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2021年8月28日 立教大学大学院セミナー「ラグビー式組織運営」

 大学院の恒例イベントであるオンラインセミナーにて、現東京ガスラグビー部アドバイザー・しながわバンブーラグビークラブコーチ、元ラグビー日本代表の阿久根潤氏(写真右)をお招きし、テーマ「ラグビー式組織運営」と題してお話を伺った。

 阿久根氏は、全国大会複数回出場を誇る福岡県立修猷館高校ラグビー部(偏差値70越え!)から、1996年度に日本ラグビーの発祥 慶応大学ラグビー部へ。2000年度 東京ガスラグビー部へ進まれ、2007年度惜しまれつつ引退。高校日本代表、日本代表にも選出され、引退後には慶応大学大学院修士課程を派遣にて修了されるという、まさに文武両道。

 同年に慶応大学ラグビー部へ集められたメンバーは、1999年度に主力の4年生として創部100周年を迎え、学生日本一を決める大学選手権「メモリアル優勝」の至上命令を背負った精鋭達。
 お話では、阿久根さん含む精鋭が、早稲田や同志社など大学選手権 上位常連校ではなく、10年以上出場すら遠ざかっていた慶応に志望させた「あるもの」、そして見事優勝に導いた、上田監督・小野寺コーチ・林ヘッドコーチの巧みな役割分担による組織運営や、当時はまだ珍しかったデータドリブンのコーチングについて。修猷館高校では、岡本監督(現館長)からの「今も心に残り、指針となる言葉」など、様々なエピソードを聞かせていただいた。

 具体的には、慶応大学ラグビー部におけるメンターの存在やトップがメッセージを発する重要性、目的と役割を明確にした運営、結果として学生自らが主体性を持つための行動を起こし「やらされ感」を排除したこと、後の(2019年度)ヒットメーカー福澤監督のドラマ「ノーサイドゲーム」出演時、短期決戦の撮影現場で作品に臨場感を持たせるために監督が発した鋭い一言やメンターの存在など、組織運営の「妙」が多々あり、あらゆる組織運営に通じるメソッドがあった。

 阿久根さんは、受けたコーチングや組織運営の「妙」を自らだけのものとせず、慶応高校・慶応大学のコーチも歴任し、現在は少年ラグビーコーチとして「未来の宝」を育成している。最後には、その少年ラグビーを通した地域活性化と人財育成の構想をお話いただき、あっという間に終了予定時間となりお開き。
 今回、とても貴重であるのは、トップクラス且つ結果を残している組織における、実体験に基づいたお話しであること。
 教え過ぎないことや、褒めることから始めるなど、すぐにでも実行できるものも含め、自身のコーチングの契機となった。

 今回は、阿久根さんが所属された組織にスポットを当て、お話を伺ったが、十数年来のお付き合いをさせていただきながらも、個人としての「凄み」をあらためて知ることとなった。なお、画像の後ろに写るのは、左に日本代表ユニフォーム、右にアストロズユニフォーム、モニター前には日本代表キャップと、貴重な品もご持参いただいた。

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