夜と砂漠

夜の寛大さというものをよく感じる。夜って、昼間と比べて自由さがあると思う。もちろん、昼間の時間帯だって、仕事などの休憩時間なんかでは自由かもしれないけれど、それよりも、もっと個人的に自由な時間帯が夜。夜の静けさに任せて、目を閉じる人もいれば、冷たい夜の感触に浸りながら夜を更かす人もいる。人が同じでも、その日によって、夜の過ごし方は自由であって、ものすごく個人的な、パーソナルな空間というか、時間帯だなって思っている。

静かで寂しい夜。そういう情緒のほうが、自分はエモーショナルに感じる。外には、ぼんやりとした月明かりと、それを受けて影を作る電柱と電灯、寝静まった住宅が並んでいるだけ。外を徘徊している人はほぼいない。そんな夜の景色を窓から覗くと、ここにいる人間は自分しかいないような感覚が体中を冷たく駆け巡り、心臓まで冷やす。部屋の冷房なんかよりも、もっと冷たい空気を吸って、吐いて、また吸う。

米津さんは「砂漠」の世界観が好きだとおっしゃていた。マイナーだけど、「旅人電燈」とかがそんな曲になっているように思う。夜の自分以外誰もいない世界と、砂漠。どちらも似ていて、普遍的な世界観だけれど、なんとなく相違点があるような気がする。例えを上げろと言われると唸ってしまうけど、なんとなく、そう思う。

今回は、特に書くことはなく、支離滅裂に書き連ねたら、こんなに長い分になってしまった。正気に戻ったのでこのへんで終わりにする。

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