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CFOに電卓いる?

今日は電卓についてのお話です。

いきなり余談ですけど、皆さん電卓って右で打ちますか?左で打ちますか?

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僕の場合は、会計士試験受験生の時は、左手で打って右手で回答書くってしてたんですけど、事務所入って右手打ちに変えました。まだ紙の資料ばっかりだったので左手で資料をめくって、右手で計算しながら筆記するって形ですね。会計事務所の人はこっちの方が多かったですけど、今はどうなんでしょうね。余談でした。

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本題です。CFOに電卓は要らないと僕は思っています。

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相当昔の僕の体験談なんですけど、

会計士試験の会計学のテストで、問題配られてすぐに電卓叩いている人がいてびっくりしたデスよね、まだ問題読めてないのに電卓叩くんだと。

TACっていう予備校でも模試の時に高速で卓叩いてる人が多くて、これは電卓の入力スピードで対抗するのは無理だと確信して、どうやったら電卓を叩く回数を減らせるのかに取り組みました。

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具体的には、RTとか上についてる便利キーをマスターして効率化を図ることと、計電卓うつ前にゴールまでの道のり、回答までに何を何回計算する必要があるのか、暗算でできる部分が無いのかを先に考えて道筋が見えてから電卓を叩くという戦略に変えました。

おそらく予備校同期の中では一番電卓遅かったと思います。

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結果的には1年で会計士試験に合格できたので、戦略は正しかったんじゃないかと思ってます。

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監査法人兼会計士事務所に入った後も、電卓にはコンプレックスがあって、周りにいる人は税理士試験を目指してる人ばっかりで、このままじゃ先輩方に迷惑かけてしまうと思って、PCに走りました。
まだまだPCが現場で活躍してない時代に、一人だけPCで表計算(当時はロータス123でした)をやり始めて、先輩方とは違う方向で成果を出すことに注力しました。

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そこからはずっとITを使って経理業務や監査業務を効率的に行うことをフィールドワークとして取り組んできました。

なので、当時から今に到るまで、簡単な計算は電卓叩きますけど、少し複雑になると表計算で計算の途中が見えるようにしてました。もちろん、テンキーは必須でした。

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転機が来たのは、29歳でベンチャー企業の取締役経営企画室長に転職した時で、電卓では処理しきれないデータを扱うようになって、表計算でvlookupとかdsumとかの関数とかが必要になって、これまでの経験が役に立って、なんとかこの会社は上場しました。

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そこからはずっとCFOをいくつかの会社で務めてきてますが、部下には、電卓叩く時間あるなら表計算の勉強しなさいねって言ってます。
経理系の仕事は、計算結果を単発で扱うことは少なく、必ず何か他の用途でその数字を扱うので、その度に毎回電卓叩くのは本当に効率悪いです。
全ての数字を表計算に入れておけば、必要な時に参照して使えます。そういう意味で、電卓スキルは今の経理では余り重要ではなくなってると思います。

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あと、CFOになってからは、ますます電卓の出番が無くなりました。
まず、数字を入力することが格段に減ります。実作業より確認とかチェックの比率が多くなるからです。もちろん、表計算の計算式が正しいか確認したり、最終的に出てきた試算表が間違ってないかの確認だったりはありますけど、ガシガシ数字を入力する立場じゃなくなります。

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そういう意味でテンキーすら無くてもいいです。

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CFOはそういうことに時間を費やすべきではなく、もっと企業価値を上げたり資金調達したり上場準備したりIRしたりに時間を割くべきだと思ってます。

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以上をまとめると、CFOに電卓は要らない、ということになります。簿記検定の問題も現代にフィットさせるといいのになと思います。


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