とある受験生の日記 2021/1/30

こんばんは大越です。

なんかよく分かりませんが、ただ今精神的に不安定な状態です。

今日は模試があったんですけど、やっぱり難しかった。英語の文法問題は面白いくらいに外したし、数学も色々抜けがあった感じでした。国語も、そりゃもう大外しで。

3教科とも平均点は超えそうですが、志望校の事を考えたら、やはりまだ足りないです。

もっと頑張らないといけません。

競馬ってありますよね。

馬のレースにお金を賭ける、大人の嗜みです。

肉体を震わせて颯爽と走る馬の姿は、ギャンブルどうこう以前にやはりかっこいい。

このとき馬は、騎手に鞭で打たれて走っています。

いま僕に鞭を打っているのは何者なのでしょうか?

「もっと頑張らないといけません。」

僕はこの数行前の文を、書いているのではなく、書かされているような気がしてどうしようもないです。

僕は何者かをずっと肩車していて、年がら年中そいつに「どうっどうっ」と鞭で打たれている気がします。なかなか滑稽な絵面。

明日は、例の英語を使った発表練習会があります。今日の模試とは違って、午前中で終わるので幾分気が楽ですが、やはり不安は多いです。

リモートでの発表会ですが、質疑応答の時間はちゃーんととられています。しかも、発表時間の倍の時間。一応、質疑応答は「日本語で可」という事になっています。でも、もしかしたら相手がめちゃくちゃ英語を使える帰国子女で、ネイティブ同然の発音で質問をされる可能性も無きにしも非ずです。おっそろしいですねぇ。

そんな発表会ですが、代表者の挨拶を僕が引き受けることになりました。

昨日の昼休みのことです。寒い廊下に置いておいたことですっかり冷えてしまった弁当を食べているところに、担当の先生がやって来ました。

先生が言うには、開会で挨拶をする代表者を決めなければいけない云々。

本校の紹介も兼ねている云々。

いち早く決めなければいけない云々。

一通り話した後、先生は僕の方を見て「〇〇君、やってくれますか?」と微笑みました。

それはいわゆる、冗談めいたものでした。周りに友達もいるので、ここで僕が「ちょっと勘弁してくださいよー!」とでも言えば、先生は笑って「それじゃあ隣でやりたそうな顔をしてる△△君!」と矛先を変えたことでしょう。そういう「流れ」でした。

でも、僕は黙ってしまった。

脳内に明朝体で浮かぶ「嫌です」の3文字を、口から吐き出す事ができなかった。そういう言葉を出せば、周りの人達が僕の顔に大きな

をつけると思ってしまったのです。

そして、非常に情けないのですが。

僕はこうなろうとしたのです。

気づいた時には「挨拶って、どのくらいの長さですか?」と、いかにもやる気のあるような質問をして、案の定、僕が代表者となりました。

研究発表をするだけでも大変なのに。

その日の放課後、僕は先生から褒められました。

立派だよ。ありがとう。もっと自分に自信を持って。ほかの先生方も褒めてたよ。

そういう温かい言葉をかけられて、その時は確かに嬉しかった。

自分自身が、素晴らしい人間であるように感じました。

でも、少し時間が経てばそのメッキは簡単に剥がれます。ポト、ポト、と僕の肌から鮮色が落ち、「素晴らしい人間」とは程遠い、本当の自分の姿が現れます。

・自分は他人に認められることでしか満足出来ないのか?
・このまま他人の言いなりの人生で良いのか?
・褒められている自分は本当の自分か?
・しんどい本心を誤魔化してはいないか?

上の箇条書きは、その日の夜に僕がとったメモです。

僕は自分自身に、疑問符ばかりをつけている。

先程「何者か」と表現した、僕を鞭打つ存在。その正体は、紛れもなく「自分」です。

「他人から否定されることを怖がり、自分につい嘘をついてしまう自分」です。彼が僕の肩に乗って、僕の体を叩くのです。

走れ、もっと走れ。

競馬です。

いろんな人間が、僕に「賭けて」いる。だから走れ。レースに負ければ、ブーイングを浴びる。先生も、持っていた赤えんぴつを地面に投げつけて、僕に大きな怒号をかける。

だから、走ってくれ!

そう願って僕は、僕の肩に乗って、必死に鞭を振りかざします。

このレースが終わるのは、一体いつなのでしょうか。

ここまで読んでくださった方は、本当にありがとうございます。こんなこと、noteでしか書けないです。

ともかく明日は発表会。例の挨拶の原稿も考えました。あ、ちなみにその挨拶も英語です。ひえぇ。

色々書きましたが、やると決めたからには頑張ります。


こうやってまた鞭を打っています。バーカ!