見出し画像

【282日】ステイホーム

ご隠居からのメール:【ステイホーム】

正月三日目は、新型コロナウイルスのまん延で。不要不急の外出がはばかれる昨今、誰一人我が家を訪れる人もない。私もまじめにステイホームを守り、箱根駅伝を山下りから静かにテレビ観戦する。戦国駅伝という下馬評だったが、けっきょく青山学院大学が他大学のチームを大きく引き離して圧勝した。

孫息子が中学校の部活で陸上部に入っているというので、将来は青山学院大学に進学して、箱根駅伝で活躍してほしいとひそかに願っているが、肝心の本人が長距離はいやだと言っている。青山学院大学がムリなら、駒沢大学でもよいのだが、いずれにしても走力はもちろんのこと、学力ももっと向上させる必要があり、祖父の期待に応えるのは難しそうだ。


返信:【Re_ステイホーム】

昨日は、ありがとうございました。お母さんの正月準備とおもてなしも年々大変でしょう。一族が集まることが目的なんだから、雑煮があればそれで充分だよ。

我々一族の栖は、千葉の浦安なんだ。昨年も何度か浦安に帰ったが、やはり心落ち着く。不思議なことに高瀬に帰ったときもふと感じたことなので、人間の帰省本能が働くのかもしれない。

古代・中世の栖は、現在の情報を頼りにすると、「奈良」や「京都」「鳥取」「島根」「広島」「岡山」というところか。「金沢」「神奈川」にも別系統の親族が存在している痕跡もある。

何百年も同じ場所を栖としているのは、高瀬ということになるが、浦安に拠点を移した。それも一代で終えてしまうのもさみしい気もするが、旅人のようにしばらくは、定住の地を探し求めるのかもしれない。

あたらしい年を迎えて、ひとつ歳を重ねる。仕事については、楽しみながらも人に喜んでもらえることをしたいものだ。孫への学力向上や長距離選手への期待は、あくまで、先人の希望だね。蛙の子は蛙だよ。

そんなことよりも、情熱をもって打ち込める何かを、若いうちから見つけてもらいたいな。それを支えるのが親として、息子にしてあげられることだろうな。


<<<次回のメール【より道‐94】戦乱の世に至るまでの日本史_義満の謀事「南北朝合一」

前回のメール【281日】一族集合>>>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?