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【316日目】:脱水症状

ご隠居からのメール:【脱水症状】

甲の薬は乙の毒(One man's meat is another man's poison)という諺がある。

今回、第一回目の健康経過観察で、あきらかになったのは、ステロイド薬の投与により、肺炎の症状は快方に向かったが、副反応として全身が脱水症状になり、腎臓に悪影響が出ているという数値が出たことだ。

患者としてはクスリで感染症を治しても、副反応で悪影響が出たのでは困る。テレビ報道によれば、実際にそんな患者→死者の例が増えているという。

それから、これもコロナの後遺症だと思うが、ソファに座っていて急に立ち上がると、めまいをすることがある。昨日も見舞いにきた娘二人(長女と三女)が階段をのぼって二階へ行ったので、私もついていこうとして、ソファから急に立ち上がった。

階段をのぼりきったところで、何やら違和感を覚え、めまいがした。一分間くらい立ち止まり、たんすにつかまって、じっとしていると、違和感は消えた。一時的な貧血で、脳内の血が流れなくなってしまったらしい。

こんなことは老人にはよくあることだ。しかし、娘たちは、「顔色が悪い」「救急車を呼ぼう」などといって騒ぎだした。「大丈夫だ、しばらくじっとしていると、すぐ治る」と私は言った。だが、私が「大丈夫だ」といっても、娘たちの目には「大丈夫ではない」ように見えるらしい。

医師に聞いたところ、神経性調節障害あるいは起立性調節障害という症状で、コロナの後遺症ではなく、老化現象の一つだという。対応策は、私が本能的にそうしたように、一分間くらい動かずにじっとしていることだ。脳の位置と心臓の位置を水平にすればよいという。

しかし、ほんとうに単なる老化現象なのだろうか。ステロイド投与の後遺症ないし副反応の一種のあらわれかもしれない。いわゆるブレインフォグ(脳の霧)という現象やコロナ後遺症による認知症への影響も気になる。

<中世太平記>

【より道‐49】「六分の一殿と呼ばれた山名一族の明暗」を読んだ。このトピックをこんな風にわかりやすく解説している文章には今までお目にかかったことがない。

「応仁の乱」は、けっきょく、「一所懸命」で土地の所有権と権力をめぐる戦だったと思う。


返信:【Re_脱水症状】

嬉しい評価、ありがとうございます。自分は落ちこぼれ出身で「バカの壁」支持者なので、なるべく歴史に興味のない人でも読めば、なんとなく理解ができるコトを意識しながら書こうと思っている。

特に鎌倉時代や室町時代は、登場人物が多いし「○○の乱」という題名を読むだけでめんどくさくなり、考える気力を失ってしまう。なので、結局、何が本質だったのかわからないのだ。

室町時代は、特にそうだと思う。だから、後世の人たちに人気がない。これも近代史と同じで、時代ごとや、戦ごとで切り取って学んでいるからだ。全体を通して一連のながれを知ることで本質が見えてくると思っているよ。


縄文時代の家族は、ひと組の男女が基本だったのだろうか。

この時代は、法もなにもないだろうから、繁殖することが人生の目的のような気もするが、男は複数の女性を取り合っていたはずだ。しかし、いつからか、男女がお互いに惹かれ合う何かがあった。

そう考えると、不思議だよね。我が家の夫婦ケンカは溝がどんどん深まってしまっているが、新婚当初は、惹かれ合う「DNA」の何かがあったわけだ。そのおかげで、子孫が繋がっている。すると、世に蔓延している、夫婦が不仲になる因果や仕組みはどこにあるのだろう。

自分は、脚本家の坂元裕二さんがつくるドラマの大ファンだが、とくに好きなのが、『それでも、生きていく』というドラマだ。

これは、娘を殺された被害者家族と、殺害した加害者家族の話だ。妹を殺された主人公は、犯人の友人でもあり、犯人の妹と恋をする。互いの両親の憤りや虚しさなど、一人ひとりの心情の表現がとにかく素晴らしい。

坂元裕二さんがつくる脚本で、伝えていることは「人間はわかりあえない」ということがテーマだと思う。

『東京ラブストーリー』や『最高の離婚』『カルテット』、最近だと『大豆田とわ子と三人の元夫』他にもたくさん作品があるが、どれも「人間はわかりあえない」ということをテーマにしていて、観ている側は、本能的に惹かれている。

つまり、「家庭の幸福は諸悪の根源」だね。


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