オートマチック

自分の曲作りって、結構オートマチックなことが多い。適当に作ってるわけではないんだけど、曲作りに係る各工程が、作ってみたらこうなったって言う感じで、最終的な完成形は、その作ってみたらこうなったの集大成であることが多い。そのため、曲を作ったあと、曲について振り返ると、あまり曲作りに関する記憶がない。

米津さんがおっしゃっていたけれど、人間って基本オートマチックなんだなって思う。けれどそれが日常であることは、抗いようのない事実だから、藻掻いても藻掻いても、逃げ出すことは大凡できない。自分の意志なんて言うものは、その一瞬一瞬の決定はそれかもしれないけど、それにくっついてくる無数の記憶や経験を辿っていくと、そうでもないこともある。

自分は、流れるような人間でありたいと思っている。電子のように、あっちに行ったりこっちに行ったりふらふらしながら、思慮に思慮を重ねて生きていく。しかし、ふらふらしながらも真ん中にはいようとする。そういう、いいとこ取りができる人間になりたいなと思う。そういう意味で「オートマチックな日常」というのは、自分にとって、つまらないものでもないのかもしれない。

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