クリエイターを守るのはもちろん、行政などへ意見を届けることを通じて環境改善につなげていきたい ──UUUM誹謗中傷対策チーム
こんにちは!UUUM noteです。UUUMには「誹謗中傷および攻撃的投稿対策専門チーム」があります。チーム設置から2年9か月、UUUM noteでお伝えするのは約1年ぶり。チームの取り組みにもいろいろな変化、進化があります。そのあたりをお伝えしたく、今回はチームメンバーによる座談会をお届けします。
誹謗中傷に対してしっかりと物申していくべきという意識の広まり
──まず、「誹謗中傷、攻撃的投稿に関する通報」窓口担当メンバーから直近の傾向をききましょうか
(マイケル)
目立った変化が直近、起きているんです。クリエイターさんのファンの方々から「誹謗中傷等投稿の通報」を受け、その投稿を確認するために見に行くと、すでに削除されているということが増えました。
多くの方がSNSプラットフォームへ通報したり、投稿者に指摘して間違いに気付かせるといった行動をとってくれた結果、プラットフォームによる削除、あるいは自主的に削除されたのだと思っています。
(なむ)
SNS投稿は一般の方から見えやすいものですし、クリエイターさんのファンの皆さん同士の連携もあるようですね。通報を受け、いろいろと確認している間にその投稿が無くなっているという事例は最近多いです。
──SNSプラットフォームへの通報方法が浸透しつつあることの表れかもしれないですよね。あるいはプラットフォーム側の対応の迅速化の可能性もありますね
(マイケル)
はい。感度高く気にしてくれているファンの皆さんは、UUUMへの通報と同時に、プラットフォームへも通報する方が増えているんじゃないかなと思っています。
──その傾向を顕著に感じるようになったのはいつ頃からですか?
(たけかわ)
ここ半年位、目立つようになりましたね。ただ、これは急に起きたことではなくて、ここに至るまでの段階があったと思っています。
このチームができた2020年6月より前は、クリエイターさんが誹謗中傷の被害を受けた場合、「あえて相手にするのを避けましょう」と静観を勧めることも多かったんですよね。主に「反応することが相手の喜びになるから」という理由でした。これはあくまでも、2020年以前当時としての選択ですが。
──社会情勢など総合的に考えて、当時としての最善策だったと現在でも考えていますよね
(たけかわ)
はい、そうだったと思っています。2020年、本チームの設置の時期から、誹謗中傷に対してしっかりと物を申していくべきだよねという風潮が少しずつ広まりました。そういった意識の積み上げの上に、この「通報された投稿がすでに消えている」現象があるんだろうなというのはつくづく感じています。
──徐々に意識が変わってきた。そして行動に移る方々も増えたということですね
(たけかわ)
UUUM宛にいただく通報に関するリテラシーも上がっているように思います。以前は、誹謗中傷や攻撃的にはあたらない「意見」の投稿についても、通報をくださる方は多かったですが、その比率はかなり下がっています。
投稿が「意見」なのか「誹謗中傷や攻撃的投稿」に当たるのか、という線引きが醸成されてきている可能性がありますね。
行政などから意見を求められることも増えました
──本チームは情報を発信することにも力を入れてきました。通報の変化もそのひとつかもしれませんが、発信による影響も感じませんか?
(ロン)
2020年、当社の対策チーム設置はメディアでも話題になりましたし、その後もリリースやnoteなどを通じて活動報告をしてきましたよね。
そんな中でVTuberさんの会社など各方面で誹謗中傷対策のチームが設置される動きも起きました。当社の取り組みが一定の効果をあげ、かつ、それを発信することが、良い形で影響したと思っています。
──各社さん、誹謗中傷をなんとかしなければ、という同じような思いを持って取り組んでいらっしゃるはずですし、その広がりは喜ばしいことですよね
(なおい)
そうですね。それから、当社が定期的に報告や啓発の発信をすることによって、行政などから意見を求められることも増えました。
(たけかわ)
当社は本チームの設置以前も含め、誹謗中傷被害への対応を長く続けてきました。その上で課題がどこにあるのかを考えて、また新たなアクションをとっていく、そういう積み上げがあるのはかなり大きいと思います。
そして、SNSはクリエイターさんの活動の場ですから、イコール悪とは考えないというのも当社の特徴かもしれません。
──そこは、どうしたら上手くいくだろうかという、建設的かつ具体的な意見を出していきますし、本チーム独特の部分かもしれないですね
(たけかわ)
業界ごとにSNSやネットの捉え方が異なる可能性もあります。でも、他業界の皆さんにとっても、SNSの活用や重要性が変化しつつあるとも思っているんです。
(なおい)
今後も行政との意見交換会や、有識者が集まる検討会などの場で意見を届けることを通じて、ネットやSNSの環境改善に貢献していきたいですね。
(たけかわ)
そしてその一方で、当社のクリエイターさんたちの投稿が誰かを傷つけてしまうことがないように、努めていくこともUUUMの大事な役割です。
チーム設置以前からの取り組みですが、コンプライアンス研修や日々のサポートを通じて、教育・指導にも引き続き、力を入れています。
「クリエイターエコノミー協会」との連携も
──UUUMが代表理事を務める「クリエイターエコノミー協会」を通じたアクションも積み重なってきたのでは?
(マイケル)
設立時点での本チームの活動目的はまず「UUUMの専属クリエイターを守ること」だったと思います。そして、その部分については対処の迅速化も進みましたし、今はその先のフェーズにあると考えています。
(なおい)
誹謗中傷などの被害総数を減らすことや、被害が拡大する前に投稿削除にこぎつけて被害を最小限に抑えるといったことが、より多くの方たちにとっても実現できる世の中を目指して、行政や議員の方々と対話していくというのが「クリエイターエコノミー協会」を通じて取り組んでいることです。
──ちなみに、誹謗中傷の延長上の被害になりますが個人情報がさらされてしまうような投稿への対策で最近の動きはどうでしょう
(なおい)
個人情報がさらされてしまう事案は、SNSプラットフォームに限らず掲示板やまとめサイトやニュースもどきのサイトなどでも目立ちます。
個人情報の投稿は、ひとたび拡散されるとコピーされてしまうことも多く、削除の遅れがストーカーや嫌がらせなどの被害につながるため、迅速に削除依頼することが重要なんです。
「デジタルタトゥー」という言葉で表現されることもありますが、個人情報関連の事案にはこういった性質があるからこそ、SNSや掲示板などのサイト側でも、優先的に対応されるように変わっていってほしいと思っています。
(マイケル)
そうですね、個人情報に限らずですが、掲示板や、まとめサイトなどでの被害は多いです。
皆さまからもSNSに限らず、掲示板などにおける誹謗中傷についても、ぜひ通報をいただきたいです。そして、被害実態を行政などへ伝えていくことを通じて、さらに環境改善につなげていきたいですね。
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今回のnoteはここまでです。
座談会でも話していたように、UUUMへ寄せていただく「通報」や、声をあげてくださるファンの皆さんに、本チームとしてもとても感謝しています。ご協力くださっている皆さま、いつもありがとうございます。
これからも誹謗中傷や攻撃的投稿に対して、断固とした姿勢で取り組んでいきます。今後ともよろしくお願いいたします。
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