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#108 迷宮都市フェズへ!!久々の夜行バス🇲🇦

8/31 ティンジルからエルラシディア経由、夜行バスでフェズへ🚌

エルラシディア行きスプラツアーズバスの出発時刻は15時半なので、13時半までトドラのホステルに居させてもらった。3日間も泊まっていると、次第に家族の子どもたちとも打ち解けてきて、インスタを交換するまでになった。昼間にツアーで来たというイスラエル人と一緒に、遅めのブランチを食べていると、オーナーの弟さんがクスクスを持ってきて一緒に食べようと誘ってくれた。ここのクスクスはしっかりと出汁を吸わせてあって美味しいので、3日連続でも飽きない。イスラエル人も長く旅をしているそうで、英語、スペイン語が堪能だった。
「イスラエルに行ってみてどうだった?」
「男女問わず十五、六歳の若者が銃を持ってエルサレムの町を歩いているのには驚いたよ」
「今までで一番良かった国はどこ?」
「北マケドニアかな。車は歩行者優先で人も優しいし物価安いし」
「えーまじか。僕はコロンビアかな」
そんな感じの会話をした。

トドラ最終日

13時半、部屋にいた女性陣にこれまでのお礼を言って、散々お世話になったホステルをチェックアウトした。オーナーは町に買い物に行って居なかったので、仲良くなったイシクに「お礼を伝えておいて」と頼んでおいた。
道に出て、タクシーかバスが通るのを待つ。数分してバスが止まってくれたのでティンジルの街まで乗せて行ってもらった。バスが来るまで1時間くらいあったので、隣のレストランで炭酸のジュース缶を7ディルハムで買って時間を潰した。チルしていると、6、7歳ほどの子ども二人が施しを求めてきた。お金をそのままあげるのは自分の感覚的に嫌なので、「ちょっと待ってて」とジェスチャーで伝えて、近くの店で2ディルハム(29円)のパンを2つ買って渡した。その噂を聞いたと思われる別の子どもが来たが、店員がその子に「やめなさい」と静かに言ったようだった。

アップルサイダー

バスは10分遅れでやってきた。エルラシディアまでは2時間。バスの窓はカーテンを掛けているので、自分はブックライブアプリにダウンロードしておいた、凪良ゆうの小説『汝、星のごとく』を読み始める。気づいた時にはエルラシディアに到着していた。現在18時である。ここで乗り継ぎなのだが、次のバスは21時半だ。バス停のトイレを2ディルハム渡して使用し、広場の石段に座って再度小説を読み進める。所々、太宰文学を思わせるところがあり、また湊かなえのすれ違い構文を発揮しているところもある。
主人公ふたりの壮絶な人生を辿りながら、自分の環境が凄く恵まれていること、周りとの関係、社会の不条理、自立するということ、そしてこの先どう生きるかなどを逡巡させられる、そんな小説だった。さすがは本屋大賞の作品だ。こんな小説を書ける作家さんは、一体どんな人生を送ってきたら出来上がるのだろう。

20時、エルラシディアの公園の一角にあるレストランに入り、1/4チキングリルを夕食に注文した。チキンの脂を閉じ込めていてとても美味しい。しかも25ディルハム(363円)と安かった。

エルラシディアバス停
街並み
久しぶりに米🌾

フェズ行きのバスは予定より30分遅れてきた。夜行バスで一回30分休憩を挟んで、フェズの鉄道駅前に到着したのは翌日の4時半だった。外は若干冷え込むので、自分は鉄道駅に入った。隅っこで寝ている人もいたので、荷物に気をつけて、自分も地面に横になることにした。次に目を覚ました時はすでに8時半になっていた。

まだ暗い
駅内で朝を迎える

バックパックを背負い、今日の宿があるフェズ旧市街に向かって前進する。タクシーに呼びかけられたが、旧市街までは3キロほどだったので断った。歩いている途中、日本人の友達がいるというおじさんが一緒に歩いてきて、自分はモロッコの軍人だったこと、その時日本人を助けたことを語ってくれたのだが、自分の話だけであまり人の話を聞かないおじさんだった。彼とはユダヤ人地区で別れた。

ホステルに到達した。チェックインは13時からだが、このホステルにはルーフトップがあり、そこで休憩させてもらった。しかも早めにベッド一つを当てがってくれた。駅で雑魚寝出来たので大して眠くはなかったが、外に出るのも気が乗らなかったのでダラダラしていると17時になってしまった。旧市街は明日から回るとして、今日はユダヤ人地区の方を見学に行った。ドーナツパンが1ディルハムで売っていたので買って食べ、そのあとスークでハリラスープ屋を見つけたので一杯5ディルハム(72円)で注文した。相変わらず優しい味だった。

シュガードーナツ🍩
ハリラスープ
塩をお好みで

宿に戻ると雨が降ってきた。この地域ではよく夕方に一雨来るらしい。雨音に耳を傾けながらベッドに入った。長い一日だった。

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