うさぎはムズイから飼う前にためらった方が良い。
初めまして、うさぎ4代飼育している卯月と申します。
初代はうさぎ専門の生体販売店で購入し、2代目以降は里子を譲渡して頂きてきました。学校飼育崩壊や、やむを得ず手放さざるを得なくなった子の里親です。
「うさぎって外で飼うんでしょ?」
「うさぎって懐くの?」
「トイレとか覚えるの?」
などなどよく質問されます。
それもそうでしょう、あの無表情で縦横無尽に動き回る様子から、何を考えて跳ねているのか謎だという人は多いはず。しかしながら、うさぎは非常に表情豊かでワンコみたいに飼い主を慕ってくれる動物なのです。
けれどそれを理解できるのは、うさぎの生態のことをしっかり勉強した人だけ。インターネットでなく、飼育書を最低3冊は読み込むまでしないと、うさぎの表情・ポーズ・行動から読み取れる「うさぎ語」は理解できず、飼育を放棄したくなってしまいます。
ワンコを飼っていた知人がうさぎの飼育に興味を持ち、早速書籍を買って読むやいなや、
「あんなに(うさぎの飼育が)面倒くさいとは思わなかったです…」
と、以降うさぎの“う”の字も会話に出さなくなりました。
食物連鎖の中で、うさぎは追われて食べられてしまう側の動物です。そのため自身の体調が悪い時、その様子を隠そうとします。また犬猫のように声を出さないため、辛そうな声を発して知らせてくれることもしません。ゆえに飼い主の洞察力がしっかりしていなければ、流石におかしいと気付いて動物病院に連れて行った時には、もう手遅れ…ということも多々あります。
またこれも致命的と言いましょうか、獣医さんもうさぎの知識を沢山持つ方が非常に少ないのです。筆者の経験上、病院のHPで診療可能動物に「うさぎ」とあっても、実はあまりご存じない方だったという例は少なくありませんでした…。小さなお子さんを持つお母さん方が、どこの小児科が一番安心できるかアンテナを張っている、それと非常に似ている気がします。
去年2020年、コロナ禍のおうち時間を充実するために、ペットを飼われるご家族が増えました。そして1年経った今「想像と違った」などあらゆる人間都合の理由から、飼育放棄されたペットたちが一気に増えてしまった。うさぎもこの中に入っているに違いない。そう思うと苦しいです。
うさぎは小ぢんまりとしていて、排泄のニオイはケアしていればより一層気にならないこともあり、とても魅力的なペットになってくれます。しかし先に記した事や、夏は冷房必須、メスは子宮の病気になりやすいなど、デメリットの方が多いと考えたほうが良いかも知れません。飼いたいと思ったら、うさ飼いの大先輩たちが一斉に仰る「飼う前に飼育書を最低3冊読め!」「うさぎアレルギー、牧草(オオアワガエリ)アレルギーの検査をして!」は、言う事聞いておいた方が間違いないです。因みに私も飼う前に、夫と一緒に血液検査を受けました。
飼うなら、その命が尽きて神様仏様へお返しし、生きた証の処理までキレイさっぱり行える計画を立ててからが最も安心です。途中で計画通りには行かなくなることはあるにせよ、そしたらその時最善の選択をすれば良いのです。
「この時はこうする」「病院はここ」「救急病院はここ」など、様々な問題をクリアできたら、ぜひうさぎを愛でてあげてください。大きなビー玉のようなキラキラした目でじっと見つめられたり、フワフワのおチリを眺めるのも堪らなくカワイイです。
うさぎは弱い生き物。かたや草食動物、かたや肉食・雑食である人間。理解し、譲り合う共同生活は何とも趣深いものがあります。
課題がクリアになった時、ぜひ最愛の相棒に巡り会ってください。
今日も我が家の4代目は、文句なしに最高です。
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