見てくれる人のところにまで届かなければ、何もしてないのと同じ[2018・4~]

先月以降に更新した仕事のお知らせです。
佐藤剛さんの新刊『ウェルカム!ビートルズ』のブックデザイン。

発売は昨年ですが、あかね書房『わかったさんとおかしをつくろう!』のデザイン。
元になったシリーズは30周年になる大ロングセラーで、現在も女性を中心にファンが多く、そのシリーズを未来につなぐような本になったと思ってます。

 
いま、描くことを主体とした活動についてのプロジェクトをじっくりと進めているところです。そんな中で自分にとっての関心は、描くことだけでなく、そこで作ったものをどうやって届けるか、にも寄せられています。せっかく制作した作品がとても良いものだったとしても、見てくれる人のところにまで届かなければ、それは何もしてないのと同じだと個人的には思っています。

時間と才能と活動意欲がありあまるほどあって……という人ならば何も考えず、描くことにまっすぐ向かうべきです。でも、デザインの仕事と並行しながら、長い間のブランクを経て久しぶりに描くことに向かい合おうと決心し、創作のための残り時間はこれからの人に比べたら短い……しかもほとんど無名である自分のような特殊な作り手にとって、活動のスタートポイントをどこに設定するかは重要なことです。

幸いにも昔と違って、いまは表現にまつわる広報や販売を手助けしてくれる手段もいろいろあります。それらをうまく活用して様々なハンデを補いながら、たんぽぽの綿毛のように自分の作品を未知の場所へと広げていけないだろうか、とあれこれ考えています。そういうことについて考えるのは、絵を描くことと同じくらい、あるいはもしかしたらそれ以上に、楽しいことなのです。


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