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ばあちゃんからの電話

ばあちゃんのプロフィール

名前:ばあちゃん
1932年(昭和7年)生まれ。今年で88歳。
生まれも育ちも高知県。
お酒と甘いものが大好きな、いわゆる土佐のはちきん。

はちきんとは、「男勝りの女性」を指す土佐弁。ならびに高知県女性の県民性を表した言葉である。話し方や行動などがはっきりしており快活、気のいい性格で負けん気が強いが、一本調子でおだてに弱いといわれる。後ろを振り返ることなく前進し続けるといった頑固さや行動力あふれる点で、土佐の男性と共通する。
引用元:Wikipedia

おだてられると、すぐ調子乗る。
行動力はあるけど、前しか見てない。

私もどうやらはちきんのようです。
血は争えません。

ばぁちゃんはどんな人か

一言で言うと、超アクティブ。

隔週でゲートボールへ通い、フラダンスを習い、カラオケ練習会に通い、たまにコンサートや講演会にも行っている様子。

ばあちゃんちの壁掛けカレンダーにはいつも色々な予定が書き込まれてて、なんだか楽しそう。

外食も大好きで、毎朝近所の喫茶店でモーニングを食べながら友人たちと過ごすのが朝の日課のもよう。

そしていつも小さなラジカセでラジオを聞いているばぁちゃん。

ばぁちゃんのスゴいとこは、そのラジオから知らなかったことや目新しい情報が流れるたび、すかさずメモに残してスクラップしているところ。

その内容を嬉しそうに話す姿を見てわたしは、こういう姿勢で年をとれたら退屈しないだろうし、楽しいだろうなぁと思うんです。

人ってある程度年をとると新しいことを始めたり、自分と違う価値観に触れることがおっくうになっていくものだと思うけど、ばあちゃんの貪欲なまでの知りたい、見たい、いろんな場所に行きたいって姿を見ていると

年齢ってほんっと意欲とか行動力とは関係無いんだなと実感するわけです。

帰省した日のうち、半日ぐらいばあちゃんちでぼーっとする日があるんですけど、人がよく訪ねてくるんですよね。電話もよくかかってきてるな。

おかずのおすそ分けだったり、おしゃべりしに来た人だったり、買い物行くけどついでない?とか用件はいろいろ。

ずいぶん前にじいちゃんは死んじゃって、今は一人暮らしだけれども

こんだけ人に囲まれてて、楽しそうに日々を過ごしているばぁちゃんを見てたらなにも心配がないです。孫は安心して東京で暮らせるよ。

ばあちゃんからの電話
私が高校を卒業して、家を出てからこれまで
電話がかかって来た回数が一番多いのは、まちがい無くばぁちゃんです。

いつも「元気?」「風邪ひいてない?」「なんかいる物ある?」とまくし立てては最近あったことなど色々聞かせてくれます。

最近失恋した話をしたときもその返答第一声が「泣いたかえ?!」で笑えた。
答えたら「そうか…」とトーンダウンしてくれました。謎の確認作業。

そんで必ず最後に「青春楽しみなさいよ!!!二度と戻らんきね!!!」(土佐弁)と言い残し電話を切るばぁちゃん。ROCKだ。

なんか電話をもらった私がいつも元気をもらえます。

わたしが地元に帰らない理由

まぁそんなばあちゃんが最近、高知に帰ってこいってしつこく言うようになりました。

わたしも心が弱ってるときはついネガテイブになって、このまま東京にいてなんになるんだろうって思わないこともないです正直。

でもねー、いま地元に戻ってもなにもない。というか今の自分がなにもなさすぎて、地元に還元できることが無いんだわ。

田舎から上京した人特有の、謎の使命感みたいなものかもしれません。笑

少なくとも地元に帰るって選択肢はこれからもあり続けるだろうけど、それは自分が地元でなにかできるって思えるまでは実現しないような気がしてます。

いまここで、できることをやりきってから次のステップは考えたい。

せっかくデザインスクールに通って良い先生や仲間に出会えたし、仕事も忙しいけどなんだかんだ楽しくて、自分の時間もけっこうあって、ちょっと不便だけど住み心地のいい家があって、友達も近くにいて、って

すごく恵まれてる気がする。あとは自分が努力するだけっていうか。

そんなことを「地元に帰らない理由」として胸に置いているわたしでした。

わたしはばぁちゃんみたいに快活でもなければ破天荒でもないけど
ああいうアクティブで楽しそうな生き方は素直にいいなぁと思うんです。

でも人それぞれ楽しさとか心地よさの形は違ってて、
わたしにとってのそれはどんな形なんだろう?とか、そんなことを考えた夜でした。

それでは。

書いた日:2018年7月7日

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