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トルネードバトル5

源一郎とカイシンはへのへのもへじの実態を捨て、思念だけになって漂っていた。

「俺は嫌だぞ」
「悪かった」
源一郎が素直に詫びた。

しかしムカシトンボは頑健だ。
太古からの生命力のおかげだろうか。

カイシンは聞いた。
「そもそもあの名無しの奴、何が目的なんだ?」
源一郎は眉間に皺を寄せて
「太陽の熱されたガスを狙ってるんだろう」

納得の行かない顔のカイシン。
「高熱のガスを持って帰るなんて不可能に決まってんじゃねーか」
源一郎は語る。
「それがな、昔、アステカのある場所であいつは太陽の光を集めたらしい。方法は知らねーよ。あいつしか知らねー、そしたらタンクに保管してた光が太陽のように焼けはじめたんだそうだ」
「なんのためにそんなことを?まさか気球か?」
「そのまさかだ。思っても見なかった燃料に興奮してすぐに気球を上げて使ったらしいんだ」

続く

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