カクテルに親しむ

先日紹介した宮脇俊三の『宮脇俊三鉄道紀行全集』でこんなことを書いた。

この本は何か意識して学ぶための本ではない。楽しみながら読む本だ。となれば、夜にウィスキーでも片手に読もうではないか。ストレートなりロックなりでちびちびやりながら、宮脇の国鉄旅日記をのんびり楽しむ。いや、ワインでも日本酒でもよい。まだ実行に移していないが、その画を思い描くだけで贅沢だ。ロッキングチェアがあればなお良い。

そんなことを書いたのだ。たまには酒、特にカクテルをテーマに書いてみよう。

もともと、同僚の影響もあり、時々カクテルを作って楽しんでいる。簡単なもので言えばジントニックだ。ジンにトニックウォーターを混ぜるだけでもおいしいが、コアントローを少し入れるだけでよりおいしくなる。また、ホワイトレディやオレンジブロッサムあたりもおいしい。もっとも、シェーカーを使って作ると後片付けが面倒なので、それっぽい割合に混ぜるだけが大半だが、それでもおいしく飲める。

今までいくつかのジンを飲んだ。ボンベイ・サファイアにビーフィーター、タンカレーNo.10、ジーヴァイン…。おいしいジンは多くあるものの、今まで飲んだものの中で言えば、タンカレーNo.10が良かった。香りがよいので、ストレートで飲んでもおいしい。何よりコアントローと合わせると抜群においしい。

だが、カクテルは度数の高いものが多い。飲みすぎには注意しなければならない。例えば、先に紹介したホワイトレディやオレンジブロッサムは、それぞれ29度と24度だ。マティーニにいたっては34度だ。
参考)『カクテル完全ガイド』
注)レシピや使う酒の銘柄によっても度数は変わるのであくまでも参考値

適度に飲めば、これほど奥深いものもなかなかない。飲めない方にはカクテルではなく“モクテル”(ノンアルコールカクテル)も良いだろう。甘いものが好きならばシンデレラ、さっぱり感や切れのある味が好きならサラトガクーラー、こちらもおいしいものが多い。カクテルだけを追求すると、どうしても酒が飲めることが条件になる。モクテルのレシピも理解を深めておけば、子供や下戸の人も楽しめる。

自分で作るカクテルやモクテルは成功もあれば失敗もある。だが、それが素人が作ることの醍醐味だろう。料理でも文章でも。カクテルだけではなく、モクテルも含め、レシピを調べつつ、これからも楽しんで作ってみよう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?