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「その作品を面白いと思っている事が理解できない」というマウントを取りに来る人が辛い。

今回は映画の話ですが、それに限らず……特に世間的に評価が低いとか、期待通りではなかった作品、賛否両論が激しかった作品の時多いんですかね…。つまらないと思う作品に出合った場合、それは本人からすれば残念な事なのは、理解できるじゃないですか、自分に合わなかったわけですから。

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「面白かった」と言っている人に「面白いと思う事が理解できない」「面白くない事が正しい事だ」と数人で寄ってたかってくるケースが
ありますが、あれはいったい何がしたいのかと。
その作品がつまらないのであれば、面白いと言っている人など放っておけばよいではないか、と。語り合いたいのならわかりますが……。

いやスイマセン、そうじゃないんですよ。
「え!?あれが面白くないなんて理解できないぃぃ!」と、詰め寄ってくる人ももちろんいるんです。いますが、僕は圧倒的に「面白いと思う事が理解できない」「面白くない事が正しい事だ」と言われることが多いので、こっち側をピックアップしただけですので、どっちだったら良いという話ではないのです。ご了承下さい。

僕は映画が好きでですね。面白いかった、という人とも、つまらなかった、という人とも話すのが好きです。お互い「自分の意見を通すために」話しているのではないので。ただ、娯楽において「自分の意見が少なくとも、お前より正しい」と思ってる人が非常にめんどくさいのです(笑)

ごめんなさい、放っておいてくれませんか(泣)

何が言いたいかというと…面白くないと思っている人に、面白い事を説明するのって、つまらない理由を並べるよりも難しくないですか?しかも理解するつもりが相手には無い場合。

否定の方が楽というか。
僕程度の脳構造ではロジカルな部分より、ファンになりすぎると感情的な部分やキャラ愛、好きな世界観等でどんどん評価が上積みされていくので、前作との繋がりや、状況的破綻をあまり気にしないケースすらありますし、「映画の出来そのもの」を度外視してしまう事が僕は多い気がしてまして。

「その作品を好きすぎる愛」で映画の出来以上の評価をしてしまうというか(笑)監督だったり作者や企業の思惑もちょっと考えたりしてしまうので「この状況でここまで作ったのかー」という場合もあれば「これなら延期してでもブラッシュアップすれば…」と様々ですが、割と「良い部分」を優先して探すようにはしてます。

何度も観ていると、段々冷静になっていき、判断基準が増える感じですかね。

当然、自分でどうしても納得できない作品はあるんですが「それを好きだと言っている人」を否定しません。

1800円前後のお金を払って、時間を使って映画館に行って、1800円の対価と比べ、映画の作り方の文法的な批評を下し、自分の映画の観方が正しいし、好きなのである…アリなのですよ。そういう観方がその人にとって「一番楽しい」のですから何の問題もないのです。僕の様な感情派は議論に入るとあまり説得力がなくなってしまいますが、そういう人とも楽しい会話は出来ます。

僕が言うのはあくまでも「楽しいと思っている人」に「えぇぇ?あれ面白かったですか?」というような独特のニュアンスを含んで、お互いの意見を交換し分かり合う気が無いのに「楽しいと思ってる人はなんかおかしい」と伝えようとする人に限っての事なのですよ。

ドラゴンクエストユアストーリーが大好きでも、スカイウォーカーの夜明けが大好きでも良いじゃないですかー。かー。かー。

何故お茶を濁したように「いやぁ、周りは皆つまらないと言ってますよ」みたいな流れになるのか。お前は周りが面白ければ面白くて、周りがつまらなければつまらんのか。皆って世界の何パーセントかしら。

ちょっと興奮しました(笑)

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少し前の話になりますが、エクスペンダブルズシリーズ、あるじゃないですか。映画史上最高に豪華メンバーで、筋肉馬鹿大集合大量殺戮お祭り映画。
あれ、最高ですよね。傑作にして至高、クリスマスと正月と夏休みと冬休みが全部盛り。これの3の話なんですが…。
特にアントニオ・バンデラスの、観客目線のコミカルなキャラクターに、後ろに背負った悲しい自身の傷。このキャラクター無しに、この映画は語れないという位、重要な役割を担っています。メガスターの中にもし自分が入り込んで、もしこんな能力があれば、活躍できるという代弁者。ステキバンデラス。

僕これの試写会に行って、その時上映後の「座談会」に参加したんですよ。
エクスペンダブルズの座談会なんて、筋肉映画大好きな人が集まって
ギャーギャーいう、面白かった軍団の集まりだと思いませんか?
普通。いやこれば僕のミスですが、そう思って楽しみにしてしまったのです。

そしたら
お客さん「アントニオ・バンデラスがかっこ悪かった、もっとデスペラードみたいなのが観たかった」とか。

お客さん「こんなくだらない映画は観た事が無い」「何が面白いのか全く分からなかった」
主宰者「…え…では何故この映画を観に…」
お客さん「試写会に当たったからです」とか。

アントニオ・バンデラスがかっこ悪い…デスペラード以上にかっこよかった
バンデラスが…かっこ悪い…
応募したのなら、エクスペンダブルズの表紙位見たであろうに
こんなくだらない映画は観た事が無いとは……

エクスペンダブルズが、くだる映画のわけがないだろう…エクスペンダブルズだぞ…出てくる奴皆殺すに決まってるじゃん…映画になってないって、
映画になってる映画って何?

この絵ずらを見て「マァ!ショーシャンクの空に、みたいな感じかしら!?」とでも思ったのだろうか。

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準備はいいか?頂上決戦。

……もう「面白かった」等と言える空気ではないのです。
僕はこっそり、座談会主催の人に
僕「…最高でしたよ、映画も、バンデラスの哀愁も…」
とこっそり会話し、会場を後にしたのです。それが正しいかどうかは別として、僕は楽しめた映画だった、というだけですが。

これ位同じ映画を観ても違う感情が沸き上がるのが映画である

という事は重々解っていて、こんな記事を書いています。

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ごく最近で言えば…僕が観た中で言えば

「スターウォーズ 最後のジェダイ」と「スカイウォーカーの夜明け」
「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」辺りで多かったですね。
否定肯定論争で、少なくとも僕の周囲では否定派が圧倒的に多かった作品。
あと「天気の子」でしょうか?天気の子で言えば、僕は新海監督の作品は
「言の葉の庭」が一番好きなので、天気の子を観て
「あぁ、僕の好きな監督はやっぱりこっちかなぁ」と。大好きですよ天気。
ちなみに言の葉の庭は、観る前は絵や宣伝だけチラ見しただけで
「女性の足を舐めたい男の映画だろうか」と思ってました。

いえ!良いんですよ!しつこいようですがつまらないと思った人にはそれが事実で、面白かった人にはまたそれが事実。
そこには一切の疑問を持っていないのです。当たり前の事ですしね。
僕は嫌いなら嫌いで良いし、好きなら好きでいいと思うのです。

例えばホラ、これ。

2008年辺りの英エンパイア誌発表の歴代最高の映画ランキング500本では
1位 ゴッドファーザー
2位 レイダース・失われた聖櫃
3位 スター・ウォーズ・帝国の逆襲
4位 ショーシャンクの空にショーシャンクの空に

https://www.cinemarealm.com/best-of-cinema/empires-500-greatest-movies-of-all-time/


2020年エンパイア誌発表の史上最高の映画100本では
1位 ゴッドファーザー
2位 スター・ウォーズ・帝国の逆襲
3位 ダークナイト
4位 ショーシャンクの空に
(集計2017年)

https://loungecafe2004.com/empire-100-best-movie-2017

エンパイア誌うんぬんはまあ、置いておいて、集計で評価が高い映画だって、きっと全然面白くないと思う人もいますよね、ゴッドファーザーとか、
ゴッドなファーザーじゃん、とか、
スターウォーズって着ぐるみ来た奴が沢山出て、ショボい殺陣で色のついた剣を振り回す映画でしょ?とかそういう意見が
入り混じるのが、エンタメの良い所です。
そしてどれも間違いなく、傑作と僕は思っています。


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面白いと思った同士で語らうのは、ベクトルが同じなので、面白い部分が
違っていても、問題無いじゃないですか?
この面白さを伝えあいたい、というのが動機なんだから、相手の面白かった
部分も興味ありますし、自分の思いも伝えたい。

つまらないと思った同士も、同じベクトルだから話が盛り上がるじゃないですか。あそこはこうじゃないとダメとか、この監督前作は良かったのに今回は…とかやはり、問題ない。笑のネタにもなりますし、変な映画程、好きな傾向もある。

ただ、
面白いと思っている人に、それが理解できないと詰め寄ってこられて、説明しても「わかりませんわぁ」と言われるだけで、
完全に僕が間違ってる空気になる…。

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面白い物を面白かった、と話たのに例えば「スカイウォーカーの夜明け」でとても多く言われたのが、
「穴だらけで何が面白いのか」とか
「フォースの説明がない」「なんでもフォース頼み」
「内容が薄い」

それをなぜ「つまらないと言っている人」に僕が説明しなくてはならないのか(笑)

アラを捜す事と、整合性のミスを見つけることを「その作品が好きだからこれだけ話せるのだ」というのであればまあ、意見は合わないがわかります。
自分の映画沢山観た自慢をしたいだけだ、というのも理解できる。
ある特定の物が好きな人のエネルギーってすごいじゃないですか、
たとえその映画やアニメやゲームで整合性が取れていない何かが出てきても、どうにか整合性が取れるまで強引に咀嚼し、無理にでも肯定事実に持っていき楽しむ。あれかっこよくないですか?

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ただ、僕に「面白かった意見」を時間を掛けて話させたいのであれば、
「フォースの説明が完璧なら、それで超面白い映画になるのか、それは何故だ」

「そもそも、フォースがなんだどうだって、知ってて観てるなら知らない人には情報不足かもですが、貴方にとっては関係者じゃないんだから別にどうでもいいのでは?」

「なんでもフォース頼みじゃない場合、貴方は例えばどんな代案を期待したのか、どこら辺にそう感じたのか」


「内容が薄いなら、どうすれば貴方的に濃いのか、またどこが薄いのか」
これらをせめてその場でスパっと話してほしいわけですよ。

僕が面白いと思った部分なら話せるので、楽しいんだから(笑)

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そうですね…自分が話すんであれば、まあ、個人的なただの思いなので、理屈とかは勘弁してくださいね。フォースの説明は作品によって概念的だったり、物理的だったり、ライトかダークでもコロコロ変わるので、別に気にならないかなと、なので、無駄に説明があるとミディクロリアン的長い話になるので、なくて良いんじゃないですか。だったら、スカイウォーカーの夜明けは7~8の、出来は別として繋ぎが上手く行っておらず、回収が間に合わないので、説明より絵で見せるしかないのでは。その代わりにレイとカイロ・レンのキャラクター作りへの理解と頑張りが感じられて良い。

フォース頼みに感じるのは上記理由もあり、そう見えてしまうのも仕方ないかも。でも、作中のフォースを操れない人達にとっては、そういう事をして欲しいわけだから、期待外れの能力を発揮されるよりはましなのでは。

内容が薄いと感じるのは多分、物語が全体的に物語が一方通行で、行く先々に悩みなしで解決策が提示さ、行きつ戻りつが無いからかと。それを見やすいと思うか、物足りない無いと思うかは個々の判断で、実は僕もそこは結構思っており、冒頭から「あれ?スター・ウォーズなの?これ…」と思ったものですが、カイロ・レンがベン・ソロに戻り、ルークが偉人となり、レイが独り立ちする素晴らしい作品だと思いましたよ。

レイがパルパティーン的ではなく、スカイウォーカーを名乗ったのも、彼女の気持ちの表れであって、合っていようが、間違っていようが、彼女が選んだ道の提示なのだから、レイを尊重します。「こうだから、こう名乗るべき」は全く同意見なのですが、個人的に気にならなかった。

え?フィンとポーとローズですか?エピソード10っていつ上映でしたっけ(笑)

これを話したところで納得する気が無い、議論も出来ないのなら、こちらが苦痛なのです。「いやぁ、わかりませんわぁ」と(笑)

議論したいのなら、別ですよ、映画談義、議論。
それは肯定とか否定では無く
「私はこう思っているから好き、嫌い」という前向きな話で、超楽しい。

何かスイマセン長々と。

いやぁ、映画って本当に、良いものですよね。



もし気に入って頂けましたらサポート頂けると大変嬉しいです(^^)業界が偏ってしまう内容が多いですが、色々参考になるような記事が書けるようにしていこうと思います。