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屋号を継ぐ〜TPDに見るグループ継承〜


何度か東京パフォーマンスドール(TPD)については触れてきましたが、

昨日、第2期 TPDのアルバム
「WE ARE TPD」を再聴しました。

“TPDらしさが薄味“

これに尽きます。

・音色の個性をもっと
・曲の並びにこだわりを
・歌唱に個性を
・サビに強さを
・アレンジに豊かさを
・先代がらみの楽曲のアレンジに、先代を超えようとする何かを感じたかった

以上がサウンド面での率直な感想です。

作家の情報を伏せていたので、

「逆光×礼賛」が 浅倉大介&井上秋緒 コンビの作品と初めて知りました。

鈴木Daichi秀行 氏も一曲だけ参加していたのですね。

敬愛する松井五郎先生まで。

作家の名前ありきで聴いてしまうと、

“こういうアプローチもあるんだ“

というように、

“◯◯氏だから良いに違いない“

とフィルターをかけてしまうので、
今回は新鮮な印象がありました。

全体的に江口亮氏のアレンジが多いのですが、

“TPDに合っていないのでは?“
が率直なところです。

江口亮氏の実績はプロとして華々しく、
話題の「鬼滅の刃」
オープニングテーマ「紅蓮華」
のアレンジャーでもあります。

※江口氏在籍のバンドwikiより
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/Stereo_Fabrication_of_Youth

江口氏が本気を出してもしっくりこない
= 求められるフィールドがTPDではなかった

のではないでしょうか。

作家陣やパフォーマーが全力を出したところで、
プロデューサーの描く骨組みに太い一本筋がとおっていないと、それは一つの作品ではなく、まとまりのレベルとしてはコンピレーションアルバム止まりかと。

いずれにせよ、
TPDらしさを感じ難いのは事実でして、
理由を自分になりに整理しますと、

◯次のメロはどのメンバー(が歌う)?といった楽しみがなくなった
◯ノンストップ感がなくなった
◯“青春“ “儚さ“ という小室哲哉時代の新たなコンセプトも失われた
◯最新のサウンド、ビートを得た“最新型TPD“でもなかった
◯アルバムを聴き終えた時の“ショーが幕を閉じた“感がなかった

大きくは以上です。

初代TPDは、
故 中村龍史氏

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/中村龍史

http://nakamura-japan.net/jpn2015/?p=1266

の豊富なステージ演出経験と実績のもと

“SHOW“
“Review“

を柱としたプロデュースで、
アルバム1枚がそのもの“SHOWTIME“でした。


「MAKE IT TRUE 〜Cha-DANCE Party Vol.6」
以降の小室哲哉プロデュース時代は、
メンバーの個性、ノンストップミュージック感は尊重された上での、

“小室サウンド×TPD“

という夢のコラボが実現されました。

いずれの時代も、

“メンバーが歌えば、どの楽曲も“TPD“とわかること“

これが何より大きかったです。

加えて作家陣は豪華なものでした。
※抜粋

<作曲>
・中崎英也
・馬飼野康二
・小室哲哉

<作詞>
・森雪之丞
・松井五郎
・売野雅勇

当初の往年の洋楽ディスコサウンド路線から、オリジナル楽曲充実の流れは、
黎明期からのファンとしてはジェットコースターに乗り込んだような高揚感がありました。

現体制に初代を求めるのは難しいとはいえども、
屋号を継ぐからには、TPDのエッセンスは残してほしいものです。

新生TPDを掲げるのであれば、

“江口亮プロデュース“

ほど思い切った舵切りをすべきだったと思います。

もしくは、“こんなTPDを見てみたい“ と、
積極的にTPDをデザインできるディレクターとのコラボに期待します。

また、たらればを言うならば、

現行のサウンドを突き詰める方向として、
小室哲哉よろしく、時代と歩む形で、

“J.Y. Park プロデュース“

により再構築してもらいたいものです。


好き勝手申してすみません。

TPDが大好きです。

というよりも、私のアイドル史において、
最も大きい存在なのです。

現メンバーでも新メンバーでも構いません。

シングル、アルバム、Blu-rayを視聴なくとも予約して購入したくなるほどの期待感がほしいです。






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