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印象派写真の時代

こんにちは!uuuyuuu.|ゆう.です!
前回の投稿から少し時間が開いてしまいましたが、今回は写真にも印象派の時代が来ているのでは?というお話をしていこうと思います。

みなさんは印象派という言葉を聞いた事があるでしょうか?
印象派とは19世紀後半ごろに起きた絵画を中心とした芸術運動(簡単に言うと流行)です。
「目で見た印象をそのままに描く」表現方法です。
見たものをそのまま忠実に描くのではなく、印象を描くのです。
代表的な画家としてフランスのクロード・モネがあげられます。「睡蓮」の絵を目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

印象派の絵画が世に出る以前の絵画では忠実に緻密に描くことにこそに価値があり、肖像画や記録として描かれる事がほとんどだったそうです。

ではなぜ印象派が誕生したのでしょうか?
実はそれには、カメラの誕生と成熟が密接に関係しているのです。

忠実に緻密に描くという写実性において絵画は写真に敵わなくなってしまったのです。
そこで画家達は絵画の本当の価値を模索し始めます。
その果てに見出したのが見たものの印象を描く印象派の絵画となったわけです。

この構図、僕は今のデジタル写真を取り巻く社会に似ているなと思います。

SNS社会の到来により、日常の記録という観点において携帯性と写真の鮮度はとても重要になっています。
その点で今のデジタルカメラはスマホのカメラには敵いません。それはコンパクトデジカメの売り上げに顕著に現れています。

また、YouTubeやTikTokの流行により静止画ではなく動画の価値というのは年々上昇しているのは確実です。
動画という媒体は記録という観点においては情報量が圧倒的に写真より多くなる為、やはり写真では敵いません。

このような社会情勢によってデジタルカメラ(主に一眼などのラージフォーマット)で撮る写真に求められる価値が記録ではなく、先程登場した印象派の方向に移り代わっているように思います。(もちろん写実的な絵画の価値が現代で失われていないように、写実的な写真の価値が無くなったわけではありません。)

みなさんはSNSでいわゆるバズっている映えるスポットに実際に行って「なんか思っていたより普通」なんて思ったことはありませんか?

それはバズっていた写真が、撮った人の印象を切り取った写真だからだと僕は思います。
その人がその景色を見た感動や感情を写真に反映している為、写真は写実的ではなく印象的な写真になるのです。

また、近年「アニメのような」というキャプションの付いた写真を見る機会が増えました。
「アニメのような」を紐解くと、実際に見えている景色ではなく、アニメのような印象を与える写真。になるのではないでしょうか?

他にも「シネマライク」であったり「フィルムライク」など「〜のような」という写真が流行っている傾向にあります。
これらは全て印象派と捉えることができるのではないでしょうか?

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さらに、僕の愛用しているFUJIFILMというメーカーは色味に関して定評があるのですがFUJIFILMは記憶色という言葉をキーワードに色づくりをしています。
目で見たそのままの色より記憶に残っている色を再現していることに定評があるという傾向も流行が印象派に寄っている証明になるように思います。

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これらの事象から、少し前までは身内でお祝いごとがあったり、子どもの行事で大活躍していたデジタルカメラという媒体は、その役目をスマホカメラに譲り、デジタル写真の真価を追い求め、かつての絵画のようにデジタル写真も印象派の時代に突入したと言ってもいいのでは?と思う次第です。

この先、デジタル写真がどのように進化していくのか楽しみにしつつ、今の印象派時代を楽んでいこうと思います。

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