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【うつライフハック:メタ認知】結論への飛躍:本当にその人はあなたを嫌っているの?

ぺこです。今回はメタ認知トレーニングの1つとして「結論への飛躍」という考え方を紹介しようと思います。

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1. 結論への飛躍とは

結論への飛躍とは、十分な根拠もないのに一足飛びに(うつ病の場合、特に悲観的な)結論を下してしまうことです。簡単にいうと“早とちり”ですね。
マンガで描いた1回目のララの図のように、一部しか情報がないと正しい判断ができないということは、病気じゃなくても起こることです。
心が苦しくなるような考えを導いてしまう結論の飛躍には、「心の読みすぎ」と「先読みの誤り」の2種類があります。

◆心の読みすぎ
相手の断片的な情報(行動・言動)から、相手がどう思っているのかを悲観的に結論付けてしまうことです。
例えば、なにか意見を言おうとしたときに、「え?」と返され、「あ、私の意見なんてクズだったんだ…」と思うことや、ラインの返信がこないと「嫌われたんだ…」と思うことです。

◆先読みの誤り
誰にもわかるはずのない将来について、悲観的な結論を下すことです。マンガに書いた例はこちらですね。この苦しい状態は一生続くんだ、それくらいなら死んでしまいたい!…と、自分1人の今だけの状況で勝手に未来を決めつけてしまったわけです。
先読みの誤りは、過去に同様の状況で失敗していると、強固になりやすいそうです。(好きな人にふられた…私は今後誰からも愛されないに違いない!等)

こうしたことを繰り返していても、気分は暗くなり、ストレスが増すだけですよね…。
では、結論への飛躍へはどう対応していったら良いのでしょうか。

2. 結論への飛躍を防ぐには

結論の飛躍を防ぐには、自分が苦しめられている考えに対して、「この結論は飛躍していないだろうか?」と問いかけ、それ以外の結論がないか情報収集をすることです。

心の読みすぎの例については、「え?」だけで判断せず、さらに相手に聞いてみる(聞こえなかったのを確認するために「聞こえませんでしたか?」、いっそ自分の結論があっているか「こんな意見だめですよね」等)ことが考えられると思います。多分、聞こえなかった可能性が高いんじゃないでしょうか。ラインの例も、嫌ったから返さないのではなく、忙しいから、圏外だったから、等の可能性があります。
直接本人に聞きづらい場合は、共通の友人に聞くのもありですね。
先読みの誤りについても、ネットで情報収集をしたり経験者に話を聞くことで、将来は自分が下した結論以外にもあることを知ることができます。

3. 相談することの重要性

MCTでは相談することの重要性を挙げています。
相談は、情報収集に大変有効です。相談することで自分にはなかった視点による情報が入ってくるからです。また、相談して自分の悩みを口に出すことにより、自分がどんなことに困っているのかへの理解が深まることや、不安が軽くなる(カタルシス効果とよばれています)ことなどのメリットも得られます。

とはいえ私は相談することが苦手です!もちろん、相談のメリットはわかるのでただいま練習中です…笑
ネットが発達して自分ひとりでもたくさんの情報が集められる世の中で良かった!と思っています。
相談しなきゃ!!と思って苦しくなっては本末転倒です。
自分に合った方法で情報を収集することにより、自分が苦しくなる結論を導くのではなく、より役に立つ結論を導けるといいなと思います。

参考文献:
Universitätsklinikum Hamburg-Eppendorf, ”Metacognitive Training (MCT) for Psychosis”, https://clinical-neuropsychology.de/mct-psychosis-manual-japanese/ (最終閲覧日:2019/10/22)

※ここでは、本やリワーク等で学んだ知識を私なりに解釈して、私が伝わりやすいだろうな、と思う形でまとめています。学術的に完全に正しいかというと、認識のズレなどもあると思います。あくまで参考まで…

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