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えいものゆるの二次創作~ブーナッドちゃんとモナ~

こんにちは。
YouTubeで配信とかをしています、倉見モナと申します。

Skebへのリクエストありがとうございました。
まずは内容をどうぞ。

『仲良しのブーナッドちゃんと楽しく過ごす倉見モナさんの日常の1シーンを読みたいのですが、ご執筆お願いできますか?(字数はお任せします)』

英語物語のお話!しかもモナがいるんですね!
ちょっと初めての試みかもしれない……ちゃんと書けるかな。

あとこれは二次創作ですので、全てが公式情報を基準としていません!
捏造によるところが大きいという前提でお読みください!

―――― ――――
『白神さん家のティーパーティー』



「ブーナッドちゃーん!」

枝のパキリとなる音を足元に、山道を歩きながらブーナッドちゃんの住処を探す。渡された地図には公式の山歩きMAPに付け加えられた赤丸と『この辺』の文字。定住の家を持たないブーナッドちゃんには明確な住所がない。というか、不法だからあちこち移しているのでは?という疑問も浮かんだけどそれはこの際無視しよう。今日はお楽しみの日なのだ。

青森県と秋田県の間にまたがる大きな山林地帯は、白神山地として世界遺産にも登録されている。おこしんもそんな説明をしていたなあなんて思いながら、歩く新緑の木立は空気がとても美味しい。
日差しは確かに強いはずなのに、密度の高い木々がそれを大分和らげている。光が当たって生まれる緑の濃淡の中に、ウワミズザクラの白やエゾアジサイの青が鮮やかだ。

「モナちゃん!」

声のした方を振り向くと、山道から少し斜面を下った川沿いに立派なタープが組みあがっていた。二人分の折り畳みチェアと、ホットプレートの下は小型の発電機。
※白神山地は火気厳禁です。

これを……一人で……?

「おはよう!」
「おはよー!」

早かったねえというブーナッドちゃんはすり鉢で何かをこねている。荷物を近くの椅子に降ろしてから隣に立つと、ブーナッドちゃんは一度手を止めて得意げな表情で中身を見せてくれた。

「今作っているのはどんぐりのクッキーなのです。」
「どんぐりって食べれるんだ!?」
「その昔……縄文時代から食べられてきたおやつなのですよ。」
「へぇー…、栗は今でも食べるもんね。」
「どんぐりも、ちょっとアク抜きをすれば立派に食べれるのです。」
「ブナの妖精が作るどんぐりクッキー……。」
「あっついねー。」
「あっついねー。」

確かにそれは激熱案件だ。
小麦粉、塩、はちみつと順々に混ぜ合わせていく手つきはとても慣れていて、よく作っているのかなあと予想する。さすがホームレス……もとい、サバイバルの達人。
自分もとリュックから袋を引っ張り出して簡易テーブルにお菓子を並べていく。パウンド型のまま冷やしてきたそれを慎重にひっくり返すと、包丁を借りて6等分。

「外からじゃわからないけど、切り口は緑色だね。」
「抹茶とユーグレナが入ってるのー!」
「……ミドリムシ?」
「ミドリムシ。」
「それは……。」
「「あっついねー。」」

ホットプレートで焼いたクッキーはとってもいい匂いがして、どんぐりて焼くとこんな匂いがするのかあと新発見。焼きあがったら電気をケトルに繋いでお湯をセット。持ってきたバタフライピーの茶葉に注ぐとカップの中は綺麗な青色が広がった。

どんぐりクッキーとユーグレナのパウンドケーキ、バタフライピーティーの世にも奇妙なラインナップのアフタヌーンティーセットが完成。

「今日はね、白神さん家リスペクトカラーだよ。」
「尊敬痛み入りますです。どういうこと?」
「ユーグレナと抹茶はブナの緑で、バタフライピーの色は来る途中のお花!」
「今は紫陽花かなー?」
「うん、すっごくきれいだったよ。」

「「いただきまーす!!」」

ブーナッドちゃんに倣ってどんぐりクッキーを一口。ホロっとした食感に、この香ばしさはどんぐり…?とはちみつの甘さが合っている。ブーナッドちゃんの方を向くと、にこにこ顔と目が合った。これはすっごい感想を待たれてるやつだ。

「美味しいよ!」
「ふふん、そうでしょうそうでしょう。どんぐりは食べても最強なのです。」
「びっくりしちゃった。」
「ケーキも美味しいのです。ミドリムシって言うからもっと青汁みたいな苦いのかなって思ってました。」
「ミドリムシも最強!ちょっと甘めにしちゃったけど、お茶がマメ系だからすっきりしててきっと合うよ。」
「本当だ……寧ろもっと甘くてもいいかも?そうだ。」

ブーナッドちゃんは一度立ち上がると、クッキーに使ったはちみつをテーブルに持ってきた。なるほど!と思いながらはちみつを紅茶に投入していくブーナッドちゃんを横目にクッキーを食べながらはちみつの順番待ちをする。

「ブーナッドちゃんどうですか!?」
「モナちゃん……実験は成功です。」
「モナも入れるー!」

甘さ増しましのティータイムは、その後突然の豪雨に見舞われるまで楽しく続きましたとさ。

―――― ――――

いかがだったでしょうか。
モナはブーナッドちゃんが褒められて(?)ちょっと得意げそうな表情が好きです。
英語物語のゆるはとても個性が強くて楽しいので、みなさんも是非!

2023/7/1
倉見モナ

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