丁寧な1000円カットに思うこと

 僕は3週間に1度床屋に行きます。襟足が癖っ毛なため定期的に短くするためです。襟足が伸びていると手で触ってしまって集中力に欠けるので、しょうがなく切っています。

 頻繁に床屋に行くので、料金はなるべく安く抑えたいです。学生ですしね。また、僕は床屋ではなるべくコミュニケーションを取りたくないタイプです。だから、生産ライン上の部品として髪の毛を切られる自分を演じることができる1000円カットを重宝しています。必要最低限のコミュニケーションと散髪というオペレーションのみが要される空間が僕は好きです。

 僕がよく行っている1000円カットには美容師や理髪師になりたての若い人が勤めています。これは僕の偏見ですが、若い人に髪の毛を切ってもらえる方がオシャレにしてもらえそうですよね。知らんけど。

 また何より学生身分の自分は平日に床屋に行くことが多いので、床屋がめちゃくちゃ空いています。そしてめちゃくちゃ空いているので、店員さんが1000円カットなのにめちゃくちゃ丁寧に髪の毛を切ってくれます。30分くらいかけて切ってくれることもあります。

 自分としては1000円しか払っていないのに、いくら店が空いているからといって、あんなに丁寧に対応されると申し訳なく感じてしまいます。髪の毛を切り終わった後にプラス1000円したくなるほどです

 (まあそこで、サービスに応じて料金をお客が設定できる散髪屋っていいなあ…と思うんですが、たぶん上手くいきませんよね笑)

 店を出る頃には、店員さんの給料やサービス産業の構造的問題、デフレ、安さ至上主義、事業者が身を切って価格を商品に転嫁できない問題などなど色々モヤモヤしてしまいます。髪の毛はサッパリしたのに

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