見出し画像

Ken Gergen - Introduction to Relational Practicesを聴いて

世界にどんなシフトが起きようとしているのか

「対話」という言葉をよく耳にする。分かったような気になって自分も使っているが、段々今の自分の理解では、これ以上先に進めないというか、騙しが効かなくなってきていると感じ始めている。なので改めて「対話」ということについて学び直したいと思った。

最初に手をつけてみたのが、ガーゲン博士の著書「現実はいつも対話から生まれる」。読み始めてみて、なんだかわかるような、わからないような。もう少しガーゲン博士が言わんとしていることの全体像が知りたくて、本の途中でYoutubeに掲載されているGergen博士のインタビューを見てみた。

このインタビューを聞きながら私が受け取ったメッセージは、対話が何であるのかという定義や説明というよりも、今どんなシフトが世界に対する認識や実践に対して起きようとしているのか、そんなガーゲン博士の予言というか、提言というか、認識の共有であった。

どんなシフトの話を彼がしていたのかというと、私の理解では、

1. 私たちの世界は最初に独立した個がいて、その個が集って作られているという認識から → 私たちの表現、言葉、やること、価値観、それらは全てこれまで経験してきた対話や関わりの中で作り出されている 、という認識

2.組織は機械のイメージ(全体を動かす設計に則ったパーツ)で作られ運用されている、という姿から → 文化を形成し、その中で意味を自ら作り出し、協力し合う、という姿

3.組織のリーダーは答えを示し、部下を導く、という存在から → 現場で進む協働のコーディネーションを行う存在

4.政府や権力が行う役割は、ルールや制度を作り、それを押し付け、何ができて何ができないかを語る役割から → 市民やメンバーと、何ができるのかを一緒に対話しながら共創するという役割

という風に読み取りました。

このような認識や実践のシフトが起こりつつある、そういう認識で改めて「対話」というものが何であるのかを捉え直すと、もう少し「対話」への理解が進むのではと予感しました。これらシフトの中で、「対話」と呼ばれるものが何となく重要な役割を果たす、そう感覚的には思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?