同級生

「同級生」の映画、見た。ようやく見た。見たぞ。

すごく良かった。これを劇場で見た人たち、みんな黙って静かに最後まで見れたの?すごい。私はリビングで一人キャアキャア叫びながら見た。叫ばずにはいられなかった。もし劇場で見ていたら手で口を覆っていたに違いない。ピュアすぎて。きゅんとしすぎて。こういうのを「萌え」って言うんだよな。久々に強烈な「萌え」を味わった。

そもそも、原作のあの味わいを完璧に映像化しているのがすごすぎる。繊細な絵柄、触れたら壊れちゃいそうな儚さのまま動き続けるからすごい。おまけにテンポ感まで再現している。ギャグシーンの間の取り方、完璧。

今見ると、やはりちょっと時代を感じる展開だなと思うところもあるが、しかし色褪せない。調べたらこの漫画2006年初出なの?2006年に発表されて10年後に映像化されても見ててキツくないBLって稀だと思う。一般的な作品と同じくBLの領域もより倫理的な物語が要求されるようになってきているように感じるが(これは決して悪いことではない。それだけ時代が着実にアップデートされてきているということだ)、その時代の変化を如実に感じる作品(悪く言えば、見ていてキツさを感じる作品)もある中でこれだけ安定して見られる作品は極めて少ない。15年経っても萌えに浸れる作品。名作だ。

利人がすっごく可愛い。ずっとキャアキャア言ってしまった。「キスしていい?」と聞かれて「ダメ!人目があるから」って言う受け、最上級に可愛い。なんていじらしいの。可愛い。

今見ると草壁って結構わがままなところがあるように感じる。利人がいるのに女の子に連絡先聞かれて断らなかったり、進路のことで一方的に利人を責めたり、高校3年生時点ではまだまだ子供な感じ。でも一途で良いやつなんだよな。利人がピンチになると必ず現れて利人を支えるし。ヒーローみたいなところがある。

あとやっぱ言及せざるを得ないのがハラセン。原先生。最初思いっきり草壁にマウント取りに行ってるのが面白い。でもちゃんと原先生もあとで幸せになるって知ってるから。久々に「空と原」読みたいな。

映画だと「卒業生」以降の話は描かれないので、とりあえず原作を全部読み直す。「空と原」まで持っているのでそこまで。続編の「O.B.」と「blanc」は読んだことがないので今後読む。

BLってやっぱり良い。同じことを男女のカップリングでされてもなんとも思わない。BLだからこその良さがある。

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