
結婚式の意義って……
※これはあくまで私の考えで、誰かを否定したいものではありません※
結婚式に呼ばれ始めたのは、大学生の頃。
年の離れた従兄弟の結婚式が初めてだった。穏やかな鐘の音と神父の後ろからこちらに向かって伸びる優しい日差しを浴びながら、従兄弟の兄ちゃんが奥さんを待っていた。
知っている人がまるで知らない人に見えて。でも、やっぱり兄ちゃんで。とても不思議な気持ちだったのを今でもよく覚えている。それに、披露宴は何とも大人の仲間入りをしたみたいな雰囲気だった。酒を注いだり、注がれたり、世間話をしながらフルコース料理を食べる。非日常空間だった。
大人になってからは、呼ばれたら行ってお祝いしよう。友人の晴れ姿を見に行きたい。そう思って、参加していた――――――
ただ、あまりに多すぎるとそうも思ってこられなくなる。
そして、思う、「結婚式って何のために開くんだ?そして、何のために友達を呼ぶんだっけ?」と。
ご祝儀の違和感
これをいうことは、人間の心がないとか否定されそうなところではあるが、『社会人になったら3万円』と決められたご祝儀に違和感を持ったことがある人はいないのだろうか?
私は、10回目(兄の結婚式)の結婚式からの帰りの電車に揺られながら、ふと思い返して不思議に思った。
10回目ということは、今までの合計金額は30万円以上。兄には5万を渡したから、33万円。
これから、結婚する友人もいる。兄弟と従兄弟は数えて驚いたが結婚式を控えているのが9人いる。合計したら考えたくない金額になってきた。
よく、『自分が結婚するときに返ってくるんだから』という言葉を聞くこともある。しかし、結婚式を挙げた友人からこうも聞くことがある。
『ご祝儀3万円もらっても、結婚式の費用を考えたらマイナスくらいだよ』
は?
ちょい待ち。じゃあ、何のためにめかし込んで、わざわざ3万円払って、結婚した姿を見に言っているはずなのにほぼその友人とは違う人たちと世間話しつつ、少し冷めたフルコース料理を食べつつ、何かのキャラクターかのように夫婦を捕まえて、写真を撮りに行く理由は何?
むしろ、だったら2人の軍資金になるように郵送で送ろうか?その方がよくない?それに、ご飯食べに行こうよ。もっとお話ししたいぞ!って思わないだろうか?(そして、3万円あればフルコース料理結構いいものおごってあげるよ!)
結婚式の意義って
まあとはいえ、すべてを否定することはしたくないから、結婚式をやる側に立って考えてみようと思う。
友人や上司、色々な知人から(営業時代の数百人のお客から)聞いた意見を基にしてみよう。だいぶ集約したが、理由として覚えているものを書いてみた。
【結婚式を挙げる理由】
①感謝の気持ちを表したい
→友人や自分の親族、自分が今まで関わってきた人たちにありがとうと言いたい。
②結婚式を大切な人たちの前ですることで、自分たちの気持ちを改める
=覚悟を決める
→男性に多かった気がする。周りの人たちにも言ってしまったから、簡単に別れられなくなる。
③久しぶりにいろんな人たちに会いたい
→①に近い気もするが、こういうことでもない限り大人になってから気軽に会えなくて、結婚式に開くことにした。
④一度くらいは主人公になりたい
→これはかなり稀な気がするが、結構打ち解けていたお客さんから言われた。クラスでも目立たない存在だった私だけど、お姫様みたいな格好をしてこの物語の主人公になりたかった。
ふむ、初めて人の考えを並べてみたが、わかるようなわからないような。ただ、それぞれ異なる理由を言っていた人たちも口をそろえて言っていた、『友達全員に会って紹介する暇もないからさ』という言葉に尽きる気もする。というか、それが真意なのでは?と思ってしまう。
自分たち結婚しました!と報告して、祝ってほしいということが真意なのでは?と。
この話になるとお客さんだと特に話題になったのが、『めんどくさい準備の話』とか「結婚式の出席者のマナーの話』
「結婚式の招待状だすのめんどくさいんだよねえ、しかもそれかえってきてからもさあ」
「フルコース料理と内祝い渡しているのに、1万円しかつつんでこないひとがいてさ!もうマイナス過ぎる!」
確かに、あんな厳かな大規模パーティーの準備は大変そうだ。
……いや、まてよ……?
だったら、会費制のパーティーにしたら?
最初から食事代を会費にして、それ以上はご祝儀も何も払わなくていい1.5次回結婚式というやつ。それも、カウントはしていないが行ったことはある。
なぜ、それは選ばずに文句を言うんだ?
なんだか、それって結婚式を開く側のエゴに思えて仕方がない……。
もし私が開くなら
結婚する予定も何もないけれど、
・友人たちや家族、大切な人たちにお礼は言いたい
→あなたたちのおかげで今の自分はあると
だから、たくさんの人といっぱい話ができたり、みんなが楽しい会にしたいし、ご祝儀はもらいたくない。
むしろ、楽しんでもらうために努力するかも。お色直しとかケーキとかに金を掛けずに、むしろテーブル回って話して回りたい。
結婚するとなると色々あるのかもしれないけれど、今日よくよく考えてみて、どうでもいい人にご祝儀を払いたくないという気持ちが沸いたし、親戚たちにはご祝儀は送って別のタイミングで食事に誘おうと思う。