TOUR 2022【10】~Skra対Radom
バレー観戦旅復帰第2戦目は…
ポーランドPlusLiga、Skra対Radom
平日の16:15試合開始ということで、観客の入り具合が心配でしたが、思っていたよりは人が入っています。土日じゃないし、人気チームが相手ではないし、時間も早いし、こんなものでしょうか…。でもかつてのSkraだったら、もっと賑わっていたはず。Skraの象徴ヴラズウィがいなくなり低迷し始め、コロナ感染も合わさって、今や土日でさえ空席も目立つように。初めて世界一周バレー観戦の旅を決行したとき、ここでSkraの盛り上がりに大感激をして世界のバレーを知った身としては、なんだか寂しい気持ちになるのでした。
そんな寂しい客席ですが、熱い熱いサポーター陣は健在で、この平日でも早い時間でも、楽器を持って声援を送り続けています。アウェーのカトヴィツェでも見かけましたが、やっぱりチーム愛は素晴らしい!! 横目にサポーターさんを見ながら、体に沁み込んでいる手拍子を一緒になって叩き、今回も勝利を祈りました。
でも正直、やっぱり心ここに非ず状態…
今回は「控え」、と割り切って見ようと思うのですが、視線はコート外へ。
アタナシエビッチはどんな気持ちで試合を見ているんだろうか…と、またまたファンの悪い症状が出始めます。熱が下がってここに来てくれたことだけでも十分嬉しいはずなのに、恵まれた今までを思うと、残念な気持ちは否めないのでした。
いやいや、今は試合に集中だ!
今季のSkra、強豪にあと一歩のところで敗れたりするのは仕方ないにしても(悔しいけど…)、格下にストレート負けをしたり、簡単に点数を渡してしまうことが多い印象。数年前まで頼もしかったコーイが、だんだんと決めきれなくなり、動きが良くなくなっていることが気になってしまいます。トレントに、ピアチェンツァに…セルビア選手と一緒のチームになることが多かったので必然的に見てきて、その衰えが目に付くように…。それでも交代要員がいない今のSkraには頼るしかない必要な存在。頼られる存在なのです。
一方のランザもなんだからしくない印象。トレントやペルージャで頼もしい活躍を見せていた頃とはなんだか違ってしまいました。というか、ポーランドが合わないのかな…なんて。いつも思ってしまうのが、Skraのポーランド人と外国人との確執。表面上は上手くやっているように見えても、分厚い壁があるように思えてしまうのでした。
ウォマチもクウォスも人柄が良くチームを乱す存在には思えなないのだけれど、かといってチームをまとめるような包容力を感じることもなく…必ずしも年長者がまとめることがないにしても、でも、なんだかもったいないような気持ちになってしまいます。いろんなチームを見てきて、有名な選手がいなくても上手くかみ合っているチームが勝利を掴んでいけるという事実。そう、信頼関係が見えるチームワークこそが私の大好きなバレーボールで、そのコートの上の物語をもっともっと見たいと思うのでした。
ビエニエクが個として輝きを放つことでSkraを勝利に導けている今のSkra。サーブにブロックに活躍し常に流れを作ってくれます。私としてはアタナシエビッチにその役割を担ってほしかったのですが、そうもいかない現状。いい時はいいのですが、波に乗れないことも多く、どうしてもビエニエクに頼ってしまうのでした。
ただ、この2人の確執も個人的に気になっていて…チームを引っ張る力がある2人だけれど、お互い反発しているように見えてしまうのです。
あぁ、これもファン特有の病気…勝手な想像して落ち込む…そんなの余計なお世話じゃないか。
チームが勝てばそれでいい…勝利が全てのスポーツ!
…と割り切れないの女々しい自分の性格が嫌になるのでした。
試合は大差をつけて3-0と、Radomに圧勝。RadomはRadomで低迷中だったようで、このあと数日後に監督が退任させられることになりました。
それでもSkraの勝利にとっては大切な1勝!! 幸運にも私が訪れた2試合は全てストレート勝ちを収め、勝利の女神(…というにはムリがあるけど)になることができました。
あっという間に試合は終わり、これでポーランドでの観戦は終了。明日はイタリアに戻ります。
名残惜しい気持ち半端なく、もう一試合くらい見たいところでしたが、残された2週間はもう、既に予定がびっしり。
でも、今季、もう一度、ここに戻ってきたい…という気持ちは強くなっていました。確かに…私の賭けは微妙な結果。アタナシエビッチは試合会場には来たけれどプレーしてないから、もう一度見に来い…と捉えるべき!?
うーん、これは難しい結果となりました(笑)。
会場で勝利のハイタッチを見届け、アタナシエビッチとミティッチに声を掛け、会場を去ろうとしたとき…、スタッフさんが「渡したいものがあるからショップに寄って行って」と声を掛けてくれました。はて?なんだろうか?
人込みをかき分けてグッズ売り場のショップに寄ると、レプリカユニフォームに背番号と名前をプリントしている真っ最中。そしてその出来立てほやほやアツアツのユニフォームを紙袋に入れ、渡してくれました。
中を見るとSkraのユニフォームが、な、なんと3枚も!!
すべて14番ATANASIJEVICの名前入り。
そしてそれとは別に小さなユニフォームも1枚。
7番という番号が見えて、ん?誰のだろうか?…不思議に思い広げてみると…
私の名前入り!!!!!
うぉーーーーー!!なんとスペシャルな!!!!
思いがけないチームの方からの感動の贈り物。
こんなに素敵なものをいただいて、こんなによくしていただいて、なんといってお礼をすればいいのやら…
急いで客席に戻ってお礼を言おうとしますが、その方の姿は見えず…
心の奥のさらに奥底から、込められるだけ気持ちを込めた「ありがとう」を、ここに残してきました。
【11】へつづく…
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