わけるとかわる?社内の甘え

 「販社を作りたい」

 「部門を別会社にわけたい」

というお誘いと相談を、ここのところぽろぽろといただくことがありました。

狙いの多くは現状打破。
このままではいかんけど、社内から変えようとしても変わらないから、変化の劇薬として会社の一部をわけたいのでそこの面倒を見てほしい、という相談です。
いろんなかたち(販社とか事業とか部門とか)での相談ではあるのですが、どこにしても気持ちはだいたい同じ。なんでこうしたアイデアを考えるかというと、今の流れを変えるためであり、社内の甘えを断ち切りたいからなのですね。


というのも、社内の関係は仲間としての絆と安心感がある反面、わがままを言いがちでいろんな隠れ蓑をして逃げることもできる。

その逆に社外の関係は、緊張ある責任が基礎でありどこかクールな反面、市場からの圧も追い風に仕事の質に対してはお互い全力を出しやすい。

どの会社さんもご事情があられて、お悩みごともそれぞれなのですが、関係性をほんの簡単に比べてみると、「安心と甘えの社内 責任と緊張の社外」というところに感じます。

とは言え、徒手空拳で踏み出すわけにもいかないので、ひとまずお話しを聞かせていただき、これからの方向性をしっかりと持つための対話をもちつつ、一緒に考えていってます。

どんな事業でもそうなのですが、仕事の範囲の何をどの程度組織内でこなし、どの部分を社外に出す体制をとるかは、長くて深い議論がありますが、その時々の時勢による状況の変化で求められるものや最適な仕組みが変わるように感じますね。

さらに、私がお世話になった先生は、だいぶ昔に「蓄積」か「組み合わせ」かで日米の経営を比較してらっゃいましたが、それはいまや国内の中小さんの経営でも、どちらかというと社外で組み合わせるべしという指向性がちらほらみえるような気がするのです。

金の切れ目が縁の切れ目、なんてことになりにくいのが「社内」であり「組織」だったのに、今や通じにくいのかも。あらゆるご縁がお金で勘定されてしまいがちかもしれません。

みなさんの周りではどうでしょうか。
正直、もうすこしお金ではじけないつながりを大切にされたほうがいいように思ってます。一万円札に描かれる顔ですら「論語と算盤」なこのご時世。

わかれてはじめてありがたみがわかる、なんてのはさみしいもんです。

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