやすいんですよ。

【 原 】 なるほど〜!

【 益 】 そこからからだ全体が冷えるんです。

【 原 】 なるほど〜!

【 益 】 だから、意外と寝てる間って足首冷えてるので、例えばレッグウォーマーみたいなものとか、タオル一枚かけるとか、そんな工夫でだいぶ違いますので、ぜひ冷え対策とか。
あとは、そういう風に気温も下がってきたり、あと日が短くなるとなんとなく物悲しいじゃないですか。

【 原 】 そうなんですよね、この季節ってね。
なかなか気持ちを上げてくのが難しいなって感じる。

【 益 】 なんか夏が終わったみたいなね。

【 原 】 そうなんですよ。物悲しさより さらに落ち込むみたいなね。

【 益 】 なので、どうしてもからだの冷えも含めて、そういう気持ちも引っ張られるんですよね。そういうことにね。だから、ゆっくり のんびり過ごすような。
夏の疲れが出たり、からだがモードチェンジしていくので。暑い時期から寒さに向かって、からだの中で冷やす方向に向かっていたのが 今度温める方向に~

【 原 】 逆方向に回転するっていうようなイメージですよね、くるっとね。

【 益 】 そうですよね。
そういうモードに入っていくので、からだは結構体力を使っていますから
からだが向いていく方向 だから あっためたい方向にケアもしてあげる。

【 原 】 確かに。
でも秋の入口って眠くなるんですよね。とにかく寝る、みたいな感じですかね。

【 益 】 そうです、そうです。ゆっくりのんびりっていう時間を上手に作るっていうのも、からだにとってもこころにとっても大事なケアになるかなと、この時期。

【 原 】 確かに。ちょっと心がけてみて下さい。

【 益 】 そんなこともやってみていただきたいなと思います。
では、今月のキーワード 皆さんに覚えておいて頂きたいというか、ポイントとなるキー
ワードを毎月ひとつずつ。

【 原 】 あぁ、いいですね。
キーワードぐらいだと 一つなんとなく頭に覚えておくこととか、ちょっと例えば付箋とかに書いてパソコンとかの端っこにピッて貼っておける感じ。その感じが良いですね。

【 益 】 そうですね。
ちょっと意識して頂きたいという意味で、ポイントも含めたキーワードということで。
今月は、今からだと心のケアを意識して下さいってお話をしたので、ぜひ 『からだの声に耳を傾ける』

【 原 】 『からだの声に耳を傾ける』、どういう感じになりますかね。

【 益 】 なかなかそれだけで聞くと、えっ何するの?

【 原 】 割と抽象的になっちゃうんですよね。

【 益 】 そうですね。
まずは、自分のからだに注意を向けて 今からだがどんな風に感じてるかというのを感じて欲しいというか 言葉に(する)。
例えば、今さっき秋の気配がっていう話もありましたけど、あぁ秋の気配を感じてるなとか こんな風が心地よいなぁとか 空がね。

【 原 】 空を見て、雲がちょっと秋っぽくなったなぁとか。

【 益 】 空の感じって秋の感じだなぁって私は感じているとか。
頬に当たる風がなんかちょっと爽やかだなぁとか。

【 原 】 確かに。空を見るって良いかもしれませんね。

【 益 】 ぜひ空は見ていただきたいですね。

【 原 】 ですね。空とか夜帰ってきて あぁ仕事お疲れって思いながら窓をガラッと開けて空を見るみたいなね。

【 益 】 そうです、そうです。

【 原 】 星を見る。…星は見えないか、東京だと。

【 益 】 お月様とかね。

【 原 】 お月様が出てる時ね。

【 益 】 きれいだなぁとか。で、その時にあんまり考えない。
感じてる、今自分が感じてることを 言葉にする。

【 原 】 あっ、なるほどね。それを口に出して言うって。
益子さんも別の回でおっしゃってましたよね。

【 益 】 からだの広場でも繰り返しお伝えしていて、その時のからだが今どういう風に心地よいとか こんなところが気持ち良いとか なんかスッキリしているとか。
逆に、もしかしたら なんかだるいなぁとか 眠い時ってなんかおもったるいなぁって思うことがあっても、別にそういうことでも良いんですよ。

【 原 】 そうですね。

【 益 】 からだが今こんなこと 足がちょっと重いなぁとか なんか胸の辺りがモヤモヤするなぁでも良いんですよ。

【 原 】 で、そういう風に感じたら「お疲れ!」みたいな感じで言えば良いの? 自分に。

【 益 】 そうです。からだがこんなこと感じてるなぁ、もしその後自分のケアに繋げられる人は、あぁじゃあ ちょっとゆっくりお風呂入ろうかなとか それこそ原さんに教えてもらったアロマオイル使ってみようかなとか。そこまでいったら もうグッド!

【 原 】 そうですね。
でもやはりこれも訓練だと思うので、これもちょっと仕事のために必要なからだのメンテだと思ってやっていくと。

【 益 】 まず、からだの 自分のからだの感覚に意識を向けるっていうところを ぜひやってみていただきたいなと思います。

【 原 】 ぜひぜひ やりたいと思います。


【 原 】からだの広場では リスナーの皆さんからのご感想、ご意見などを募集しております。からだの広場のFacebook、またはTwitterからメッセージをお寄せください。

【 益 】 はい、お待ちしてます。


【 益 】 からだは丈夫できれいに。

【 原 】 こころは豊かで穏やかに。

【 益 】 そして自分らしく輝くように。

【 原 】 今日も笑顔で良い一日を。

【 益 】【 原 】 ご安全に。 行ってらっしゃ〜い!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?