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TOUR 2022【22】~トレント試合前練習見学

12月3日(土)
相変わらず熱っぽく感じ、体温を測ってみると36.3℃。
ん?これって平熱か…!?そう思うとみるみるパワーが漲ってくるのを感じます。病は気から…その通り。今日は観戦日。寝込んではいられないので、気合を入れて出掛けることにします。

腹が減っては戦はできぬ!ということで、まずは朝ごはんタイム。練習見学へと向かう道の途中に早朝からやっているオシャレなカフェがあったので、そこへ寄ってみました。

店内へ入ると目の前にブリオッシュがいっぱい。

うわーっ、どれにしよう~♪ 悩みそうになりますが、答えは決まっているます。それは、以前別のお店で食べておいしかったピスタチオのクリームが入ったブリオッシュ。日本ではなかなか見られないピスタチオ味。カウンターで注文したらそこで受け取り、自分で席に運ぶのかと思いきや、店員さんが運んでくれるシステムでした。そういえばアパート近くのカフェも、座って待ってていいよって言われてたっけ…。トレントはこのシステムの方が多いのでしょうか…ちょっと戸惑う旅行者でした。

ピスタチオクリームは程よい甘さで予想を裏切らない味。そしてカプチーノもやっぱりおいしい!!

一日1杯と決めているカプチーノ。果たしてあと、何杯飲めるのか…。気が付けば残り3試合、あと4日後には出国が迫っていました。

カフェをあとにし、向かうはトレントの体育館。

到着してみると…中は真っ暗。練習見学用の扉は開いていて中に入ってみても、誰もいません。時刻は10時前。試合当日のこの時間はいつもならアウェーのチームの練習が行われているころ。そういえばPadovaのバスが見えないな…。ということはPadovaの練習はナシなのか…?チームによってスケジュールは多少違うので、予想が裏切られることも多々あります。

公表されているトレントの練習スケジュールは11時からとなっていたので、約1時間、市街地の方へと散歩に出かけて、再び、体育館へ戻ってきました。

入口には沢山の人が群がっています。待機している人たちを不審に思いながら扉に手をかけると、鍵が閉まっている模様。なるほど…だから皆、ここで待っているのか…。力が足りなくて扉が開かないこともあるので、何度かガチャガチャやっていたら、奥から見慣れない館内のスタッフさんがやってきました。練習が見たいことを、なんとか知っているイタリア語とジェスチャーで必死に訴えても、答えはNO…中へ入れてはもらえませんでした。

ガラス張りの扉から中を覗いてみると、トレントの選手たちの姿が見えます。練習が始まった模様。かぶりついてみていると、お隣のおばさまも隣で覗いていました。そうだよね、やっぱり練習見たいよね!と思っていたら、どうやらその方や待機していた他の方々は、お子さんの運動教室のお迎えだったよう。子供たちが次々に出てくると、一緒に居なくなってしまいました。
一人ぼっちで扉にかぶりつく怪しい日本人。その横で子供たちが、自由に扉を出入り。ん?扉は開いている!? ダメだと言われておとなしく外で待っているけど、あとから来る人たちは普通に出入り。スタッフさんもいないし誰も止める人はいない。よし、ダメもとで行ってみよう! これでトレントの練習を見られるのも最後。この2日間風邪で寝込んでいたので、今日くらいは見ておきたい…。怒られることを覚悟で、恐る恐る入ってみました。

一歩足を踏み入れると、視界の端っこにトレントのスタッフさんの姿。笑顔で会釈してくれたので、これはOKでは?と解釈し、中に入りました。でも一度断られているから、堂々とは見る勇気はなく2階席の隅っこの暗がりの方へ…。こっそりと居させてもらいました。

定番メニューのチームに分かれての打ち合いは、相変わらず楽しそうで、チームワークの良さを感じます。でも楽しいだけじゃなく、試合前の練習は次第に真剣モードに。リシナツは全員の練習メニューが終わっても、一人ブロックの集中練習に励みます。若手選手たちが引き上げても、残ってブロック特訓。今やベテランの域に達している選手なのに、この期に及んでまだ努力をし続けているなんて…。かつてスクラで見ていたあのストイックさは今もなお現在。あのとき感銘を受けたように、ここでもこの真摯な姿に心を打たれ、より応援の気持ちが強くなったのでした。

近年、練習見学ができないことが多くなってきていますが、でも、やっぱり見たい、見ておきたい。練習でしか見られない姿もまた、アスリートからの大きなメッセージがあるように思えるのでした。

【23】へつづく…

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