離島旅の魅力は箱庭感
離島への旅、いいですよね。船でしか行けないような離れた土地に流れるのんびりした雰囲気。
離島はいろんな魅力があると思いますが、僕が好きなのは、箱庭感を楽しむことです。
凝縮された暮らしを愛でる
島のサイズにもよりますが、人口数百人規模の小さい島の場合、大抵の施設は1〜2個ずつしかないです。郵便局、役所、診療所、小学校、中学校、公園、それから場合によっては商店や飲食店も2~3件ずつとか。
それぐらい規模の小さい町だと、そこに住んでいる人の暮らしのイメージが何となく浮かぶんですよね。
小学校の頃はこの道を通って通学して、学校が終わったらこの公園で遊ぶのかな、とか。
中学校の帰り道はこの店で買い食いするのかな、とか。
仕事が終わった後はこのお店に集まって飲むのかな、とか。
初詣はこの神社に行って、お祭りのときはこの公園に集まるのかな、とか。
学校を卒業して本州で一人暮らしを始めるときには、家族がこの港に見送りに来るのかな、とか。
勝手な想像なんですが、一つ一つの建物や場所を見るたびに、そんなことをイメージしてエモい気持ちになってしまいます。もし自分がこの島に生まれていたらどんな人生を送っていたのかなっていう想像の光景が、ちらちらっと垣間見える感じがするんですよね。
箱庭感をもっと楽しむための工夫
普通にぶらぶら歩いているだけでも楽しいですが、さらにもう少し深く街の暮らしのイメージを味わいたいなら、いくつかのTipsがあります。
島の歴史を調べる
調べると言っても、Wikipediaとか自治体のオフィシャルなWebサイトをのぞくぐらいでOKです。いつ頃から人が住み始めたとか、昔はちょっとの世帯しか住んでいなかったとか、逆に全盛期には今の何倍もの人が住んでいたとか、そういうのが分かると、暮らしの変化が想像できて楽しいです。
ちょっと大きめの島だと、島の資料館が解放されていたりしますね。さっき通ったあの場所は島の歴史的に重要な場所だった、ということが分かると、歴史のギャップもぎゅっと凝縮されて感じます。
島の娯楽をチェック
普通、島に訪れる観光客はマリンスポーツとかが目当てなので、あえて島の人向けの普通の娯楽で遊ぶことは少ないと思います。ですが、そんなローカルの娯楽を覗いてみると、日々どんなことを楽しみに生活しているのかが想像できて面白いです。年配の人向けにはスナックが人気だったり、意外に小さなパチンコがあったりとかするんですよね。
子供達は普通にYouTubeを見たりゲームしたりしてるんだと思いますが、YouTubeに映る都会の暮らしをどんな気持ちで見ているのかは気になるところです。
商店の品ぞろえをチェック
コンビニやスーパーがないような島では、個人で経営しているお店で日々のこまごました買い物をしているんだと思います。
どんなお菓子やスイーツが手に入るのかとかも興味深いですが、おにぎりやパンみたいな日持ちしない食品の入荷数も気になります。仕入れされてる数が少ないと、買う人がほぼ固定で決まってるのかな、とか想像してしまいますね。
1週間ぐらい暮らしてみる
さらにディープに暮らしの雰囲気を味わいたいなら、ちょっと長めの期間、例えば1週間ぐらい滞在してみるのもいいですね。昔は、普通に仕事してる人が離島で時間を過ごそうとしたら休暇をとるしかなかったと思いますが、今は仕事によってはワーケーションすることができますね。いい時代になったものです。
あとは言うまでもないですが、島の人と直接お喋りして交流するのもいいですね。
ありえたかもしれない人生をのぞきに離島旅へ
小さな離島に行けば、もしかしたら自分にもありえたかもしれない別の暮らしを少しだけのぞくことができます。
離島はアクセスがちょっと大変ですが、普通の旅に飽きたら行ってみるのもいいのではないでしょうか。
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