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【発生x上町休憩室 朗読会】イベント後記

紹介書籍他エントリー全覧

1:筑間一男 / 横浜映像美術展パンフレットより ジョナス・メカスについて
2:一花書店 / 立原道造の三遍のソネット
3:ゆき / 恩田陸『蜜蜂と遠雷』 幻冬舎
4 : 早乙女ボブ / 自作詩『パンツを干す』 他
5:リョーマ / 柳田國男『日本の昔話』より <海の水はなぜ鹹い>
6:上町休憩室N / ジャン・ジュネ『泥棒日記』朝吹三吉訳 新潮社、ジョナス・メカス著 木下哲夫訳 森國次郎編『ジョナス・メカス ノート、対話、映画』より <反・映画100年マニフェスト> せりか書房
7:サンズイ舎 / 古川日出男訳 『平家物語』より<十二の巻 大地震> 河出書房新社
8:佐藤ガク / サントリートリス豆本『洋酒マメ天国』
9:タク / 落語 今村信雄『ためし酒』
10:星野勝 / ZAZEN BOYS『はあとぶれいく』他
11:新谷真木 / 自作『花火が美しい理由』
12:Aco / 自作随筆
13:篠原克則 / 原民喜『夏の花・心願の国』より <鎮魂歌> 新潮文庫、新潮社

イベント振り返りと所感


 会場は音楽教室。柔らかな白熱灯に照らされた二台のピアノを背景にそれぞれが好みの文章を持ち寄りました。数冊用意した中からその日の気分や会場に合わせ、直前に選んだ文章を紹介される方もおられました。
 慣れた様子で、或いは緊張の面持ちで言葉を読み上げていく十三名の朗読者たち。家で一人黙読することとは異なる体験です。上述した一覧のとおり、紹介された文章には自作詩があり、古典があり、小説、随筆、歌詞、そして落語など言葉の世界を縦横に翔る多様性に満ちた内容でした。
 既読の文章であっても他者の発する声によって与えられる印象は、それまでの内容を覆すほどに新たな発見や驚きがあり、刺激的でもありました。

 

 会場には温かい飲み物や少しのお酒なども用意され、喉を潤します。差し入れにいただいたおやつが休憩に大活躍。

 

芸術新潮 2010年10月号

 サプライズとして、休憩の前にはチュルリョーニスのピアノ曲が演奏されました。中々、生では聴く事のできない作曲家の作品に、休憩中は芸術新潮のチュルリョーニス特集ページを捲りながら、音楽談義が盛り上がっていました。

 時折小休止も挟みながら、計画よりも延長して三時間半の会となりました。反省点もいくつかありますが、ひとまず無事に朗読会を終えられたことは、参加者の皆さんと、素敵な会場をご用意頂いたYさん、飲食担当Mさんのお陰です。ここに感謝申し上げます。

 声で文字を届け、耳で文章を吸収する、朗読という体験がこの先の読書をさらに豊かにしてくれることを信じて、筆を、いやキーボードを置きたいと思います。ご興味を持たれた方はお近くの町で開催されている朗読会を調べてみてはいかがでしょうか。では、また次回お会いしましょう。

 fine  上町休憩室船越出張所 管理人N

 

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