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【読書感想文】仕事は楽しいかね?

最近おすすめしてもらった本を読んだ。

仕事は楽しいかね?
デイル ドーテン (著), 野津 智子 (翻訳)


正直、ビジネス書は読むのが好きではなかった。広い意味で仕事には答えがないから、どんなビジネス書を開いてもしっくりこなかった。そして、仕事をしてない時間に仕事に関する本を読むなら小説とか別の本を読みたいと思っていたからだ。

この本は、雪で離陸が遅延している空港で待ちぼうけている仕事に悩める男が、空港で出会ったおじいさんに仕事を進める上で大切な事を教えてもらうという話だった。

難しいビジネス用語や表現は一切なく、小学生でも読めそうなくらい簡単に、でも働く上で大切な考え方が散りばめられていた。

この本の著者、デイルドーテンはビジネス分野の人気コラムニストである傍ら、実務家・起業家の顔も持ち合わせていた。そのため、この本で書かれている事は経営学や実践的なビジネスに精通した人が書いたということだ。「中卒の不良が年商10億の会社の社長になった話」とか「成功を引き寄せる経営者になる6つの習慣」とか・・・全ての人がその事例に当てはまるのか?と聞きたくなる様な独特な自論を展開する自己啓発を兼ねたビジネス書とは少し違う。ビジネスで重要な理論や考え方を有名な企業や商品を生み出した実話と合わせて、わかりやすく解いてくれた。


私は6年近く働いた仕事を辞めて、約半年の無職期間を終え、もうすぐ転職先での勤務をスタートしようとしている。学生時代からアルバイトに明け暮れていた私は、こんなに長い間働かずにいた事は初めての事だった。だから、少し社会復帰するのが不安でもあった。しかし、この本を読んで新しい環境・業界で新生活を迎えていく心の準備ができた。

新しい人間関係を受け入れること、新しい仕事を脳みそに叩き込んでいくこと、仕事のある生活に慣れていくこと・・・。たくさんのタスクが私を襲うことになると思う。試行錯誤すること、現状維持をせずに少しでも進歩することを心がけつつ、自分が誰よりも仕事を楽しむ気持ちは忘れないでいようと思う。お金を稼ぐ事が仕事の全てではなく、仕事も人生と同じ様に計画通りになんていかないから。


アイデアをいっぱい持つこと。ありとあらゆることをやってみること。明日は今日とは違う自分になること。そして朝を待ち焦がれる、幸せなサムライの一人になってくれ

仕事は楽しいかね? p.168

こんな言葉で、この本は終わった。この言葉に込められた本当の意味を知るために是非読んでほしい。

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