雨の日を贅沢といえる日は こんな感じ

画像1 雨の日に出かけるというは 贅沢な時間のひとつだ 世間の喧騒が雨音に掻き消され 自分だけの時間に浸れるから
画像2 外を歩く人は足早に帰路に立っている そんななか今日をまださ迷うことにした 散策路を歩いていると葉っぱが微笑みかけている ようこそ 居場所を探している君
画像3 その微笑みは明るさを増し 散策路を照らしてくれている 雨の夜道で迷子にならないように その周りの緑を照らし 光を反射させて なるべく遠くへ届けと 目に見えるものを増やしてくれる
画像4 照らされた緑をみると雨粒が 傘のように雨をはじいては また音を立てて受け止めている 本当は替わりに受け止めてくれる人を探しているのかもしれない それを伝える口がないから 雨を受け止めたその音が 「雨を遮ってくれ」と声の代わりに 訴えているのかもしれない 今日は僕が付き合おうか
画像5 散策路は青々と照らされている 音を立てて 進む手助けをしている 道は示した 雨はみんなで遮り合ってなんとかするから 居場所を探しにいくなら 己の意思で決めて 己の脚で歩み 見つけてきなさいと
画像6 散策路を歩み抜ける そこにはこれまで見たことのない景色が広がっていた 決してきれいではない ただの置物といえばそこまでだ ただ その曲線をもつ置物は  電池を最後まで振り絞りもう一度ひかり輝こうとしているかのように よわよわしく水滴を集めて光を放っていた
画像7 雨はやむ気配がなく ひと気も少なくなってきた 自分にとっての居場所とは何なのだろうか 目には見えない光のトンネルをくぐりながら 電池切れになりそうになりながら ゆっくりと進んでいく
画像8 7時29分 マンションには光が増えていく 光は岐路に立ったひとの居場所を照らしている ではこの公園の電灯はだれの居場所を照らしているのだろう 雨粒たちが照らされて 落ちていく どうやら雨粒にとっての居場所になっているようだ
画像9 光のすきまから零れ落ちていく雨粒は 小さな光という居場所を集めて さ迷っている僕の傘に当たる 実は雨粒は電池切れになりそうだった僕の心に 集めた光を運んで 少しずつ充電してくれていたことに気づく
画像10 雨粒が集めてくれた 居場所という光で充電された僕の心は なんだか贅沢な気分で岐路に立つ 誰しも心の充電が切れるときがある そんな居場所がない時は 雨の中をさ迷って充電をしてみるのが いいのかもしれない

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