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Photo by
cinemakicks
ジェノス猫
俺、サイタマがアパートに帰るとジェノスの様子がおかしかった。
帰宅した時の第一声が
「にゃーーーん!」だった。
そして何故か四本足で歩き、俺の足元にまとわりつく。立ちあがって前足(?)を差し出す。
抱っこしてくれと言うことらしい。
仕方なく抱っこしてやると俺の鼻をペロペロ舐める。
なんだこりゃ。クセーノ博士に連絡したほうがいいのか?
俺の布団の上で香箱座りをしているジェノスを横目で見つつ、クセーノ博士に連絡を取った。
「ああ!そりゃ猫の行動パターンがどこかの回路に紛れ込んでしまったようじゃ」
「俺に甘えてくるんだけど」
「すまんな、またたびを食わせれば直る」
「なんだそりゃ」
「トリガーがまたたびの匂いなんじゃ」
ジェノスはイヌハッカを偶然嗅いでこうなってしまったらしい。
俺はペットショップでまたたびを買うとジェノス猫に与えた。
「にゃーーーーッッッ、にゃーん」
ジェノスはしばらくジタバタしていたが、突然我に帰りキョトンと俺を見つめた。
「先生、俺は??」
「イケメンは猫になっても可愛いな」
「俺が猫に?先生、どういうことですか!説明してください!」
ことの成り行きを説明している間、顔から火が出そうな様子の居た堪れないジェノス。
「可愛かったからいいじゃん」
「先生がそうおっしゃるのならば」
やっぱり人間状態のジェノスが一番だな。
終わり
お金が欲しいです。