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フルリモート組織のインターナルマーケティング

こんにちは。UXDにてCMOの立場をしているKenです。
スタートアップから大手まで、日本や中国などで様々な仕事・職種を経験したのち、創業者の小林伊藤と出会い、UXDの共同創業に至りました。
自己紹介はこちらです。

UXDのインターナルマーケティング

2022年2月21日現在、UXDには約18名のメンバーがいます。
スキルセットも人物背景も様々なフリーランスのメンバーで構成されており、もちろん性別も違えば価値観も違います。日本語が話せる以外の部分については、文化形成が細かく違うことが大前提です。

営業はいません。必要なら自分でやります。

UXDとしては、様々なスキルを持ったメンバーのみんなに、熱量を持ってプロジェクトに参加していただきたいです。
そのため、スタートアップスタジオのようなビジネスモデルを採用し、自分達で事業を企画後、メンバーに企画を発表。メンバーは参加したいプロジェクトに参加するし、参加したくないものは参加しなくても良い制度にしました。

プロジェクトの企画にもルールを儲けました。
弊社社内用語がありますが、わかりやすく言うと、「人が嫌がることをしない。社会がポジティブになる企画のみやる。」です。
メンバーは業務委託として稼働し、プロジェクト毎にストックオプションを用意する設計をしたりします。
(必ず自分達で立ち上げなければならない訳ではなく、外部企業とコラボレーションすることもあります。)

つまり、「社会のためになる楽しいことを、やりたいときにやる。」と「やってるうちに総収入が増える」、「やれない時はやれない。でも、大丈夫。」なベネフィットをメンバーに提供しています。
おかげさまで設立して数ヶ月ですが、全員リファラルで集まっています。

昨今、パーパスが流行りになっていますが、より良い社会を作っていくのは事業しかなく、事業はパーパスの先に湧くものと捉えています。
そんな事業を創造して断続していくためには、人として誠実でいられることを、仕組み化しなければなりません。
メンバーのホスピタリティに甘えた仕組みはいつか崩壊すると考えます。

稼ぐ力が強く、カリスマ性も合わせ持った強い経営陣ゆえの手札とも言えるかもしれません。
弊社の経営陣はまだまだ成長途中で課題も多いため、育っていく必要があります。

UXDのオープンでクローズドなマーケティング

企業でマーケティング関連職を担当したことがある方はわかるかもしれませんが、マーケティングプランは、社内の偉い人と声が大きい無知に弱いです。

それは、「マーケティング部門は率先して予算を使う」行為がついて回るからです。
そのためには、全員に最低限のマーケティング知識を持ってもらいつつ、絶対的な決定権をマーケターが保持。さらに品質担保するためにも、決定権を分散化しなければいけません。

そのため、二つのシンプルな方法を取りました。

  1. 日本に存在するマーケティングとポジション、そのポジションにおいて必要なクリエイティブや施策などを一覧で把握できる戦術資料

  2. 企画の意思決定会議は多数決で決めない

1.日本に存在するマーケティングとポジション、そのポジションにおいて必要なクリエイティブや施策などを一覧で把握できる戦術資料

デザイナー、マーケティングオペレーター、非マーケティングの経営、バックオフィスなど、マーケティング戦略を考えることを仕事としていない人にインストール/検索してもらうために一覧化した資料を社内に発表しています。

ファッションにトレンドがあるように社会にもトレンドがあります。
時は一方向に流れているため、毎年、もしくは不定期に更新しなければいけませんが、その時々で社会が必要とする大きなカテゴリは決まっていますし、日本は画一的な価値観が根付いていたりするため作りやすいです。

施策の網羅性を持たせ、粒度が荒くても方向性がわかれば良い
深く理解したい方には説明もします

2.企画の意思決定会議は多数決で決めない
トップダウンスタイルやボトムアップスタイルなど、組織のカルチャー次第で社内でも力関係が発生します。
意見の比重が人によって変わっているのが現実です。
多数決が絶対に正となることは民主主義の懐疑的な仕組みの一つであり、特に会社組織はお金の源流に近い人ほど発言力が強くなる傾向があります。

そのため、私たちは、重要な意思決定は多数決で決めません。
現状は4名という偶数で意思決定をし、意見が割れたら納得いくまで議論を重ねます。多数派が生まれることを阻止できる仕組みを採用しました。

今のところ、「どこでも働ける強い人たちがお互いを尊重しながら意思決定をしている」という事実のもとに運用されているため、メンバー目線でも納得感を持ってくれます。

これにより、全員がニュートラルなポジションであることを維持し、マーケティング施策もニュートラルに生み出されるわけです。

ニュートラルに生み出されたものにメンバーができることは、ノウハウの共有しかありません。
「他の会社でSNSにイラストを投稿して成功していた」や「カスタマーサクセスのログをマーケターが分析してデータ化していた」など、他社事例をもとに提案が溜まり、粒度が細かくより良いノウハウが自然と溜まっていきます。ノウハウはNotionなどで共有知にしていきます。

この二つのシンプルな仕組みにより、マーケティングのスピードを上げ、オープンかつクローズドを実現できます。

カルチャーは確実にブランディングになる

カルチャーを担うのは、兎にも角にも人です。
スタートアップは刻一刻と状況が変わるので、仕組みは日々改訂していく必要があります。
しかし、UXDがシンプルな仕組みでうまく回っていくのは、メンバーが善人たちであり、背中を預けあえることにつきます。

真実・誠実・謙虚であることを善人と定義し、真実を誠実に受け入れ謙虚に向き合うことができることを最低限として求めていきます。
それにより、余計な言葉やかっこいいクリエイティブを並べなくても、誠実であることだけでコーポレートブランディングが形成されていきます。

コーポレートブランディングは企画やルール、スピード感に反映されるため、パーパスや事業ブランディングを後付けする必要がありません。

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今回は、コーポレートブランディングの戦略部分を書きました。
これがマーケティング?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、マーケティングができている企業とできていない企業とでは、組織作りの成果が如実に現れるものと考えています。
良いマーケティング戦略や戦術の実行としてベースを整えるインターナルマーケティングは重要なマーケティング活動の一つです。

経営陣共々、Twitterを更新していることが多いです。
よければ弊社メンバーをフォローしてみて、話しかけてみてください。

代表 小林

CCO 静香さん


この文章の著者 Ken