見出し画像

START OVER/もう一度

 高画質ジョニー・シルヴァーハンドが見たい​。その思いが私を動かした。具体的に言うと、Xbox Series S(税込37,978円)を入手した。この衝動が起こる1ヶ月前に車を一括購入している人間がとるべき行動ではない。すべては高画質ジョニー・シルヴァーハンドのためなのだ。わかってくれ、財布。

 そもそもジョニー・シルヴァーハンドって誰?という人は、まずこの動画を見てほしい。

 おわかりいただけただろうか。”シルヴァーハンド”の名の通り銀腕を持つこの男こそ、全ての元凶である。

 そしてこの男のグラサンオフの顔面を見てくれ。キアヌ・リーブスだ。私がこのゲームに手を出した最大の要因。顔が良い。
 顔面のみならず、英語版のジョニーのCVもなんとキアヌ本人。日本語版ジョニーはキアヌの吹替えを多く担当する森川智之氏ときた。なんかもう色々すごい。手厚いキアヌ要素。



 さて、タイトルの時点で察した方もいるだろう。
 この記事はサイバーパンク2077のプレイ日記(2周目)、その第1回目である。

 なぜ1周目で日記をつけなかったのか?当初はまさかこんなに内容が濃く、日記がつけたくなるようなゲームだと思っていなかったのだ。

 そもそも、私はサイバーパンクをあらすじもろくに見ないまま始めた。キアヌの顔面をしたキャラがいるオープンワールドなゲームという情報と、セールでソフトがお安くなっているというタイミング。丁度いいからちょっとやってみるかという軽い気持ちで手を出したのが始まりだ。
 その1か月後、Xboxを買うほどドハマりすることになるとはこの時予想していなかった。むしろ誰が予想できるんだ、ハマった結果Xboxを買うことになるなんて。

 話を戻す。
 サイバーパンク2077は、2077年のナイトシティという架空都市が舞台のゲームだ。プレイヤーはそこで傭兵となり、フィクサーと呼ばれる仲介業者からの依頼を受けつつ、自身の身に起こった問題を解決すべく奔走する。
 言葉で表すとシンプルだが、実際は全然シンプルじゃない。フィクサーからの依頼とは別に、街中のちょっとしたトラブルやギャングによる事件、そしてプレイヤー自身の肉体改造なんかも出来ちゃったりして、とにかくやることが多い。その上、プレイヤーによってプレイスタイルが大きく変動するという自由度の高さもあり、ゲームを進めていくうちに己の得意不得意なプレイが浮き彫りになるという面白さがある。

 そして私はある日思いついた。ナイトシティの日記をつけたら面白そうじゃね?と。
 ただ、閃いたタイミングが悪かった。そのときにはもうストーリーが終盤に差し掛かっていた。起承転結の転と結の間くらいだった。

 それなら2周目で日記始めたらいいじゃない、と閃いたのはすぐだった。やり損ねたまま消滅したサイドクエストもいくつかあったのだ。

 この時、私は同時に別の問題を思い出した。ジョニーの顔面解像度が上がったというアップデートがPS4では出来ないと聞いたのだ。PS4でプレイしていた私は絶望した。

 そして、ふたつの課題を前にした私に天啓が降りてきた。
アップデート可能なゲーム機を買い、それで2周目をすればいいんじゃん!一石二鳥の名案だと思った。


 で、今に至る。

来た。

 はじめまして、Xboxくん。
 そこそこ色んなゲーム機で遊んできたが、実はXboxは初めてだ。勝手がわからない。初めて手にしたゲーム機を恐る恐る触るという小学生の頃を思い出す。

 Xboxはどうやら本体を電源に繋げば、以降のセットアップはXboxのスマホアプリからするらしい。すごい。そんなことが可能なのか。近未来を感じる。

 何故入れたか記憶にないが、スマホにアプリがあったのでせっせとセットアップし、早速サイバーパンクを購入。ダウンロードに約5時間(サイバーパンク本体に3時間半、DLCに1時間半)かかるので、プレイは翌日からだ。


 ところでXboxのコントローラーのボタン配置、ちょっと独特じゃなかろうか。

上がPS4、右下がSwitch、左下がXbox、そして穴だらけの床。

 こうやって比べてみると、スティックの妙な位置といい、Xboxのボタン配置はSwitchと同じらしい。
 しかしよく見ると、右側ボタンのAとBが反転している。とんでもない罠だ。今までPS4やSwitchではYESの意味で使っていたボタンが、Xboxになった途端NOになるのだ。慣れるのには少し時間がかかりそうである。



 ダウンロードが終わり、いざスタート。キャラメイクを終えると、プロローグが始まる。

2周目V(ストリートキッド)。キャラメイクのときより人相が悪い気がする。

 ここで実は操作について一悶着あったが、ツイッターの救世主のおかげで解決した。


 1周目はノーマッドだったので、2周目はストリートキッドにしてみた。

 スタート地点はママ・ウェルズがやっている酒場。バーテンダーのペペから借金が期日までに返せそうにないんだよね……という相談を受け、Vが何とかしてみようと応じるところから始まる。金銭問題に第三者が首を突っ込むのは危険な気もするが、そうまでするほどペペにお世話になっているのだろう。

 ちなみに、ストリートキッドVは2年前までアトランタにいたそうだ。最近ナイトシティに戻ってきたらしいが、周りの反応を見るにナイトシティにいた頃はそれなりにあちこち名前を知られていたらしい。まあ、名前を知られるくらいの逞しさがないとナイトシティでは生き残れないのかもしれない。

 債権者(名前忘れた)にペペの借金のことを相談すると、じゃあ代わりに高級車盗んできてくれん?と条件を出された。
 高級車ってことは相応のハイレベルな防犯機能もあるだろうから盗むとか無理じゃね?と渋ってみたが、大丈夫大丈夫wここに魔法の鍵があるからwと絶対大丈夫じゃなさそうなキーカードを渡される。もちろん正規のものじゃなく、知り合いの技術者が作った盗難用キーカード。

 そして、「簡単だからw」という言葉がつくときは大抵簡単じゃない厄介事が発生するのが世の理だ。しかしペペのためにも断るわけにはいかなかったので、渋々その条件をのむことに。

 店を出て、路地裏で物乞いをするおじさんにお金を渡してみたり、姿なき猫の声に「猫ちゃん!?猫ちゃんどこ!猫ちゃん!」と探し回ったりしていると、表通りにでけえ車とでけえ男と見覚えのあるおじさん。
セバスチャン・"パドレ"・イバラ。詩的な言い回しをするフィクサーのひとりだ。1周目では中盤あたりで対面することになった記憶だが、ストリートキッドだと元々顔見知りらしい。車に乗って何を話すかと思えば、なんてことない世間話。アトランタどうだった?とかそんな感じで、親戚のおじさんみたいに気にかけてくれる。
 途中、やたらハイテクなビジュアルのギャングに絡まれたりもしたが、パドレおじさんはVを目的地まで送迎してくれた。ありがとう。

金ピカ恐喝ギャング。

 目的地はエンバース。実はここ、ストーリー最終章の開始地点でもあるのが、ストリートキッドだとまずここに車強盗に来るんだ……という謎の感慨深さを抱いた。

 侵入して明らかに「私、高級です!」みたいな置かれ方をする車を見つけ、違法キーカードでロックを解いて乗り込む。これはいけるかも?とワクワクしたのも束の間。車のエンジンはかからない上に、何者かがVを車外に引っ張り出した。

 誰かと思えば、そこには随分懐かしい顔の男。

 俺たちのチューマ、ジャッキー・ウェルズ!

 再会があまりにも嬉しくてスクショを撮り忘れた。いや、相手からしたら初対面なんだが。
 そして感動の再会も程々に、ちょっとしたら何故か意気揚々とやってきたのはNCPD。

早速警察のお世話になる事態に。

 この辺の記憶はあんまりない。ジャッキーに会えた喜びが勝っている。
 なんで警察来たんだろう。車盗もうとしたから?なんだよ、ナイトシティなら日常茶飯事だろ、大目に見てくれ。

 大目に見るどころか、むしろ極刑に処されようとしている。奥のでけえ図体のがどうやら車の持ち主らしい。その巨体で、スマートな高級車に乗れてる?本当に?
 それはさておき、Vはともかくジャッキーは別に車を盗もうとした訳じゃないんだから許してやってほしい。そもそもジャッキーは何故ここにいるんだ?この謎は未だ解けていないので、多分迷宮入りだ。

 なんやかんやあり、顔見知りの警官の取り計らいでなんとか極刑は免れたVとジャッキーは、適当な路地裏で解放された。

Vと共に路地裏に仲良く放り出されたジャッキー・ウェルズ。

 この後、なんか俺たち相性良さそうじゃね?組んでみようぜ!まずは腹減ったから飯だ!というとんでもないコミュ力でVとコンビを組むことを決めたジャッキー。初対面ではいきなり銃を突きつけてきた恐ろしい男だが、それはあくまで仕事の一環だったわけで、むしろVの巻き添えで北太平洋に沈められそうになったにも関わらず飯食いに行こうぜ!と誘える彼はめちゃくちゃいい奴である。

 ちなみにファミリーネームから察せられるように、Vが最初にいたあの酒場の主であるママ・ウェルズがジャッキーの母親だ。



 こうして運命の出会いを果たしたVとジャッキーは、ナイトシティでビッグになるべく傭兵コンビとして仕事を着々とこなしていく──というのが、ダイジェストで流れる。このダイジェスト部分もプレイしたかった。切実に。一瞬だけ映る2丁拳銃を手にしてヒャッハー!とはしゃいで構えるジャッキーが可愛い。



 ダイジェストが終わると、チュートリアルな仕事が始まる。

 ふたりはワカコ・オカダという日本人のフィクサーから、サンドラ・ドーセットを救出せよとの依頼を受ける。
 敵の本拠地に乗り込む前に基本的な操作方法のチュートリアルを受け、いざ出陣。この2周目のチュートリアルの強くてニューゲーム感はめちゃくちゃ気持ちいい。

 1周目のときは覚えることが多くてんやわんやとしていたが、2周目はそれがないので余裕をもって周囲を散策。出てくる敵はジャッキーと共にシバき、救出対象のサンドラ・ドーセットを見つければ依頼完了である。

 この後恋人のミスティとデートだというジャッキーに車を貸し、VはスーパークソデカアパートことメガビルディングH10にある自室に帰宅。
 さっきシバいたギャングから剥いだ服を着てみたり、シャワーを浴びたり、テレビを見たりとちょっとのんびり過ごしてから寝た。



 翌朝。
 ジャッキーに呼び出されたのでメガビルディング1階に向かう。
 その前に任意の目標タブに「メールを見る」とあったので確認してみると、迷惑メールが何件か届いていた。

男性器増大ナノジェル詐欺ってなに?

 関係あるメールは1番下のオートフィクサーくらいだった。

 エレベーターで1階まで降りると、入口の屋台で朝飯を食うジャッキーが待っていた。

出たわね、洋画でよく見る箱に入った中華料理。

 挨拶も程々に呼び出した要件を訊ねると、彼はデクスター・デショーンという大物(?)フィクサーから依頼の話があったようだ。それもかなりでかいヤマらしい。ナイトシティでメジャーリーガー(ビッグな金持ち)を目指すジャッキーはウッキウキだが、2周目の私は非常に複雑な気持ちである。

 その大物(?)フィクサーはどうやらVと対面で話したいらしいので、昨日の仕事以降調子が悪いVは一旦リパードクに寄ってから向かうことにした。

 Vがいつもお世話になっているリパードク、ヴィクター・ヴェクターは非常にセクシーな男だ。そして、ナイトシティでは非常に希少価値が高い良心的な存在のひとりでもある。
 彼はVの「治療ついでになんかでかいヤマが来そうだから良いテック(肉体改造の部品みたいなの)つけてくんない?」という無茶ぶりにも応え、さらに今手持ちがないことをわかった上でその決して安くはない代金をツケにしてくれる聖人のような人間だ。彼には一生頭が上がらない。

 賞金首や残弾数がすぐにわかる目やら何やらをつけてくれたヴィクターに、なるべく早く金を返すよう心に誓いつつその場を後にする。ジャッキーはVを待っている間ミスティとイチャついているので、この間に少し街をぶらついてみることにした。



 仕事仲間のひとりであるT-バグが用意したプレゼントを受け取り、金稼ぎの為に道中ギャングをシバいていると、ひとりの男に遭遇した。

履いてるのか履いてないのか、シュレディンガーのパンツ。

 下半身丸出しで股間を押さえながら歩く不審人物ことジェシー。話を聞くと、どうもジェシーのジェシーが鉛筆削りで削られているかのようにめちゃくちゃ痛いらしい。彼が自分の指名するリパードクに連れて行って欲しいと懇願してくるので、散策ついでに連れていくことに。

 ルートを間違えないように、かつ事故らないよう慎重に運転している最中だったので詳しくは覚えていないが、彼曰くどうやら男性器を改造しようとして失敗したらしい。その失敗の原因がヤブ医者なのか、テックの問題なのかは忘れた。男性器増大ナノジェル詐欺じゃないといいが。

 痛みに悶絶する男をなんとか宥めつつ、目的地に到着。途中何度か事故りかけたり、人をはねそうになったがとりあえず無傷で辿り着けた。
 ジェシーはお礼もそこそこに、股間を押さえてヨチヨチとリパードクの元へと向かっていく。神の御加護があらんこと。あと男性器弄りは信頼出来るリパードクに改造してもらえよ。ラーメン。

連絡先に登録されてしまった股間火吹きマン。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?