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雨の日



休日の雨の日は、好きだったり嫌いだったりする。

幼い時に感じていたあの気持ちを思い出す。
兄は少年野球をしていた。だから休日はほとんどが野球。両親も大きな仕事が入るのは休日が多く、
その上兄の野球の応援や送り迎え。
弟はまだ目が離せない年齢
だから私は1人遊びが多かった。

でもね、雨の日は違った。
兄の野球は中止、その日に両親の仕事がなければ
みんなが居間に集まる。

なにか会話がある訳ではなく、ただただ同じ空間に家族全員がいるだけ。それぞれが別のことをしている。

その時間がとってもすきだった。

家族全員が揃っているのに、聞こえてくるのは雨の音。家族全員揃っていればそれでいい。

雨で薄暗い空に家の黄色い電球の光。
草木の青々としたにおい。
誰かが言うおやつ食べようぜの一言。

たまに家族で会話して、みんなで大笑いをする


とっても贅沢な時間だった。


いまは、兄は別の家庭があるし、あの時赤ん坊だった弟は部活で忙しい。私の膝の上で寝ていた猫はいまはもう空の上。
雨の日の午後はあの時より贅沢な時間では無くなり、リビングに集う人の数も減ったけれど、それぞれが別の場所で雨の日を楽しんでいてくれたら私はとても嬉しい。

今こうやって雨の音を聞きながらその時の感情を思い出し少し悲しく、懐かしい気持ちになりながらこれを書く
それが幸せに感じる。

将来、自分達で創り出した家族が出来たときの雨の日が楽しみです。

今日もありがとう。なんだか泣けてきたよ。


この温度。あの時と同じだ。
夏の前のこのじめっと感。
私が思い出すあの時も梅雨だったのだろう。
梅雨もいいね。
明日も雨だったらいいな
って今も感じたけど、その時も感じていた感情なんだろうな。明日も家族全員揃った時間があればいいなって。




母親の「今日の夕飯どうしようか」がこの時間の終わり



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