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(12)中卒、肩書きのない人生の始まり

 息子2人が「ひきこもり」であることをここで書いたように、リアルの友人にもそのことをやっと話せるようになりました。しかし、その渦中は言えませんでした。仲のいい高校時代の友人たちと集まると、みんな年の近い子どもがいて、やれ受験だ、やれ反抗期だと愚痴を言い合って慰め合っていました。「今、ファッジの子はいくつ?」と聞かれれば「上の娘が高校2年生、下の双子が中学3年生、本当に反抗期で困っちゃう。」で済みましたが、中学校卒業後、リュウは肩書きがなくなってしまいました。そして「上の娘が高校3年生、下の双子は高校1年生。」と、嘘をつくには勇気が必要で、ちょっと付き合いも疎遠にもなりました。正直に言えば、それはそれで励ましてもらえたり、情報を集めて支えてくれることもあったと思います。ただ、当時は弱音をはくと、全てがうまくいかなくなるような気がして黙ってしまいました。嘘をつくぐらいなら、黙っていようと。

 最近、ブログでKing Gnu(キングヌー)というバンドが大好きだと大騒ぎしていますが、ちょっと今からここで語りますよ。彼らの楽曲に「Prayer X」という名曲がありまして、Prayer(プレイヤー)というのは「祈る人」という意味で、ゲームやって遊んでいる人じゃないですよ(笑)その曲の歌詞が素敵で、でもここに載せると著作権の問題があるので、おのおので調べてもらうことにして、その歌詞の中に、胸に刺さったナイフを抜くと涙が溢れ出るから、抜けずにいる(大意)という歌詞があって、ああ、それそれ、当時の私、それ。もうね、刺さったナイフを抜いて涙が止まらなくなるのが怖くて刺さったままにしていたな、と勝手に同調してウホホ♪となっています。(余談でした)

 今回のお話は、ケンが無事高校入学したところからですが、その初日からハランバンジョーが始まりました。

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