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選挙に歯磨きくらいのカジュアルさが欲しい

MBCラジオ「Radio Burn+」、先週から10年目に突入しています。リスナーの皆さん、これまでご出演くださった皆さん、スタッフ関係者の皆さん、ホントにありがとうございます。10年目もよろしくお願いします。

MBCラジオRadio Burn+ 毎週土曜18時~(YouTube Liveは17時半頃~)

かなり熱く扱ってきた「選挙」

で、この番組は熱い話題からユルい話題まで様々扱ってきたわけですが、熱いほうでこれまで何度となく番組テーマになってきたのが「選挙」。過去には、選挙事務所に中継に出るという貴重な体験もさせてもらいました(さすがに緊張した)。

今年の鹿児島は県知事選もあり、また県内の市町村長選挙でも鹿児島市、伊佐市、薩摩川内市、西之表市など近々告示される選挙が数多い選挙イヤーです。
選挙というテーマは、毎回どんな切り口で発言するか(これでもけっこう)悩むわけですが、必ず話題にあがるもののひとつが「投票率」

どうやったら投票率がもっと上がるか、という話題はたびたび出てきました。今年に入って触れたことがあるのですが、投票率がほぼ90%を超えるオーストラリア。(他局で恐縮ですが)NHKの特集記事に詳しく解説されています。現行法上、そのまま真似できないものも多いですが、参考になる点は多々あるように思います。

ソーセージと選挙おいしい関係ーNHK政治マガジン(2019.7.17

番組でいろいろ考えていても、投票率が伸び悩んだ結果を見るたびに、やはりどうしたらいいんだろうという思いは沸いてきます。どちらかというと俯瞰的な視点で考えて発言したり書いたりするほうが好きなのですが、ちょっと自分のことをあらためて振り返ってみることにしました。

投票に行くようになったきっかけ

現在は公職選挙の投票権が18歳からになったので早い人は高校生3年で初の投票を迎えるわけですが、我々の時代はまだ20歳からでした。大学に入学した時点でもまだ投票権は無かったわけです。

特に深い理由もなく、たまたま入った学部が法学部でした。大学1年のとある教養科目だったと思うのですが、担当の教授からこんなことを言われたのです。

「法学徒となった諸君は、これから決して棄権などしてはならない」

法律を学びに大学まで来てるのだから、その諸君が参政権を棄権するのはあり得ないことだ、というような趣旨だったと思います。続けて、20歳になったばかりの学生も、大学の法学部教授でも、等しく1票を持っている意味、のような話もされていたような。まだ選挙権を持たない18歳の無垢で素直な青年だったので(本当です)、この言葉が刷り込みのようにずっと刻まれていて、以来初めての投票から20年以上棄権することなく必ず投票に行っています。無垢なうちに刷り込まれた言葉は強いのですね。若者に話すときは気をつけようと大人になった今は思います。

投票率を上げるには、からもう一段ハードルを下げるには

それで、投票に行くときの自分のモチベーションはなんだろう、とあらためて自己分析をしてみたのですが、特に無いといえば無いんですね。ただ毎回行ってるので棄権という選択肢が浮かばないだけというか。

歯磨きせずに寝るの、気持ち悪いじゃないですか。毎日磨くのは前提になっているので、「磨かない」という選択肢は消えた上でどんな歯磨き粉を使うかとか、歯ブラシどんなサイクルで替えるかとかいうことを考えている。あ、そうそう最近「舌磨き」ってのを知って毎日やってみています。気持ち口内がスッキリしてなかなかいいですよ。

例えとして適切じゃないかもしれないけれど、同じような感じで「投票に行く/行かない」というハードルをもう一段下げられないかと思うのですね。毎回投票に行ってますが、行こうかどうしようか迷う、という選択肢がないので行く前提で誰に投票するか、から思考がスタートする。歯磨きと同じレベルなんです。

もしかすると、「投票に行きましょう」「投票率を上げましょう」という言い方そのものが、少し照準があってないのかもしれない、という気がしてきました。

投票権を持ったばかりの高校生に聞いてみたて印象的だった発言を覚えています。彼は「よく知らないまま投票するのは申し訳ない」と言ったのですね。投票は貴重な権利の行使で、自分たちの未来を決める重要なもの。きっとそのように教わっているのだと思います。もちろんそれは間違ってはいないのですが、逆に仰々しいもの、難しいものというイメージを与えてしまってはいないか。

もう投票し始めて20年選手になる我々オトナが、そんな堅苦しいものじゃなくて毎回みんな普通にやってることだよ、と言えるようにする。「投票に行く?」じゃなくて行くことは当然の前提として「どうやって選ぼうか?」からカジュアルに話をできる空気感をつくっていく。もしかしたらそういう方向がいいのかもしれない、と思ったところです。

さて、選挙イヤーの鹿児島県ですが、当然10年目のRadio Burn+も動かないわけがないですね。11月あたりになにかありそうな・・・。ご期待下さい。

遅い時間の投稿になったので、そろそろ歯を磨いて寝ます。


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