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初めての対局会参加

先日、知り合いに誘われて、将棋を指しに行った。その知り合いは時々対局会を企画しているようで、その対局会に参加したのだ。

将棋盤を挟んで誰かと指すのは何年ぶりだろうか。おそらく5,6年前の11月。完敗だったのを覚えている。それ以降、時折アプリでCPU相手に指すことはあっても、人と指すことはなかった。

また、将棋を人と指したことはあっても、対局会みたいな形で指したことはない。対人戦といっても、ほとんどは中・高時代である。文化祭で将棋部のブースへ行って指す、昼休みに友人と一局指す、そんな感じで一日中指すような経験もない。初めての経験をする楽しみ半分、終わった後の疲労感に対する不安半分。その中で当日を迎えた。

現地へ向かう。恐る恐る入室すると、すでに5人ほどが在室していて、将棋を指したり、詰将棋を解いたりしていた。

さっそく対局。序盤はいつものように構え遅れているが、そんなに悪い展開ではなかった。しかし、駒がぶつかってからの戦いがどうもダメ。反転攻勢に出ようにも、受け切れず完敗。終盤はともかく、序中盤に課題を残した。

2局目。こちらも序盤から劣勢。明らかに完敗ムードであったのだが、なぜか寄らない。その状況を見ていた人がひと言「○○(対局相手)くんは、誰と指してもいい勝負になるね~」。なるほど、この人は終盤が大の苦手らしい。

実際、詰まされそうで詰まない。詰めろをかけられることはあっても、比較的簡単に受けられる手が続く。相手の攻撃を受けつつ、余裕のある時に1つ1つ指した手が、徐々に空いて玉に近づく。自玉への攻撃にプレッシャーを感じたのか、相手は駒を捨てながら、玉に迫ってくる。しかし、攻撃は一方向からのみなので、比較的容易に逃げ道が見える。やはり相手は終盤戦が大の苦手らしい。

駒を捨てながら攻め急ぐ相手は攻撃に使える駒が減り、こちらの玉は寄らなくなった。反撃のチャンスである。攻撃を受けている間、駒をふんだんにもらった。なので、相手玉を追い詰めるのは容易であった。

明らかな負けから謎の逆転勝ち。感想戦を行うと、そこでびっくり。最後までの流れを覚えているのだ。こちらは多少なり覚えていても、自分が指した手を順に辿れない。順を辿れるということは、それだけ、基礎的な棋力があるということ。やはり、本来は私より相当強い人なのだ。それを実感させられた。勝てたはいいが、実力差を痛感させられた。

その後、数局指したものの、全敗。しかも、序盤で大駒をただで取られる大失態を演じたり、攻め手を誤って自ら不利な展開にしてしまったり…。文字通り課題山積であった。

しかし、久々に人と向かい合って指すのは刺激的であった。また、対人戦であるがゆえに、対局後に得られるものも多いように感じた。そして何より、何時間も将棋ばかり指しているなんてこと自体、初めてであり、それが刺激的であった。

次回参加することがあれば、もう少し歯が立つ状態にしなければならない。定跡への理解を深めるのは当然のこと、定跡から外れた後の戦い方も。

多くの課題を抱えながら、家路へ急いだ。夜に開催される哲学カフェに参加するために。

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