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独身のお墓

独りもんのお墓をどうするか問題。自分が独身なだけで墓(家系)の継承者がいればご先祖様が入っているお墓に入ればいいのかもしれないけど、うちの場合きょうだいも独身で子がおらず、わたしたちが死んだあと、どころか老後の面倒すらもだれにも頼れない(ま、子がいるからって老後に頼ろうってのも迷惑な考えだが)。

ってことで今回の病気を機に、父方の祖父母と両親の名前(戒名)が刻まれている墓を永代供養にし、わたしは墓を買った。
買ったと言っても都立霊園の「合葬埋蔵施設」というもので、要するにお骨のシェアハウスみたいなもんである。
抽選に外れたらまた一年待たなきゃいけないし、そんな時間があるのかも微妙だったので(生きていても具合が悪くてそんなことできないかもしれない)、いくつかある都立霊園のうち抽選の倍率がいちばん低いところを選んだ。なぜかここだけお隣の県だけど。だれかが墓参りに来るわけでもなし、ほかの合葬できる霊園もそれなりに遠いし、場所にこだわる理由がない。納骨のときだけきょうだい隣県に行ってくれよろしく。

わたしがバカなのかもしれないけど、都立霊園を運営する組織が手続きに関する詳しい資料をネットで公開してくれているが、一読しただけではさっぱり意味がわからなかった。
まず用語から理解しないと先に進まないのは、介護保険のことを調べていたときも痛感した。

そしてネットで申し込みできるのはありがたかったが、「住民票の附票」という聞き慣れないものも提出しなければならず、聞き慣れないのは区役所のひとも同じらしく、先方の思い込みのせいで話が噛み合わなくてちょっとだけやっかいだった。
書類審査によって申し込み資格に問題がなければ、5万円ちょいのお金を振り込んだ後、百合子のハンコが押された使用許可証が郵送されてきて無事終了という流れ。振込方法もいろんな選択肢があって、こういうところは配慮がされていてよかった。

話は変わるが、障害者手帳の申請に行ったとき、申請と手帳の受領でいちいち役所に行かないといけなくて、ほんとここは改善してほしいと思う。申請は郵送でもできるとのことだけど、肝心の申請書がネットに上がってないから結局役所に行かなきゃいけない。
申請をするようなひとはしんどいことも多いんだから(家族などが代行できるらしいがそんなひとばかりでじゃない)、どうしてそこをアナログにするんだろうと思う。
おかげで診断書は12月頭にはもらえていたのに、手続きは年末になってしまった。ぷんすか。

つい愚痴ってしまったが話を墓に戻す。
当たり前だけど、死んだからと言って遺体、または遺骨を適当にどっかに捨てるわけにはいかない。独身者や子どものいないひとも増えるだろうから、先祖のお墓に入ればすむってわけにはいかなくなる。まあ、知らんぷりして入っちゃって、あとで適当にしてくれってこともできないわけじゃないけど、いや、そもそもそのお骨をだれが入れてくれるのよって問題もある。

だから独りものは生きているうちに、さらには元気なうちに墓だけじゃなくいろんなことを決めて、それをしかるべきひとに開示しておく必要がある。
わたしはGoogleスプレッドシートに必要事項を記入してきょうだいと共有させてもらっている。
それをつくっていて思ったんだけど、今は銀行口座なんかよりもサブスクの退会の方がめんどくさいような気がした。何年か前に断舎離したので銀行口座は3つしかないけど、サブスクはこんなにあるんだってくらいある。まだ生きているうちは使いたいものは残して、今いらないものは解約したけど。

物もサービスも断捨離しないと残されたひとが大変だなとつくづく思う。ボロい洋服一つ取ったって、それが大量にあるのとないのとでは片付ける手間が段違いに違う。
必要なもの、使っているものはもちろん取っておくけど、いつか使うかもと思いつつもう5年も使ってないじゃんってものは処分している。

命が先細りするに比例して持ち物も少なくしていく必要がありますね。

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