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バーで飲む楽しみ

時々お酒に関するブログ記事を織り交ぜているが、そんなにお酒を飲む方ではない。多くても月に数回程度。居酒屋でストレス発散なんてこともするタイプでもない。むしろ、飲むときは多少高くついてもおいしく飲める店を選ぶようにしている。

その中でも洋酒を飲むならば、バー、特にオーセンティックバーに行ってしまうのが手っ取り早い。飲むときは事前に店の場所、雰囲気を確認し、良さそうな印象を得てから入るようにしている。それでも外すことはあるが、その時は仕方ない。

誠に勝手な意見だが、バーで飲むときの良さを軽くまとめておこう。

①非日常を楽しむ空間

バーでお酒を飲む楽しみといえば、「非日常」この言葉に尽きると思っている。ジントニックを飲むにしても、ジンの銘柄が変わるだけで味わいが異なる。ただ、個人的にはジントニックを飲むために行くのは、ちょっと気が引ける。「非日常」という感覚が薄くなるのだ。

(半)間接照明、バーテーブルにカウンター越しに見る数々のボトル…。すべて揃えるのは非現実的だ。家なら間接照明は最も容易に設置できるだろうが、部屋の設えがそれに合っていなければただ暗い照明というだけであり、設置する意味がない。バーテーブルもただ長いだけ、大量の酒を買い揃えても一般家庭では到底消費しきれるものではない。それらはバーという空間で揃うからこそ、実用性と良質な雰囲気を兼ね備えられるし、何よりもその「非日常」の空間を楽しめるというものだろう。

また、小規模零細のお店が多いのもある意味で「非日常」感を演出している。チェーン店のように統一された設えというものはない。ある店はまるで船の中にいるかのような錯覚を覚えさせる。また別の店では壁一面に飾られたウィスキーやリキュールのボトルがぼんやりと照らされて、別世界にいるかのような雰囲気にさせる。まさに十人十色の世界だ。

②初物、そして貴重なお酒

飲みに行くたびに見たことのないお酒のボトルを見つけ、それを飲んでみる、なんてのも面白い。先日行ったお店では様々なオールドボトル(言い方あっているのだろうか…?)と出会った。着色料で色付けされるようになる前のカンパリ(昔は一部の虫から取れる天然の色素を使っていたらしい)に、1980年代(?)のドランブイ。その他にも見たことのないデザインのボトルがいくつも。それらについての話を伺いながら飲むお酒というのもとても面白い。そして、それらのお酒のおいしいこと。

③バーテンダーとの交流

注文時に飲みたいものを決めて注文するのもいいが、ざっくりとベースのお酒だけ決め、バーテンダーの方とコミュニケーションとりながらお酒を決めるのもバーの魅力だ。たとえば、「ジンベースでさっぱりとした味、アルコール度数は低めの方が良い」みたいな感じで注文することも可能だ。また、ベースとするお酒すらも決めずに気分や味などを伝え、それに応じたお酒を出していただくのもいい。

出していただいたお酒の話を聞いてまた新たな世界を開く、そんなことができるのもバーの魅力だろう。

④たまにはモクテル(ノンアルコールカクテル)で箸休め

お酒が苦手な人だと疎遠になってしまいそうなバーであるが、ノンアルコールカクテルも結構多い。サラトガクーラーのように切れ味ある飲み口のものもあれば、シンデレラのように甘く可憐なものもある。度数の高いカクテルを飲んだ後に思いのほか寄っている時に、チェイサー代わりに飲んで一段落できる。その一段落が居酒屋みたいに実質「ウーロン茶」だけ、ということもないがいいのだ。


しょっちゅう行くには高い(1杯1,000円くらいはよくある話)。ただ、たまに行って、こだわりのお酒をじっくりと味わう。その非日常の空間でバーテンダーの方にお酒の話を伺い、また、店の雰囲気を味わいながらゆったりとした時間を過ごすのだ。まさに頭と心を休める空間だ。

初めて入るときはハードルが高いが、勇気をもって入ってみると、新たな世界が広がる。それがバーなのだろう。
※バーにもいろいろな種類があるので、目星をつけたら念のため検索をかけてから入ることをお勧めする(バーはバーでも時々、びっくりするような店もあるので…)。

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