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【教育】環境が子どもの人間性を形造る
昨日・一昨日の記事に引き続き、ブレイディみかこ先生の『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読んでみての感想です。
話したい内容が多過ぎるので、感想を少しずつ分けました。この記事はその③になります。
後日まとめたものも上げると思います。
*以下、ネタバレ注意です。
本当に良い作品なので、読んでからまた見てくださっても大丈夫です!
ということで今回は、私が読んでいて
環境が子どもの人間性を形造る
と感じた部分について、感想を書きます。
作中の前提として、
・ダニエルはハンガリーからの移民を親に持つ少年
・彼は優秀な生徒だが、一方で差別的思想が強く他生徒への暴言なども見られる為、他の教師や生徒から敬遠され、いじめを受け始めている
・ダニエルの差別的発言は一昔前(彼らの親世代)のスラングや俗的な言い回しが多い
・主人公(本作著者の息子)とダニエルは、中学入学直後の演劇で出会い、初めは衝突もあったが現在は仲良くなっている
ということがありますので、一応。
作中で、著者である主人公の母は思います。
「12歳のダニエルが堂々と
『いったいいつの時代なんだよ』
と思ってしまうような発言をするのは、
恐らく周囲にそういうことを言っている人がいるからだろう。」
ダニエルはまだ12歳。
しかし彼の差別的発言には、最近のテレビやメディアでも聞かないような言い回しが多くあります。
それを、筆者は「周囲の人間にそういった言い回しの差別的発言が多い人がいるのだろう」と思ったわけですね。
本作の舞台となっているのはイギリスですが、
これは日本の我々でも同じことが言えると思います。
子どもって、人としての根本的な考え方や言動の面で、本当に親の影響を強く受けやすいと思うんです。
そりゃそうなんですよね。
だって、その人の中で"当たり前"であることが他者にとっての当たり前では無い場合、そこに感じ方の差が生まれるのは突然です。
今回は、ダニエルの周りでは大人たちが違う人種を差別するような発言をよくしていたのでしょう。
だからダニエルの世界では、自分と異なる人種を差別し馬鹿にするのは"当たり前"の感覚だったわけですね。
こう考えると、子育てするのって本当に難しいことだと思います。
難しい というか、周りの大人、特に一番近くにいる親は、本件のように傾いた思想を子どもに植え付けることが無いように自分たちの言動に注意しなければならないなと思いました。
もちろん、全てにおいて中立な立場の、聖人君子を育てるべきだとは私は思いません。
思想というと大袈裟ですが、物事の考え方は多少親に似ていた方が一緒に生活しやすいでしょうし、所謂"良い考え方"に関しては親の考えを受け継がせるに越したことはありません。
子どもに何を良いこととして伝え、何を伝えないのか。
また、時にはあえて偏った考えを知識としてだけでも伝えるべきなのか。
そういったことを考えながら子育てする必要がありそうです。
もちろんこれは、親だけでなく学校や塾の先生でも同じことですよね。
自分が子どもの人生に与える影響の大きさを自覚して、子育てで自分自身も成長したいものです。
お子さんをお持ちの方で似たような経験がある方はコメントしていただけると嬉しいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
昨日の"その②"の記事も載せておきますので、まだ読んでいない方は是非。
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それではまた!
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