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1年の最後を彩る酒

2022年が終わろうとしている。今年は北海道をはじめ、多くの場所へ旅をした。大半は初めて行く場所であった。そして、多くの「地酒」を飲んだ。

地酒と言っても日本酒だけではない。ワインやクラフトジンもある。個人的な好き嫌いはあったにせよ、どれもその土地の独自の面白さを醸し出した酒であった。

旅の多かった1年の最後に飲む酒も、日本で造られたクラフトジンを選んだ。ひじき氏が以前紹介していた「季の美」である。そのラインナップから今回は「季の美京都ドライジン」を買ってみた。

いつもなら日本で造られたジンを選ぶことはない。クラフトジンばかりなので、金額的に高いのだ。タンカレーならNo.10でも3,000円台で買える。ビーフィータージンあたりになると1,000円台だ。正直、この2本でも十分に満足できる。それに比べると、どうしてもクラフトジンは産地に関わらず高い。季の美も4,000円以上する。当然モノによっては10,000円以上なんてものもある。勇気のいる値段がつけられているのだ。

ただ、個人的には「初めて」や「変化」をキーワードにした1年でもあった。その1年の最後には、やはり今年を象徴するキーワードに合ったジンを選ぼう。というわけで、ちょっと奮発して「季の美」を買うことにした。

箱から取り出したボトルにはラベルが直接描かれていた。ワインのエチケットなどもそうだが、割と紙で貼ってあるイメージであり、なかなかに新鮮である。色合いやデザインが落ち着いているので、高級感を感じさせる。

まずはストレートでいただく。あくまでも個人的な感想でしかないが、口に入れた直後にふわっと柑橘っぽい香りを感じる。柚子が使われているからであろうか。また、今まで飲んだジンに比べ、苦みが残る感覚が少なく、割とさっぱりとした感覚で飲める。
※アルコール度数の高いお酒を飲む時にはチェイサーをお忘れなく

次にお湯割りにして飲んでみる。普段、ジンをお湯割りで飲むことはない。しかし、HPのおススメの飲み方にあるので、試してみた。

HPのおススメは1対1。しかし、それだと強く感じそうであったので、試しにジン3対お湯7くらいにしてみた。感覚的には焼酎のお湯割りに近い。それでもジンであることに変わりはない。焼酎に比べると薬草っぽさやフレーバーの香りを強く感じる。これはこれで悪くない。ごくごく飲めてしまうので、ちょっと注意が必要かもしれない。HPによると食事の場面におススメのようだ。

最後にコアントローを混ぜて飲んでみた。レモンジュースがあればホワイトレディを作れるのだが、あいにく手元にない。また、シェイカーを使うのも洗う手間が増える。香りづけ程度にコアントローを混ぜるだけにしてみた。

これも悪くない。ジンの香りを残しつつ、コアントローのオレンジの風味がアルコールのきつさを緩和させてくれる。ともに40度以上の酒なので、ごくごくとは飲めないが、ゆっくりと味わうにはちょうどよい酒になった。

これまで何となく本場で造られたジンの方が良さそう、という理由だけで国産のジンを避けてきたが、このジンはその概念をいい形で壊してくれた。モノはやっぱり試してみないとわからない。1年の最後を彩るにふさわしい酒であった。

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