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イギリスのガソリン不足が大問題

先週末からイギリス全土で車のガソリンのパニック買いが起こっています。多くのガソリンスタンドには長蛇の列が出来て、何時間も待たされたあげく入れられなかった人もいます。

BBCニュースでインタビューされていた人々は、かなり長い時間並んで泣いている人や、列に並んでいたけれどいつの間にか違う列に分かれてしまって順番が遅くなり怒っている人など様々です。

私は車に乗らないので大丈夫なのですが、タクシードライバーや配達員など車を使って仕事をしている人はガソリンがなくなると仕事になりません。

そもそもなぜパニック買いが起こったのか?

先週オイルカンパニー大手のBPが、一時的に一握りのガソリンスタンドを閉めざるを得ないと発表したのです。すると国民は、ガソリン不足がやって来ると思いパニック買いに走ったわけです。そして閉めなければいけない理由がなんと、ガソリンを運ぶローリードライバー不足だったのです!!!

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その不足しているHeavy Goods Vehicle driver略してHGV driverとは、3,500kg以上のトラックやローリーを運転出来る資格を持ったドライバーのことで、現在約100,000のHGVドライバーが足りないと言われています。

いくつかの理由がありますが最も大きな原因はやはりイギリスのEU離脱で、ヨーロッパ中から来ていたドライバーたちが母国に帰ったり、他の国に移動した事です。

他には、高齢のドライバーが引退して、コロナパンデミックの影響で若い世代のドライバー育成が出来なかった事などもあります。

ボリス首相は本日、燃料危機は緩和されてきていると言ったようですが、イギリスはこの他にもスーパーマーケットの商品不足や、ファーストフードでのチキン不足が起こっています。

これらもすべて運んでくれるドライバーがいないから起きています。働き者の外国人労働者に頼り切っていた大きなつけが今頃になって回って来たように思います。

イギリス政府の対策としては、一時的に5000の外国人大型トラックやローリードライバーへのビザの発給、現役のHGVドライバーへ業界へのカムバックを促す手紙を出したり、4000人を新しく育成するプランもあるそうです。

イギリスではこれからクリスマスに絶対に欠かせない、ターキーやチキンの不足が懸念されています。私はクリスマスに食べなくても平気なのでちょっとくすっとしてしまいますが、イギリス人にとっては一世一代の大ピンチ!これからの動向を見守りたいと思います。

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