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(#26の続き) イサーン料理とバンコク赴任中の日本人🇹🇭
ワットパーラートから上に10分ほどソンテウを走らせたところに、チェンマイ寺院の最高峰、ドイステープはある。土産物の屋台が両脇に立ち並び、階段を登った先に黄金に輝く寺院があった。ここでも多くの信者たちが、陽にさらされた灼熱のタイルの上に座り、熱心に祈りを捧げていた。本来、ドイステープからの眺めは絶景であるはずだが、なんだか視界が悪かった。その理由がPM2.5の影響だと知ったのは、市内に戻ってきてからである。
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残念ながら、アン・ハサウェイたちアメリカ人カップルとは、彼らのホテルチェックアウトの都合で、ここで別れた。一期一会とは儚いものだ。もしいつか、どこかで会えたら。
土産物屋に戻り、水とチキンを買った。チキンはタイのどこで食べても香ばしくて美味い。一緒に観光していた日本人の方と市内まで戻り、今夜一緒に夕食を食べる約束をして別れた。
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18時。交換していたLINEのやり取りで、イサーン料理を食べることに決まった。タイ東北部の料理だ。ソムタムという、パパイヤを使った料理が有名らしい。唐辛子が効いていて美味かった。その他はトムヤムクンと、ナムトクというポーク料理を頼んだ。
繊維関係の仕事でタイ支店の責任者の一人でもある彼は、日本人とタイ人の違いについて多くを語ってくれた。一番面白かったのは、タイでは転職が当たり前で、不満が溜まって辞めた会社であっても普通に戻ってくるというもので、社員たちも「よくぞ戻ってきた!」と、快く歓迎する習慣があるということだった。
日本ではそんな理由で辞めたら、もはや顔向けできないというのに。
また、彼の部下の話であるが、遅刻をするにせよ、かなり子供じみた言い訳が多いらしい。それからあとの話は酒も入り、かなりディープになってきたのでこの辺で。
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今日は日曜日、チェンマイの大通りにナイトマーケットが並ぶ日だ。バンコクで時間があったらまた会う約束をして彼と別れた。日本からサンダルを忘れたので、どこかで買おうと思っていたことを思い出した。
すぐにサンダルの屋台を見つけた。何かの紙がラミネートされていたのでどういう意味か訊ねると、ハンドメイドの5つ星をとったという証明書だと、誇らしげだった。買うならここだなと決心して、旅のお供に一足買った。
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宿に戻り、チェンマイからバンコクへ戻る列車を予約していたところに、今朝、洗濯機の使い方を教えてくれた東洋系の黒髪ロングのお姉さんが来て、軽い挨拶を互いに交わした。受付のパソコン前に座ったので、
「君はここで働いているの?」と、タイミングを見計らって訊ねると、彼女は笑って「私、ここのオーナーよ(笑)」
予想していなかった答えが返ってきた。てっきり、昨日チェックイン手続きをしてくれたチェリーがオーナーだと思っていたから驚いた。ホステルの名前のTarTar(タルタル)は彼女の名前だったらしい。自分と同じくらいの歳頃ではなかろうか。とても話しやすくて親しみを感じた。
列車の予約票を印刷してくれた。お礼を伝えてお金を渡そうとすると、大丈夫よ、という。彼女の優しさに感謝した。
その後、タイの気候のことや、自分は世界一周中であること、明日からパーイに行くので、現地の様子などを簡単な英語で訊ねた。とても有意義な時間になった。昨日、成り切ろうと決心した白洲次郎とまではいかなかったけれども。
若いオーナーに「よい夜を」と言ってから、寝室に戻った。
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