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【アマイドク 1】


「〜〜東京、渋谷はハロウィンで仮装した人が街に溢れていますー」

彼女の自宅でお昼を作っている時にTVからニュースの音声が聴こえてくる。
『あぁ、そういえば今日ハロウィンだっけ?曜日感覚全く無かったわ。』
ニュースの話題に触れる。
「仕事柄仕方ないけど相変わらず雑だね。」
『辛辣だなぁ…。』
苦笑いしながら料理が完成する。
『お昼できたよー』
「はーい。」
完成した料理をお互い食べる。
「うまい。」
『よかったー。』
料理の感想を貰い、他愛ないやり取りをする。
お昼を食べて買い出しに行く予定の為、少し落ち着いてから車を出した。

運転から暫く時間が経ち、スーパーに寄った。
店内を見回すとすっかりハロウィン気分の売り場の様子から改めてハロウィンなんだなと再認識させられた。
一通り買い物を済ませ、車に乗って彼女の家に帰ろうとした時に軽く止められた。
「アメ舐める?」
言われて彼女がアメを差し出してきた。
『あーありがと…』
手を差し出したら手元にアメは無く何故か彼女の口の中に運ばれていた。
困惑した自分は彼女の方を見ていた。
そこに彼女が不敵な笑みで顔を近づけて来る…。
『んむっー!むっ…ん…』
キスしてきた。
彼女の舌が口内に入ってきて口内を犯してくる。
彼女の舌が離れる際に自分の口内に先程のアメが残っていた。
口移しで彼女から自分にアメが行き渡ったのだ…。
アメの甘さに彼女の唾液が加わり、変に興奮した…。
『急に不意打ちして来ないでよ…もう…。』
「反応が楽しいからつい、ね…。」
彼女はそう言って微笑む。
乱された気持ちを落ち着かせて車を出し、彼女の家に戻った。


帰宅してから暫く経ち、夕飯を作ろうと準備をしようとすると、また彼女に呼び止められる。
「ユウキ、さっきのアメ美味しかった〜?」
言われて変に思い出す…。
『あぁ。美味かったよ。』
平静を装いながらも返事する。
先程の彼女の唾液混じりのアメの味を少し思い出して変な気分になりそうだったからだ。
「ふーん。」
適当な返事をされたが、気にせず夕飯の準備へと立ち上がる…。
だが彼女が立ち上がろうとした自分を止めた。
不意に止められた為情けなく尻餅をついてしまった。
『いきなり何すんの…んっ……』
度重なる不意打ち。
今度は彼女の方に顔を向けた瞬間、キスされて彼女の舌が口内に浸入して犯してきた…。
舌同士が絡み合い唾液の粘着質な音が部屋に広がって行く…。
先程の車内でキスされた事を思い出し、頭がボーッとして来た…。
徐々に力が抜け、瞳がトロンと堕ちてくる…。
そんな様子を感じた彼女は責めを強める。
キスの甘い刺激だけで全身が痺れて思わず離れたくなったが、彼女がそれを許してくれない。
お互いの舌と唾液が絡み合い、甘美な刺激へと変換されて犯されてゆく…。
キスだけなのに全身が敏感になり、耳や首筋を途中で触られた。
触れられる度にビクッと震えた身体で返事をしている様な状態で恥ずかしくなる…。

実際は1分程度だったがとても長く感じるキスだった…。
口内を犯していた彼女が自分から離れた時に互いの唇から唾液が交ざり合った透明な糸を引いていて異様に興奮してしまった…。
気が付いたら自分の口内に先程のアメが入っていた。
「ユウキ…。さっきの続きでゲームしようか……。」
彼女がまた企んでいる…。
『あぁ…。うん……。』
口内を犯され、酸素が足らない頭には力無く受け入れるしかなかった…。
ゲームって何だろう…。またロクでもないゲーム何だろうなとなんとなく察した。

「アメを使ったゲームだよ……。」

変に含みを持たせて改めて言われた……。

〜続く〜

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